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原発事故の不都合な真実

【欠陥原発は再稼働させるな!】
以下はある原発の専門家のフェースブックの記事から了解を得て一部転載する。記録と記憶の為にも・・


原発事故と同じ沸騰水型原発は1基も国内では事故後、再稼働していない。この最大の理由はこのベントシステムの欠陥。これを正すには原発の根幹を正す必要がある。現実には廃炉しかなかったのだ。国はこれを承知で原発再稼働へと暴走している。


とすれば、再び福島事故と同じ事故が起こるだろう。これは国家的犯罪ではないのか?


以下転載(一部割愛)
班目春樹氏がお亡くなりになった。弔慰を示します。
2011年フクイチ事故当時、誤った判断を菅直人首相に助言し建屋水素爆発を起こし以来、日本を不幸に貶めた張本人である。
私は以前、経産省の外部諮問機関であった日本原子力発電技術機構(NUPEC)に派遣され班目春樹先生にお世話になった。わたしが原子炉の炉心を交換する方法を発案し国プロでそれを検証することになり三菱重工よりNUPECに派遣されたのだ。

委員会の事前説明に何度か東大班目教授を訪れた。説明の過程で先生が原子力の基本をご存じでないことに気が付いた。同時期に東芝から派遣された研究員からも班目先生は原子力は知らない人と言われた。班目先生は人柄は暖かく、人望があった。しかし、その小委員会では不謹慎極まりなかった。委員会討議中に例の漫画を描いて遊んでいたのだ。呆れてしまった。

2011年、東京電力福島第一発電所1号機から3号機が炉心溶融事故を起こし、格納容器内に水素が充満し格納容器が破裂しそうになったのだ。そこで当時の原子力安全委員長班目氏が菅直人首相にベントするように助言し菅直人首相が東電にベントを指示したのだ。後に事故解明した私はこれが全ての誤りと気付いた。

格納容器に充満した水素をベントすると圧力抑制室(SC)内の水を通過し、大まかに除染される。この時に水素は20℃以下に冷却される。圧力は5気圧以上である。排気塔で水素は大気に開放される。一気に5倍に膨張する。
そこで水素は急冷し-200℃近くになるのだ。これはエアコンの原理と同じである。これは水蒸気凍結を知るものには常識である。急冷した水素にはSC室内で水蒸気を大量に含んでいる。その水蒸気が凍結し、排気塔内がスノーマシンに変わり果てたのだ。

その結果、排気塔内は雪で閉塞し、排気塔に繋がっていた原子炉建屋内の換気ラインに水素が逆流したのだ。水素は排気されず格納容器からその外の原子炉建屋に還流された。事故前からベント系に重大な欠陥があったのだ。原子炉の安全審査に基本的な誤りがあった。東電技術者はある程度これを知っていたと思われるが、しかし班目氏は無知であった。

2018年原子力学会でこれを発表した。すると当時の原子力学会長駒野康男氏※から執拗に投稿文を下すように諭され、命も危ういとまで助言されたが当然おろしていない。
※公職であり、極めて重要な事項なので実名を掲載する。
東電技術陣はこのことをある程度予測していたと思われる。菅直人から言われれる前から1号機ベントの必要性があったが具体的にベントを渋っていた。1号機はベント後、爆発までベントを継続開放していたが、3号機は小刻みにベントを繰り返している。排気塔内閉塞を避けようと雪が溶けるのを待ちながらベントしたようだ。

東電と同じ沸騰水型原発は1基も国内では事故後、再稼働していない。この最大の理由はこのベントシステムの欠陥を正すには原発の根幹を正す必要がある。現実には廃炉しかなかったのだ。今は国はこれを承知で原発再稼働へと暴走している。

沸騰水型原発を持つ各電力会社の運転員は技術者の良心と事故時に追及されるで責任に悩まされているだろう。

この記事に対し以下の質問したところ以下の回答が届いた。

【小生からの質問】
という事はベントそのものの基本設計が間違っていると言う事になりませんか?住民の避難完了前にベントをしてしまった事は、事前訓練で決まっていた事に反します。結果的に汚染が広がってしまい、また多くの被ばく者を出してしまいました。

このベントのタイミングとやり方は正しかったのかは検証されているのでしょうか?今後も同じ過ちを繰り返さない為にはどのような改善がされていますか?
 
 
【専門家からの回答】
ベントすると、水素が建屋に逆流する仕組みになっていた。運転者が何もしなくてもベント出来ていました。2号機はベントに失敗しましたが、格納容器が勝手にベントしてくれました。格納容器の蓋のパッキンが樹脂製で200℃を超えると溶けてしまいます。炉心溶融の熱が伝わり、蓋部に200℃以上になり、パッキンが溶けシールが切れ蓋の隙間から勝手にベントしたと報告されています。

ベントの仕組みも落ち度ですが、シール面を高温に耐えれる金属ガスケットにしなかった合理化が功を奏したのでした。落ち度が2つ重なってリカバリーしたとは皮肉です。
 
【小生からの回答】
規制庁は本件知っていても知らぬふりという事ですか?それとも知らない??知っていれば再稼働はできないでしょう・・市民団体にも是非知らせる事も大事かと思いますが・・・又原子力学会も黙認ですか?
 
【専門家からの回答】
学会発表直後に規制庁から問い合わせがありましたが以後梨のツブテです。基本的な物理現象ですから、規制庁も東電も経産省も黙認して再稼働しようとしています。原子力学会の理事は全員推進側ですから、黙認です。しかし、私の投稿文は学会に残っていますので、喉に刺さった魚の小骨のような状態です。




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