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デルタ株は死亡率が激減する?

以下は某大学名誉教授のフェースブックより転載。
数字上ではデルタ株の死亡率はアルファ株よりも下がっている。しかしながらデルタ株とアルファ株の感染者の時期は異なる為に、デルタ株感染者は治療方法や治療薬の改良や医療施設の余裕等、他の要因による可能性も否定できないが・・・治療薬が行きわたれば、死亡率はさらに減る可能性はある。インフルエンザ並の死亡率や後遺症を少なくできれば、経済活動が復活する。その事を早く実現できる事を期待したい。


【デルタ株で感染者数は激増し死亡者数は激減するが、医療崩壊は続く】

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1005517/Technical_Briefing_19.pdf?fbclid=IwAR0U2HHJz_e_jf7x-G5iVJlq3M_U9s4gB9h7POxeBQDKmQfRukytrNw-kCQ
 
上記リンクのデータは、イギリスにおける変異株の動向に関するデータです。イギリスとはいっても、UK(ユナイテッド・キングダム)のデータでなく、イングランドだけのデータです。Table.3から、7月19日までにイングランドで死亡したのは、アルファ株で 4,265人、デルタ株で 461人のようです。
アルファ株の致命率は 4,265÷226,117 = 1.9%
デルタ株の致命率は 461÷229,302 = 0.2%

そのうち2月1日以降に限ると(Table.4)、死亡したのは、アルファ株で 1,614人、デルタ株で 460人のようです。
アルファ株の致命率は 1,614÷150,436 = 1.1%
デルタ株の致命率は 460÷229,218 = 0.2%
すると、デルタ株は感染力が水痘なみに強く、感染者数は激増するものの、致命率は極めて低いようですね。すると、デルタ株に置き換わってしまうと死亡者数は激減することになりますね。

ただし、軽・中等症患者が激増するので、医療崩壊は続くことになるでしょう。それが、イギリス、アメリカと特に日本で現在起きていることではないかと思われます。
もっとも、アルファ株とデルタ株のデータ取得時期は共通の期間ですが、デルタ株は後半に多いため、デルタ株は後半で治療方法がやや改善され、医療施設にやや余裕が出てきたために致命率が下がったから、これはデルタ株固有の性質として普遍的に言えることではない可能性はあります。

Table.5から、2月1日から 7月19日までにデルタ株で死亡したのは 460人で、そのうちワクチンを完了していた人は 224人、まったく打っていない人は 165人、ワクチン未完了の人は 71人のようです。そこで、反ワクチン派の主張としては「デルタ株の死亡者はワクチンを完了した人のほうが 224人であり、まったく打っていない人の 165人の 1.3倍多い」となるでしょう。

一方、イングランドの全人口のワクチン接種率が UKの全人口のワクチン接種率とあまり変わらないとすると、ワクチンを完了した人は 57%であり(8月4日現在)、まったく打っていない人の 31%の 1.8倍多いので、
  1.3倍÷1.8倍 = 0.72
したがって、「ワクチンを完了した人のほうがまったく打っていない人のほうよりもデルタ株で死亡する割合が 28%低い」ことになります。ワクチン推進派にとっては、これは、「たかが 28%されど 28%」でしょう。

新型コロナ肺炎で中等症よりも重くなると、後遺症で人生が一変する人が出るようですから、デルタ株に対してもやはりワクチンは打っておいたほうがよいかもしれません。ただし、日本でも接種後死亡者はこれまでに数百人出ており、そのうちで厚労省が「因果関係あり」と認めた例は一つもありませんから、死亡しても補償はありません。

mRNAワクチンは 15年前から臨床試験が行われており、フランスのノーベル賞受賞者 L. モンタニエの「余命 2、3年説」も、あるいは、「4、5年経ったらスパイク・タンパクで何かが起きる説」も、ボルソナロ・ブラジル大統領の「ワクチンを打ったらワニになる説」も、いずれも起きていません。

しかし、mRNAワクチンが世界中でこれほど大規模に用いられたことはかつてありませんから、注意深く観察する必要がありそうですね。もっとも、今回の mRNAワクチンは、アメリカで臨床試験の第一相~第三相が同時に始まってからすでに 1年半以上経ちましたが、これまでのところ「何か」が起きる「予兆」などは得られていないようです。


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