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新型コロナ集団免疫論

アメリカ在住の田中宇氏のメルマガの内容も一つの見方。新型コロナは単なる風邪の一種なのか?以下その内容の一部(一部削除)を掲載する。輸入した物質のウイルスが付着していてNZで感染拡大したとなると、今までの感染防止対策では、完全にコロナを終息させる事が出来ないと言う事になる。『新型コロナは、既存の考え方での集団免疫(70%)に達しない』という。この見方も一考。


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★新型コロナ集団免疫再論
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他の世界から隔絶している南半球のニュージーランドとオーストラリアで、新型コロナウイルスの拡大が問題になっている。両国は、コロナが世界に拡散した今春以降、外国からの人の入国を厳しく制限しており、外国からのコロナの流入を防ぐ水際作戦が成功していると思われていた。とくにNZは8月初めまでの3か月間以上、新たなPCR陽性者が皆無だった。この間、外国からの帰国者・入国者は全員14日間の検疫を義務づけられ、外国からのウイルス流入はないはずだった。

102日ぶりのNZの今回の陽性者の再出現の流れの一つは、冷蔵倉庫会社(アメリコールド)の従業員から始まっており、この会社が外国から輸入した物資の梱包材などにウイルスが付着しており、それを従業員が取り込んで同僚やその家族に移っていったのでないかと推測されている。NZで今回拡大したウイルスは遺伝子配列的に、それまでNZで流行していたものと微妙に異なっており、豪州や英国で流行したものに似ているため、豪州や英国から輸入した物資にウイルスが付着していたのでないかと言われている。

NZでは今回の発生により、8月24日時点でで114人が陽性になり、18人を政府施設に隔離し、9人が入院し、そのうち3人が集中治療室に収容されたと報じられている。発生は、人口200万人の最大都市オークランドに集中している。NZ政府は8月13日以来、コロナ対策を厳格化し、オークランドで住民の外出制限など都市閉鎖策を実施している。NZ政府は今回の発生・クラスター出現がわかった際、日々の新たな陽性者の出現が数人ずつなのに、陽性者とその家族を全員、政府施設に隔離検疫すると発表し、まるで戦時の強制収容所みたいだと世界を驚かせた。

豪州では、人口500万人のビクトリア州メルボルンで8月3日から、戒厳令的な夜間外出禁止令と移動禁止、武漢式の「買い物の外出は1日に1回、家族で一人だけ」、警察が違反者を取り締まって罰金徴収など、世界で最も厳しいと言われている都市閉鎖策が実施されている。ビクトリア州政府は8月3日の発表で「今泊まっているところが家でなくても、そこから家に帰宅してはならない」とする厳格な移動禁止令を発した。これまた、戦争中かクーデター発生時の命令のようだ。

豪州では5月にコロナ発生が一段落したが、7月から再度増え出し、今回の戒厳令になった。メルボルンの陽性者は累計約1万人で、戒厳令で人々の移動を禁じても毎日700人が新たに陽性になるので、州政府は、もっと厳しくせねばと言って
いる。

NZと豪州の事態を見て感じるのは、やっている大騒ぎが、中国や欧州など他の世界各国が今年2-4月にやっていた大騒ぎに似ている、ということだ。コロナ危機の初期にあたる2-4月は、世界が初めてコロナのウイルスにさらされていった時期だ。この時、多くの国が、国内でのウイルス拡散を止めるため、外出禁止など厳しい都市閉鎖策を実施したが、それでも陽性者の増加が止まらず大騒ぎが続いた。新型コロナは、他の風邪やインフルエンザと同様、人から人に移る力がとても強いので、都市閉鎖をしても陽性者の増加がゼロにならないし、都市閉鎖をやめると増加が再発する。

新型コロナは、人の気道から他の人の気道に移る力が強いものの、気道に付着しても多くの人は感染せず、あらかじめ持っている自然免疫によってウイルスは感染せず撃退される。だから「感染力」でなく「移る力」だし、「感染」でなく「拡散」「拡大」である。新型コロナは他のふつうの風邪やインフルと同様、持病などでたまたま免疫力が低下している人に付着した場合だけ感染・発症し、免疫力がとくに弱い人は重症化する。
死ぬ人もいるが、そのほとんどは真の死因がコロナでなく持病だ。持病持ちの人が風邪を引くと重篤になりやすいのと同じだ。重症化した場合だけ、体内に新型コロナの獲得免疫が作られる。重症化する人がごくわずかなので、新型コロナの獲得免疫が作られる人(免疫保有者)の割合もごくわずかなままだ。

