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トリチウムの危険


海洋に放水された場合、魚介類が汚染され、
それを食べた場合の内部被ばくは以下の式で示される。

60[kg/y]×4.7[kBq/kg]×4.2E-11[Sv/Bq]=10[µSv/y]
(1年間の摂取量))×(魚介類の汚染度:注意1)×(実効線量換算係数:注2)
=内部被ばく被ばく線量値

注1:福島第1原発の放出口付近の汚染度
注2:年間の魚類の摂取量

トリチウムによる内部被ばくの影響は小さいであろうとの結論にはなりそうだが以下の問題と検討課題がある。

有機結合型トリチウムが細胞内に取り込まれ、ヘリウムに変遷した時の健康への影響の議論がまだ完全に究明されていない。


以下は検討課題を列記
1.一方である資料によれば、内部被ばく線量値の資料によれば、
  最大値として以下の計算式もでています(濃縮しないとの前提・・・)
  60 (kg/y) ×60000 (Bq/kg:注3)×4.2×10-11 (Sv/Bq)= 1.5×10-4 (Sv/y)
    = 0.15 (mSv/y)

   注3:トリチウム放水時の希釈濃度の限度(最大濃度)

2.4.7[kBq/kg]だとすれば食品の安全基準100Bq/kgの47倍、60000Bk/kgだとすれば600倍の基準外という事になりので、市場に出す事は不可能。(トリチウムの基準はないが、セシウムの基準を当てはめれば)

3.食品基準(放射線)の前提は年間の食べる量から(50%を汚染された日本の食材。残り50%は汚染されていない条件)割り出したもの。従い、トリチウム単独で、しかも魚介類だけの数値には意味がないのではないか?
他の放射性核種も含めた総合的な被曝線量を議論すべきではないか??

4.放射性核種のうち、トリチウムに与えられる被曝線量はいくらにすべきか更なる、食品安全委員会や放射線審議会で議論が必要。 
  
5.現在の放射線被曝基準は単独の要因で年間1mSv/yなら安全だとしている。それらを足せば、年間10mSv/y程度になるのではないか?
例:追加外部被ばく、内部被ばく(経口摂取)、内部被ばく(吸引被曝)、放射線廃棄物の輸送時の被曝、トリチウムによる被曝(新たに追加すれば)、自然界からのBG値による被曝、帰還の基準の20msv/y以下等々・・・・・更に、医療被曝(これは別管理ですが)日本政府の放射線安全基準は彼らの都合の良いように解釈し、メチャクチャ。 ICRPの基準からも大きく逸脱しています。
   
6.安全・安心(特に安心)は人それぞれに判断が異なるわけで、この数字だけを見て安心だとする結論にはならないのだろう・・・
  
7.魚介類等の食品からトリチウムの濃度を簡単に(市民が)どのように測定するか課題。(セシウムは簡単に測定できるようになりましたが・・・)

8.トリチウムの内部被ばくの問題よりも、有機結合型トリチウムが細胞内に取り込まれ、ヘリウムの壊変した時の人体へ影響 についての議論が未解決のまま。この問題についてより具体的な検証が必要。
  
9.食物連鎖での濃縮について明確な回答が無い。(いろんな説あり)濃縮があるとすれば前提がすべて崩れる。

10.以下の事項の解決が必要。ヒトへの被ばく経路(トリチウムは内部被ばくが重要)
①植物によるOBTの形成(光合成)
②食物連鎖での動物・ヒトへの移行
③摂取したOBTによる被ばく、組織への蓄積
④呼吸による取り込み


具体的に人体被害が出たケースは松岡理,『放射性物質の人体摂取障害の記録 : 過ちの歴史に何を学ぶか』
に2例の死亡例が詳述されている。

どちらも夜光塗料の原料としてβ放射体として3H を長年用いた技術者・労働者で、2.77E14 Bqを数年間で吸入。
もう1人は 推定1E14 Bq を吸入して被ばく線量が3年間で10Sv 程度の被ばく。

死亡後の解剖によって、組織中の3Hは尿中 の6~12倍程度あった。やはりOBTになった部分が問題だったようだ。


福島第一原発のトリチウムの汚染水の量がたった3か月で4倍にも膨らんでいる。
経産省の発表したデータは8E1014(2013.12.24)⇒3E1015(2014.4.25)と
4倍に増大。2019年4月現在ではどれほど増えているのか、あるところで平衡するはず・・・その平衡する最大値がいくらになるのかも公開させる必要がある。

東電(経産省)が出すデータが如何にデタラメであるかも見極める必要がある。また、3か月間で4倍に膨らんだ理由も確認必要だろう。経産省や東電が出すデータは半分疑ってかかったほうが無難。国民は何度となく騙されてきているから・・・










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