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自然エネルギーが加速

アメリカ・ニューヨークでも原発の代替エネルギーとして
自然エネルギーの大規模な送電計画が進行中だ。

こうした自然エネルギーの役割拡大の背景にあるのは、
継続的に進む劇的な価格の低下。
アブダビでは太陽光発電が2.42セント/kWhという低価格を実現。
サウジアラビアでの入札には、1.78セントという応札があった。
風力発電も2メキシコの入札で1.77セントという世界最安値を記録。
今や、太陽光も風力も条件に恵まれた地域では、
1kWhあたり2セントを切るという驚異的な低価格で
発電ができるようになっている。


   ーー以下は自然エネルギー財団の記事転載ーー

今年2018年、カナダ・ケベック州の自然エネルギーを電力の大消費地ニューヨークに送る国際送電線の建設が開始されます。その目的はニューヨーク州の気候変動対策の柱である2030年自然エネルギー電力50%目標を達成することであり、2021年に稼働停止が予定されているニューヨーク市の北40kmにあるインディアン・ポイント原発の電力を代替することです。

「シャムプレイン・ハドソンパワーエクスプレス」と呼ばれるこのプロジェクトは、ケベック州からシャンプレーン湖、ハドソン川の水底などを通る総延長500kmを超える直流高圧送電線を新設するものです。
2018年に建設を開始し2021年に供給開始を予定しています。

ニューヨーク州の隣、マサチューセッツ州でも、カナダ・ニューブランズウィック州からボストン近郊まで大西洋を渡る約600kmの海底送電線を敷設し、100万kWの自然エネルギー電力を送電するプロジェクトが進行中です。
ここでも2019年6月に稼働停止予定のピルグリム原子力発電所を自然エネルギー電力が代替することになります。

自然エネルギーの拡大が気候変動対策の中心となり、またそれが原子力発電を代替するこれらのプロジェクトは、いま世界で進行中のエネルギー転換の動きを象徴するものと言えます。
気候変動対策の中心になった自然エネルギー

11月にボンで開催されたCOP23は、トランプ政権のパリ協定離脱表明にもかかわらず、脱炭素社会をめざす世界の動きがますます加速していることを示しました。
印象的だったのは、トランプ政権に代わり、米国の多くの企業・地方政府が「We Are Still In」という連合組織をつくりCOPに参加したことです。この連合は会場敷地内に大規模な独自のパビリオン施設を設置し、連日、カリフォルニア、ニューヨークなどの州政府やウオルマート、バンクオブアメリカ、マイクロソフト、コカ・コーラなどの米国の代表的な大企業が気候変動対策をアピールするイベントを開催しました。

冒頭に紹介したように、州政府レベルでは気候変動対策の中心的取組みとして、自然エネルギーの拡大が進んでいますが、企業でも同様の取組みが行われています。
米国では、REBA(Renewable Energy Buyers Alliance:自然エネルギー購入連合)に参加する100社以上の企業が電力購買力を活用して、2025年までに60GWの新たな自然エネルギー電力の拡大を進めています。

国際エネルギー機関(IEA)がCOP期間中に公表した「ワールドーエナジーアウトルック」の2017年版では、2017年から2040年までの世界の電源別設備容量の純増加量(年平均)が示され、自然エネルギーが160GWであるのに対し、石炭火力は17GWにとどまるとの推計が示されています。
また、かつて「二酸化炭素を排出しないクリーンな電源」として、気候変動対策の中心であるかのように喧伝された原子力発電は4GWにすぎません。

劇的な価格低下が自然エネルギーの大量導入を進める

 こうした自然エネルギーの役割拡大の背景にあるのは、継続的に進む劇的な価格の低下です。2016年9月にアブダビで行われた入札で太陽光発電が2.42セント/kWhという低価格を実現したときには、世界中で驚きの声があがりました。
しかし、それから1年後、2017年10月にサウジアラビアでの入札には、1.78セントという応札があったのです。風力発電も2017年11月には、メキシコの入札で1.77セントという世界最安値を記録しています。
今や、太陽光も風力も条件に恵まれた地域では、1kWhあたり2セントを切るという驚異的な低価格で発電ができるようになっているのです。

特別に自然環境などに恵まれた場所でなくても、数セント台という価格が実現するようになっており、世界の多くの国や地域で自然エネルギーは火力発電や原子力より安価な電源になりました。


詳細は以下ご覧ください。
https://www.renewable-ei.org/activities/column/20180104.html












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