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甲状腺がんと個人線量測定

朝日新聞に甲状腺評価部会長の鈴木元氏へのインタビュー記事が掲載された。

個々人の線量評価と甲状腺がんの罹患率や過剰診断論に対する批判ともとれそうな答。それにガイドラインの改定にも言及。

『今回はそれに加え、検査を受けた個人が提出した事故後の行動記録をもとに、推計した被曝線量での解析もする。』
『過剰診断かどうかを言えるだけのエビデンス(科学的根拠)はまだない。命を脅かさないがんだが再発が多いので、早期治療のメリットが期待できる。』
『メリット、デメリットを理解して受診を判断してもらうための文書改訂だ』

https://www.asahi.com/articles/ASP2T4CHBP1TUGTB00P.html



そして7年前(今日)の福島民友記事が出てきた。このあたりから東大名誉教授の早野龍五氏とのバトル?が開始された。

https://www.minyu-net.com/osusume/daisinsai/serial/fukkou-kage/140304/news.html?fbclid=IwAR3dmvfwTdyB7RItC4WRoLQpOMSYT4fMRTW8iCtj5Sg-tTruVOEdH-KIr8M

10年目となる今、2017年に東大名誉教授の早野氏とメールでやりとりした内容をここに掲載する。既に早野氏は以下伊達市の個人線量測定に関する論文を撤回している。

2017年9月に早野氏にメールで伊達市の論文において、個人線量計のバックグラウンド値は過剰に引いているのではないかと問い合わせたところ以下の回答が届いた。伊達市ではなくいわき市の例で説明している事には何か後ろめたさがあったのだろう・・・

『一例を示します.IAEAの報告書http://www-pub.iaea.org/MTCD/Publications/PDF/AdditionalVolumes/P1710/Pub1710-TV4-Web.pdfの図4.2-13 の右に,いわき市の2011年のガラスバッジ測定が出ていて,非常にきれいに対数正規分布になっています(これのグラフでは,対数正規分布の場合に直線になるように目盛りが振ってあります).追加被ばく線量が0.1mSvのところまで直線です.

もし,バックグラウンドを過剰に(過少に)引いていると,こんな低いところまで直線になりません.深刻に心配しておられるのならば,ブログではなくて,論文をお出しになることをお勧めします.ジュネーブにて,はやの』


又、2017年11月には福島高校生と出した論文に問題があるのではないかと問い合わせたところ以下の回答があった。

『ご存知の通り,D-シャトルの論文は専門家の助けを得て高校生が書きました.そこで使われているDシャトルはバックグラウンド込みの線量です.それが県外や外国とほとんど変わらない.Dシャトルと航空機モニタリングを使って産総研が得た,空間線量と個人線量の比率は,ガラスバッジと航空機モニタリングから得た比率とほとんど変わりません.

複数の異なる手法で得たデータが矛盾しない結果を出しています.一つの論文だけではないことをご承知おきいただきたく. ボゴタにて 早野龍五』

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