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安達東高校の統合化に対する新提案

昨日以下を福島県・教育委員会へ提出した。


福島県教育委員会
 柳沼英樹県立高校改革室長殿
 cc鈴木惇一教育長殿
   福島県・農水産部・和田山農業担い手課長殿
  

【安達東高校の統合化に対する新たな提案】

福島県は子ども達の減少に伴い、4~6クラスが最適とし小規模高校の統合化を発表した。その中に安達東高校と二本松工業高校を統合し、新たに家庭科を1クラス設置するという。

今後10年間で県内の高校生の数は5000人、県北地区で1300人減少、二本松市は5年間で82名減少するという。従い、二本松地区の3つの高校では40人の2クラス減らすとの計算のようだ。こんな単純計算なら小学生でもできる。数合わせの守りの選択なら誰でもできる。この決定は持続可能な地域づくりには逆行する。福島県には原発事故以降の地域再生・復興の責務がある。教育委員会にもその一翼を担い、若者の人材育成と地元定着を図るべく攻めの戦略を考え実行して欲しいのです。

安達東高校は原発事故前までは地域づくりの任意団体である『夢未来いなか塾』と一緒になって、地域づくりに協力してくれた。いわしろの伝統野菜にも取り組んでくれた。安達東高校は地元住民との繋がりも深く、卒業後の地元への定着率も高く、地元への貢献度は他の進学校に比べれば格段に高い。
安達東高校長の挨拶にも『本校の卒業生は、地元地域をはじめ、県内外において幅広く活躍しており、校訓である「土を愛し、人を愛し」はこのような伝統の中で受け継がれてまいりました』とある。地元の先人が安達東高校創設の為に、土地提供に疾走したりと地元先人の努力と熱意に敬意を払い、無視する事はできません。安達東高校は地元にとっては無くてはならない存在なのです。このような地元貢献度の高い学校や生徒に県民の税金を使うべきです。(進学校は大学進学し就職先は殆どが県外で地元への貢献度は低い)

だからこそ地元への貢献度や卒業後の地元への定着率等を点数化するなどし、各高校を評価し統廃合を決めるべきではないだろうか。地元への貢献度は少ない福島市や郡山市の都市部の中途半端な普通高校こそ統廃合するなど、県全体としての効率化を図るべきです。
福島県・教育委員会には原発事故で衰退する福島県の地域再生・復興の為に、今何を行うべきかを考えた時、若者の人材つくり、若者の地元への定着を図る事が福島県を原発事故災害から再生・復興させる一丁目一番地の施策のはず。数合わせ等守りの選択なら誰でもできるし、この数合わせが地域衰退を加速化させます。福島県には地域再生・復興の為の攻めの戦略を期待したい。

福島県の『高等学校改革基本計画』には課題は以下としているが、その解決策を示していません。

○過疎化や高齢化、少子化が進む中、高校生の声を地域創生に生かすなど、教育を通した地域づくり の視点が必要となる。
○特に、過疎・中山間地域の高等学校において、地域と学校との協働による教育環境の向上が必要である。

そして基本方針には以下が記載されている
『地域と連携し、地域の特色を生かした学校づくりの推進』
○ 「地域の核」として高等学校が果たしてきた役割を踏まえ、社会が変化する中でも地域の発展に貢献することができる「地域と共に地域を支える人づくり」を推進する。
○ 農業、工業、商業などの職業系専門学科※はもちろん、それ以外の学科においても、地域の産業 支え県内の産業の発展に貢献できるよう、県内産業界や生徒の学びのニーズに応じて教育内を充実させる。
○ 高等学校が地域振興に積極的に関わり、地域の人々と交流し地域の自然や文化、特産品等の資源を生かして地域活性化に貢献するなど、「学びを通じた地域づくり」の視点を教育活動に生かした取組を推進する。

しかし、今回の発表はこの基本方針とは逆行します!
地元に貢献し定着する人材育成するために安達東高校を活用し、島根県の隠岐島前高校(島根県・隠岐島の海士町にある)のように魅力ある高校にし、大阪市や京都市など県外からも高校生を呼び込み、定着させる攻めの戦力を描く必要があります。