世界各国では今年2-4月にコロナがどんどん拡大し、都市閉鎖や非常事態宣言しても拡大し、ほとんどの人は自然免疫で撃退してコロナを克服した(それなのにみんな延々とマスクを着けている。間抜け。私自身も、道義上めんどくさいので着けているが)。ごく一部の、免疫力が低いだけ重症化し、それが誇張されて医療崩壊だ何だと騒がれた。
重症化すべき人は重症化して獲得免疫を得て、持病との併発で運悪く死ぬべき人は死に、都市閉鎖の政策の効果としてでなく、ウイルスの拡散によって起きるべきことがひとしきり起きた結果として、コロナ拡大は6-7月にかけて世界的に下火になった。

国際的な覇権勢力は、コロナ危機をできるだけ長引かせたいので、拡大が下火になっても、各国政府はPCRの検査数を増やすことで陽性者を増やす騙しの手口などを駆使して「第2派」などのコロナ騒動を誇張捏造し、マスコミなどの公式論的にはコロナの猛威が続いていることになっている。だが実際は、人類の大半がすでに新型ウイルスに一度かそれ以上さらされ、起きるべきことが起きて、医学的な意味でのコロナ危機は終わりに向かっている。

今続いているコロナ危機は、医学的でなく政治的な意味のものだ。マスコミや政府筋でコロナの「猛威」を誇張喧伝している医者たちは、医学でなく政治の言動を発している。

一般に、感染症や伝染病がある地域に拡散していく時に、拡散によって起こるべきことは、人々がどんどん感染・発症していき、治癒した時にその病気専用の免疫を獲得して2度と感染しなくなり、獲得免疫の保有者がその地域の人々の70%とかに達すると感染が広がりにくくなって「集団免疫の形成」に達し、病気が収束していく流れだ。

これは、一定以上の大変な感染症の場合だ。新型コロナはそこまで大変な感染症でなく、普通の風邪のレベルなので、ほとんどの人は、もともと体内にある自然免疫でコロナを撃退し、獲得免疫が作られない。ごく一部の重症者のみが獲得免疫を得る。獲得免疫の保有者の比率は、世界的に5-10%以下だろう。BCGなどの効果で特に人々の免疫力が高い日本では1%とかだ。多分これ以上増えない。新型コロナは、既存の考え方での集団免疫(70%)に達しない。

マスコミ的に歪曲するなら「新型コロナは集団免疫が形成されないほど大変な病気だ」ということになるが、実際は正反対で「新型コロナは自然免疫で撃退できるほど大したことない病気だ」というのが事実だ。集団免疫の形成を獲得免疫のみで行うのは、自然免疫で撃退できないほど大変な病気の時だ。新型コロナはそうでない。
現時点で、世界の大半の地域で、新型コロナの拡散の勢いや重症者の増加率が大幅に下がっている。第2派は、マスコミが発する妄想だ。世界的に、自然免疫と獲得免疫の組み合わせによって、すでに集団免疫が形成されていると考えるのが自然だ。新型コロナは、集団免疫のあり方も新型なわけだ。

正確に言うと、新型コロナのあり方は「新型」というより、医学がこれまでほとんど研究してこなかった、大したことない普通の風邪と同じである。医学の研究対象は、人類に脅威を与える病気だ。そういう病気は、自然免疫で撃退できず、感染発症もしくは予防接種による獲得免疫の形成が不可欠だった。
多くの人が自然免疫で撃退できる新型コロナや各種のふつうの風邪は、医学的にそれより低い脅威しか持っていない。人類に脅威を与えてこなかったので、医学の研究対象にならず、ふつうの風邪がどのように集団免疫を形成していくのか調査されていない。

新型コロナはおそらく世界の多くの地域で、すでに集団免疫に達している。医学的にでなく、政治的にそれが認知されず、権威ある医者たちの多くが、自らの保身など政治的な理由から、新型コロナの集団免疫の形成を無視している。研究されていないので、今の医学では自然免疫の働きを測定できない。世界的に何人かの専門家が、新型コロナは10-20%の獲得免疫保有率で集団免疫が形成されるようだと分析する論文を書いている。だが、権威筋はそれらを無視している。

