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環境省との交渉

除染目標の曖昧化や、健診等についての
環境省と市民との政府交渉&集会に参加。
後半に小生も2~3回発言。

その模様は以下から・・・
http://www.youtube.com/watch?v=viq9frHY3VQ

年間1mSv以下を福島県民は求める権利は当然として
3.11以前の原状回復が基本的要求だ!
【低線量被ばくは安全か?】をご覧ください。
http://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2014-06-22



以下は主催者がまとめてくれたものを転載

6月19日、除染目標の曖昧化や、健診等について環境省と交渉を持ちました。
たくさんの福島からのみなさんや避難しているみなさんにもご参加いただきまし
た。本当にありがとうございました。


環境省は「空間線量率」での目標設定をやめ、
「個人被ばく量」を使っていくとしています。
しかし、これはたとえていうならば、大気汚染物質(硫黄酸化物と
か窒素酸化物とか、浮遊粒子状物質とか…)の環境基準を、撤廃して、
個人の大気汚染物質の吸入量で図るようなものであり、
行政側の責任を放棄することにつながります。

除染に限界があるのであれば、率直にそれを認めて、
避難や保養の支援を政策の中心に位置づけ、
総合的な被ばく低減政策をとるべきではないでしょうか。


配布資料を下記に掲載しました。
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/619-ff67.html

青木一政さんの個人線量計の問題点や、吉田由布子さんのJCO事故時周辺住民
および広島・長崎の被爆者援護法に基づく健診について、
非常にわかりやすく資料価値の高いスライドをご提供いただきました。
上記のURLからダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

また、こちらから提出した質問および先方の回答のメモを添付します。

動画はこちらをご覧ください。
20140619 UPLAN【前半・環境省との政府交渉】
除染目標/健康調査のあり方に関する政府交渉&集会
http://www.youtube.com/watch?v=viq9frHY3VQ

下記のブログにも報告を掲載しました
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-7cd2.html

環境省は、放射性物質汚染対策担当参事官室参事官補佐の立田さん、
除染障害広報室 室長補佐の木野さんが対応されました。

環境省は、追加被ばく線量年1ミリシーベルトという除染の長期目標を
緩和するものではないことを強調。

0.23μSv/時については、
・もともと、年1ミリシーベルトに対して、野外8時間、屋内16時間という
仮定から割り出した空間線量率の”推計値”に過ぎない。目標ではなかった。
・生活スタイルは個人ごとに大きく異なる。
・個人線量計を用いた新たな知見が集積されてきた。
今後は個人の被ばく量という観点から、個人に着目して、
運用していきたいとしました。

これに対して、市民側から下記のように反論。
・空間線量率0.23μSv/時が目標でないとするならば、それでは目標は何か?
・多くの自治体では環境省の指導により、0.23μSv/時を目標にした計画をたてている。
・汚染状況重点調査地域の指定基準が0.23μSv/時であり、それを下回らなけれ
ば解除されないか?⇒Yesの回答。⇒ならば、やはり0.23が目標ではないか。
・個人線量計による個人被ばく管理は、「個人」に被ばくの責任を負わせるもの
であり、規制の責任を放棄するもの。
・個人の被ばく量をみるのであれば、「最大値」をみなければならないのに、
それはしていない。そもそも、全員に対して線量計を配布して、
それを把握するということは、行政施策として、不可能ではないか。
・伊達市のデータは、個人の行動にはばらつきがあるはずなのに、それを明示せず、
地域ごとのデータの平均値でまとめてしまっている。
・ガラスバッチは全方向からの照射を考慮に入れれば補正が必要であるのに、
それがなされていない。
・一般公衆に対して、個人線量管理で安全とする管理方法は、
電離則と齟齬がある。
・0.23μSv/時が達成できないのであれば、避難支援や保養といった、
総合的な被ばく低減政策を実施すべきではないか。

これらに対する明確な答えはありませんでした。
最後に、郡山から参加された森園さんが、「市民を締め出して会議をするのでは
なくて、きちんと公開すべき」と要請しました。

そもそも今回の交渉は、除染目標であった0.23μSv/時を0.4~0.6μSv/時に
引き上げるという報道がきっかけになったのですが、環境省は0.23μSv/時は
目標ではなかったと言いはり続けました
。一方で、代わりの目標値は示していません。

また、より「真実に近い」として「個人被ばく量」を使っていくとしていますが、
これはたとえていうならば、大気汚染や水質汚濁の環境基準を撤廃して、
個人の汚染物質の吸入量を基準とするようなものです。

環境行政としては、最もやってはならないことでしょう。

下記は6月15日に開催された「除染に関する有識者との意見交換会」の資料で
す。(しかし、この「有識者」たち、どうなんでしょうね。)

資料3のファクトブック、資料4-2の伊達市の資料などにご注目ください。
http://josen.env.go.jp/material/session_140615.html

「資料3」のファクトブックのp.40ページが焦点になると思います。
横軸が空間線量率であり、縦軸は、ガラスバッチのデータから割り出した
年間の個人の追加被ばく量です。

この図だけを見せられると、0.4~0.5μSv/時ででも年間1ミリシーベルトが達
成されてしまうように見えてしまいます。
しかし、青木さんが指摘していた通り、以下の点で問題です。

・この一つ一つの点は個人のデータではなく、伊達市内の各地域の平均値です。
(下記の8ページ目に相当するものと思われます)
http://josen.env.go.jp/material/pdf/session_140615/session_140615_04_2.pdf
個人のデータはかなりの広がりをもっているはずですが、それは示されていません。
・ガラスバッチからのデータの補正はなされていません。

なお、下記のように放医研の専門家も、「個人線量計は場の線量の管理には使え
ない」と明言しています。まあ、これが良識的な発言なんだろうと思います。

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2014年4月19日開催された内閣府原子力被災者生活支援チームによる田村市と川
内村、飯館村の3地域の個人被曝線量に関する最終報告書に関する記者会見にて。
(26分23秒あたりから)。
https://www.youtube.com/watch?v=X0n7ZifYVVc

記者(アワプラの白石さん):年間1ミリシーベルトという目標があったときに、
現在は毎時0.23マイクロシーベルトとしている。
たとえば、この数値を変更する、(個人線量計による被ばく量を採用すれば、
その数値が)0.33マイクロシーベルトに引き上げられることになるのか。

放医研の専門家:考え方は一貫性がないとだめだと思う。
これは放射線の管理という私の立場からの見解だが、除染など、
場所の管理をするという場合には、たとえば、この場所が放射線が
高いので入らないようにしようね、とか、そういう場所の管理をするときには、
空間線量をベースにしてやらないと。
あるときは人の線量、あるときは、とやっていくと管理の境界ができなくなってくる。

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(参考記事)
除染目安 1カ月以内に国方針 朝日新聞2014年6月16日05時00分
http://digital.asahi.com/articles/CMTW1406160700004.html?_requesturl=articles%2FCMTW14

個人の被曝線量低減重視…4市など方針(読売新聞)2014年06月16日
http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20140615-OYTNT50145.html



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