その為には、安達東高校でないと受講できないカリキュラム設定が必須であり、例えば、放射能汚染した土地での農業のあり方や食の安全や地域づくりに関する授業なども考えられる。その為には魅力ある専門教師が必須であり、専門教師を全国から公募したり、(例:隠岐島前高校教諭は移住者)専門家や外部講師の特別授業など開講すればいい。福島大学と連携を図り、福島大学の教授の出張授業や講演が受講できれば、高校としての魅力度はアップする。県内外から生徒を呼び寄せる県内の野球やサッカー名門の私立高校や全国の私立大学の経営手法を取り入れればいいのです。

更に他校との連携も図り、単位取得を他校と共通化すれば、学校としての幅や魅力度もアップし、先生方の負担軽減にもつながり、小規模校のデメリットも解消されます。高校生の移動手段は二本松市の協力も必要です。

福島県は農業担い手課まで組織化し、膨大な広報費を使って担い手を都会から集めようとしている。しかしながら、この政策と今回の教育委員会の決定は相いれないのです。
福島県の未来をどうするのか?原発事故後の福島県の再生・復興をどうするのか?農業や農業担い手をどう確保するのか?地域づくりをどうするのか?人口減少対策をどうするのか?若者の人材づくりをどうするのかが議論されないまま、枝葉だけの議論で結論を出している福島県・教育委員会。

 残念ながら安達東高校が統合されるような事があれば、二本松市、特に旧岩代・東和の過疎化が加速する。生活の基本は食(農業)である。福島大学にはこれから農学部が創設されるのに、何故福島県は農業高校を切り捨てるのか?国(文科省)の方針と真逆の政策推進する福島県。

そして家庭科という名称は戦後の男女平等の考え方から小学生高学年の男女に裁縫等を習わせたもの。この名称では学ぼうとする生徒の意欲がわかず、入学希望者は減退する。福島県はあまりにも発想が貧弱で老化していると言わざるを得ない。夢や希望に満ち、学んでみたくなる斬新な名称にすべきです。
安達東高校に夢と希望溢れる学科名に改称するだけでも、入学希望者は増大するはず。大学の学部や学科名が時代とともに変わり、学生を集めてきた発想がない。安達東高校の学科名を地域に根差した、希望と夢を待たせるような、そして日本に一つしかないオンリーワンの学科名に改称しよう。
農業を基盤とした食の安全や食と健康、地域づくり、農業経営、ライフスタイル改革といった内容を充実したい。攻めの戦略で魅力ある安達東高校にし、県外からも高校生を呼び込むように、二本松市も福島県・教育委員会との協議・連携をして欲しい。

二本松市として50年後、100年後の未来を語る前に、足元から崩れていく過疎化の実態をなんとかしないと、二本松市に未来はありません。若者の人材育成と地元への定着が地域再生・復興の一丁目一番地の政策のはずです。伝統文化や無形文化の継承も途絶えてしまいます。過去の栄光を追いかけても未来は開けないし、間違った政策は未来に禍根を残します。
 
地元住民、二本松市と共に地域に根差した、再生・復興の為に希望に満ちたカリキュラムを作り、日本国内でのオンリーワンの安達東高校を目指し、統合化を止める事が、地域そして二本松市や福島県の地域再生と復興につながる事に早く気付くべきだです。福島県や二本松市の英断が若い力の活用につながり、必ずや福島県を再生させます。

是非、福島県・教育委員会、二本松市、安達東高校、そして地元住民が一丸となって、新たな安達東高校の再生・復活を図って頂き、若い人材づくりをお願いするものです。


以下は安達東高校が今まで地域づくりに貢献してきた事例です。
こんな安達東高校の再生・復活を期待します。

『若者との地元学』は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2009-08-16

『東大生らと語る地域づくり』は以下ご覧ください
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2010-03-27

『いわしろの伝統野菜』は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2009-12-07


忌憚の無いご意見を頂ければ幸甚です。















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