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外部被ばく線量値のウソ(5)

個人線量計のメーカ4社によって構成されている
個人線量測定機関協議会(個線協)から
各市町村が実施している外部被ばく線量測定に関し
バックグラウンド値を過大に大きく引きすぎていないかとの
小生の質問に対し、以下の回答が届いた。

しかし、この回答は従来のメーカー側の立場を繰り返すだけで、
何ら科学的・論理的な説明がないまま
自分達の測定方法が妥当だとする回答で
福島県民や市民が納得できるものではない。

そこで以下の再質問を本日提出した。

 個人線量測定機関協議会御中

お忙しい中ご丁寧な御回答ありがとうございます。
しかしながら、従来のメーカー側の立場(視点)での回答になっている事に大変失望しております。
又、科学的・論理的な説明・解説がまったく無いまま、正しいやり方であるという主張には

説得性がまったくありません。

これではメーカー(個線協)としての説明責任を果した事にはなりません。
学術会議の科学者の行動規範に『不確実性及び見解の多様性について明確に説明する』と
あります。以下、再質問いたしますので、科学者の行動規範を勘案し、項目毎に御回答頂ければ幸甚です。
1週間を目途にご回答いただくきたくお願いいたします。

 1.本回答は個線協として協議した回答と捉えて良いのでしょうか?
  事務局の判断で今までの個線協の立場で回答している事とも捉えられますが??如何でしょうか?

2.小生の見解は個線協の中で議論されたのでしょうか?
  そしてどのようなメンバーで議論されたのでしょうか?

3.議論されたとすれば、小生の見解のどこに問題・異論があるのかについて
  科学的・論理的な意見を教えていただけないでしょうか?

4.『この値の測定(決定)方法等につきましては、お申し込みをいただく各団体における

  具体的な個人線量計のご利用方法等に基づき、適宜選定いただいております。
  従いまして、ご利用方法に沿って選定された方法で得られたバックグランド値は、

  それぞれ最善の結果であると存じます。』という御回答は、まったく 科学的・論理的な

  回答にはなっておりません。 この回答が正しいとする科学的根拠を倫理的に示してください。

5.従来のバックグラウンド値の測定方法は原発事故以前の医療従事者や原発作業

  従事者に適用するやり方ではないのでしょうか?
  同じやり方を福島県民に適用する事が正しいとする、論理的な説明(数値で)がまったく

  ありません。是非、その説明をお願いします。

6.二本松市ではバックグラウンド値を約1.02mSv~1.26mSvとしていますが、
  これが正しいとする説明をお願いします。

以上、今回の御回答はまったく論理的・科学的な説明に欠けており、福島県民が

納得できるものではありません。1週間を目途に項目毎にご回答いただきたくお願いいたします。

 日本学術会議が定めた科学者の行動規範があります。

『科学者は、公共の福祉に資することを目的として研究活動を行い、
客観的で科学的な根拠に基づく公正な助言を行う。
その際、科学者の発言が世論及び政策形成に対して与える影響の重大さと
責任を自覚し、権威を濫用しない。
また、科学的助言の質の確保に最大限努め、同時に科学的知見に係る
不確実性及び見解の多様性について明確に説明する。』とあります。

”公共の福祉”の対象者は国民や市民であるべきです。                                  

 メーカや時の政権や権力側と言う事ないようにすべきかと存じます。


日本学術会議科の抜粋は以下です。

科学者の行動規範~社会の中の科学~
(社会との対話)
科学者は、社会と科学者コミュニティとのより良い相互理解のために、
  市民との対話と交流に積極的に参加する。
  また、社会の様々な課題の解決と福祉の実現を図るために、
  政策立案・決定者に対して政策形成に有効な科学的助言の提供に努める。
  その際、科学者の合意に基づく助言を目指し、
  意見の相違が存在するときはこれを解り易く説明する。

(科学的助言)
  科学者は、公共の福祉に資することを目的として研究活動を行い、
  客観的で科学的な根拠に基づく公正な助言を行う。
  その際、科学者の発言が世論及び政策形成に対して与える影響の重大さと
  責任を自覚し、権威を濫用しない。
  また、科学的助言の質の確保に最大限努め、同時に科学的知見に係る
  不確実性及び見解の多様性について明確に説明する。

(政策立案・決定者に対する科学的助言)
 科学者は、政策立案・決定者に対して科学的助言を行う際には、
 科学的知見が政策形成の過程において十分に尊重されるべきものであるが、
 政策決定の唯一の判断根拠ではないことを認識する。
 科学者コミュニティの助言とは異なる政策決定が為された場合、
 必要に応じて政策立案・決定者に社会への説明を要請する。

詳細は以下をご覧ください
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-s168-1.pdf



     ーーーー個線協からの回答ーーーーー

×× × 様

 先ずは、個人線量測定機関協議会(個線協)に関心をお持ちいただき、また、当HPを通じてご質問をいただきましてありがとうございます。個線協は、原子力・放射線取扱事業所等における放射線作業者の外部放射線に係る職業被ばく線量管理などをご支援すべく、受動形個人線量計を用いた被ばく線量の測定技術の維持向上のための共通的な事項を協議するため、測定サービス機関相互の技術的協議団体として活動しています。
また、東日本大震災以降においては、同線量計が一般市民の受ける放射線量の測定にもご利用いただけることから、個線協メンバーである一部の測定サービス機関においては、各方面団体などのご要望に応じ、個人線量計の提供及びその測定サービスを承っております。
従いまして、この度ご質問いただきました件につきましては、個線協といたしまして次のように回答申し上げます。

①バックグランド値が過剰に引かれていないかとの疑問について

個人線量計のご利用に際してのバックグランド値の目的は、ご利用いただく個人線量計から測定対象放射線以外の影響を取り除くことにあります。この値の測定(決定)方法等につきましては、お申し込みをいただく各団体における具体的な個人線量計のご利用方法等に基づき、適宜選定いただいております。
従いまして、ご利用方法に沿って選定された方法で得られたバックグランド値は、それぞれ最善の結果であると存じます。なお、個線協といたしては、ご利用いただいた各団体が各測定サービス機関にご要請いただいた選定方法などにつきまして、個々にコメントをする立場にはございませんことをご理解いただければと存じます。

②線量測定に関するガイドブックやマニュアルを策定・配布のご希望について

各測定サービス機関では、ご利用いただく個人線量計の種類に応じた基本的な性能及び取り扱い方法などの資料を、予め各団体に提供しております。従いまして、個線協といたしましては、これ以上の資料などの策定・配布については予定しておりません。

③データの修正について

各測定サービス機関においては、JIS Z 9001の品質保証体系に則りまして、各団体からのお申し込みに応じた測定サービスを提供しております。従いまして、各測定サービス機関における測定データは、品質保証体系に基づき適正に得られたものと存じます。
なお、各測定サービス機関にお申し込みをいただいた団体から、異なる方法に基づく線量算出などのお申し出を受けた場合には、これらをお受けする可能性があることを申し添えます。

以上、ご質問につきまして回答申し上げます。ご満足いただけない面もあるかもしれませんが、個線協としての立場をご理解いただければ幸いです。


                                           個人線量測定機関協議会







 























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