集団免疫に達しても、まだウイルスはそのへんに漂っている。感染しなくても、気道にウイルスが付着しているだけでPCR検査で陽性になり、陽性者=感染者という全く間違った概念により、今日もたくさんの感染者が出ましたと報じられる事態が続く。前は免疫力が高く自然免疫で新型コロナを撃退したものの、今は何らかの理由で免疫が落ちた人の気道に再びウイルスが付着すると、今度は感染発症してしまったりする。
だから、集団免疫に達した後も、少数の人々が常に新たな発症者として出てくる。陽性者や発症者が出てくる限り、集団免疫もコロナ危機の終わりもこないという間違った考えにより、コロナ危機が政治的に恒久化されていく。これが今の世界の状況だ。

新型コロナを自然免疫で撃退できる人々に、人造の獲得免疫であるワクチンを接種した場合、ワクチンの獲得免疫が体内にずっと残存するのか疑問がある。自然免疫で防御できるのだからこの獲得免疫は要らないと身体が判断し、ワクチンの効果が短期間で消える可能性がある。消えても、自然免疫で防御できるのだから医学的にはかまわないし、そもそも接種の必要がないのだが、政治的には「ワクチンの効果が短期間で消えてしまった。毎年接種せねばならない。全人類に毎年強制的に接種する」など、とんでもない方向に話が進みそうだ。

ここまで延々と回り道してしまった。NZや豪州の話に戻る。今のNZや豪州は、上で述べた「世界の多くの地域」に入っていない。NZと豪州は、今年3月に中国から世界にコロナが拡大していった時に外国からの人の流入を止め、国内での拡大を抑えた。
世界の他の国々が、都市閉鎖しても陽性者が増え続け、その結果として発症すべき人が発症して集団免疫が形成されて事態が安定していった時期に、NZと豪州は陽性者の増加を抑えることに「成功」し、人々は行動制限も受けず、飲食店も開いていた。NZ政府は「コロナに勝った」と宣言していた。だが実のところ、NZや豪州はコロナに勝ったのでなく、まだコロナが十分に来ていないだけだった。

新型コロナを克服するには、国内での拡散が起こり、発症すべき人々が発症して集団免疫が形成されるしかない。NZと豪州は、それを経験してこなかったので、今ごろになって国内にウイルスが拡散し、陽性者や発症者が増えている。他の世界が3-4月に経験したように、厳しい都市閉鎖をやっても陽性者の増加を止められない。都市閉鎖をやるほど、集団免疫の形成が遅れ、閉鎖が長くなり、経済的な被害が大きくなる。
以前に何度も書いたが、都市閉鎖は愚策である。他の世界と同様に、今後、国内での拡散がある程度進めば、NZや豪州も集団免疫が形成され、事態が安定していく。

今回のNZと豪州の事態でわかったことのもう一つは、世界的に新型コロナの病原性が低下したのでないかという推論が間違っていることだ。世界の多くの国々で、コロナの陽性者や重症者の出現率が低下しており、その理由をコロナの病原性の低下と推測する考え方がある。従来、感染を重ねるほど病原性が低下するウイルスが多かったので、新型コロナもその一つかもしれないと、私も考えてきた。
だが、今回のNZや豪州では、陽性者や重症者が急に出現している。NZや豪州以外の世界では、コロナの病原性が低下したからでなく、自然免疫と獲得免疫を組み合わせた集団免疫の形成により、陽性者や重症者の出現率が下がったと考えた方が良い。

世界的に新型コロナの集団免疫が形成されつつあるが、公式論としては、今後もそんなことは認知されず、コロナ危機の恒久化が画策され続ける。ワクチンが作られても有効期間が短いなら、そのこともコロナ危機の恒久化に使われる。国際的な人的交流が今後もずっと停止され、軍産の国際的な諜報網が破壊されていく。中国ではコロナを使って習近平の独裁体制が強化され、独裁体制が中国の覇権拡大を容易にする。トランプが再選され、米国の覇権放棄と多極化が進められる。コロナ危機はそのために何年か引き延ばされていく。

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