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環境省へガイドライン修正依頼

環境省が策定した個人線量測定に関するガイドライインの
2.3.2項目のバックグラウンドの取り扱いについては、
各市町村まかせのような記載になっている。
http://www.env.go.jp/chemi/rhm/guideline.html

しかしながら、現在のバックグラウンド値の扱い方は市町村によっても異なり、
二本松市のバックグラウンド値(原発事故前の自然放射線量)は、
1.02mSv/y~1.26mSv/y(年度毎に異なる)と過大なBG値を差し引いており、
他の市町村と比較しても過剰に 差し引いています。
注:福島市と伊達市のBG値は0.54mSv/y 、郡山市は0.63mSv/y~0.70mSv/y
(年度毎に異なる)。

そこで環境省にガイドラインの修正を依頼した


環境省
放射線健康管理担当参事官室
笠松参事官殿
cc市川参事官補佐殿
  佐藤参事官補佐殿


日頃のご活躍に感謝申し上げます。

福島第1原子力発電所事故後の内部、外部被曝線量値の実態に関しては、多くの市民・
県民、・国民、そして自治体や政府、専門家も注視しており、より正確で誰もが納得いく
追加被ばく線量値(内部・外部被ばく)が求められております。
そして、より正確な追加被ばく線量値を追及・再検証し、真実を国内外に発表する事が、

将来、国内外の多くの場面で必ずや貢献できるものと考えます。
またより真実に近いデータを基に審議する事が、国内的にも国際的にも日本の信頼
向上につながり、又日本の科学技術向上にも貢献できるものと信じております。
原発事故以来、子ども達の生活が激変し、親御さんともども甲状腺がんへの不安を
抱えたり、罹患しながら将来への不安等大変なストレスを持ちながら生活しているのが
現状です。


二本松市はじめ県内の各市町村は原発事故発生以降、子ども達に個人線量計(ガラス
バッジ等)を配布し、外部被ばく線量 (バックグラウンド値を差し引いた追加外部被ばく
線量)を測定し、その結果を子ども達に送付しています。
問題点や疑問点そして矛盾点等については【質問】、そして要望事項については【要望】
という形で纏めてみましので、是非、審議会でご検討いただき、福島県民はじめ国民の
命と健康を守る為にも見直しを前提とし、再検討をお願いするものです。

環境省が策定した個人線量測定に関するガイドライインの2.3.2項目のバックグラウンド
の取り扱いについては、各市町村まかせのような記載になっています。
http://www.env.go.jp/chemi/rhm/guideline.html

『積算型個人線量計については、個人線量計のデータ読み取りに際して、民間の線量測定
サービスを提供している会社が定めるバックグラウンドの値が差し引かれて、個人被ばく
線量の結果が報告される。差し引くバックグラウンドの値は線量測定サービスを提供して
いる会社毎に定めている。また、コントロールバッジを用いることにより、バックグラウンドの
評価に加え、個人被ばく線量測定が正しく行われているかを確認することができる。』


しかしながら、現在のバックグラウンド値の扱い方は市町村によっても異なり、 二本松市の
バックグラウンド値(原発事故前の自然放射線量)は、1.02mSv/y~1.26mSv/y
(年度毎に異なる)と過大なBG値を差し引いており、他の市町村と比較しても過剰に
差し引いています。
注:福島市と伊達市のBG値は0.54mSv/y 、郡山市は0.63mSv/y~0.70mSv/y
(年度毎に異なる)。

京都大学が開発したKURAMA-Ⅱを使用し専門家に二本松市内の3個所で測定した
結果をもとに子ども達の1週間の平均的な行動パターンで被ばくするBG値の平均値は
0.35mSv/y。そして胸に付けたオンファントムでは0.7倍の0.24mSv/yとなります。
従い、二本松市では0.78~1.02mSv/y過大に差し引いていた事が判明。
注:福島市や」伊達市、郡山市等他の市町村でも0.2mSv~0.3mSv程度過剰に
引いていると考える。

尚、詳細については小生の以下のブログにも掲載しましたのでご覧ください。
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-17

そこで、疑問点については質問、要望については要望としてまとめてみました。

そこで以下質問します。

【質問1】各市町村のバックグラウンド値について
①福島市、二本松市、伊達市、郡山市の2011年~2018年までのそれぞれの
バックグラウンド(BG)値はいくらですか?
②BG値が過剰に引かれているこれらの数値は妥当と考えますか?(
詳細は【質問2】をご覧ください)
③もし妥当だとするならば、その理由をご説明ください。
注:小生の調査によれば、福島市と伊達市は千代田テクノルのガラスバッジを使用し、年間
0.54mSv/y。(原発事故前の千代田テクノル(株)の研究所の大洗の空間線量値)

二本松市は1.02~1.26mSv/y、郡山市は0.63~0.70mSv/y。
(原発事故以降に市役所内で測定したコントロールバッジの値)

【質問2】
個人線量計(ガラスバッジ)の測定値は空間線量値の約0.7倍になり、子ども達の行動
パターンから推定するBG値は二本松市では0.24mSv/y程度になり、BG値が過大に引
かれています。
詳細は以下の小生のブログをご覧ください。
【二本松市の個人線量測定のデタラメ】
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2018-11-04
【二本松市民のみなさまへ】
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2018-11-16

小生の実証試験の以下の論考『個人線量測定で明らかになった事』に対する環境省の
ご見解をお願いします。
環境省のご見解として上記の論考と相違がある場合は、具体的にどこの部分が相違する
のか、その理由等も含めてご見解をお聞かせください。

【個人線量測定で明らかになった事】
https://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2018-07-17


【質問3】
伊達市の個人線量測定に関する早野・宮崎論文は個人情報の取り扱いに不正があった
事が判明しました。またこの論文は平均値での議論したり、バックグラウンド値の引き過ぎ、
データを3倍に捏造(錯誤?』したという事実、他にも論文の内容に関しても黒川眞一氏ら
から多くの間違いを指摘されています。詳細は以下ご覧ください。
https://webronza.asahi.com/science/articles/2017051000005.html?vcode=1M3AhqpZEtJ4gKSJejp9ca0o%2BojyPUkZVN6MVY4sGeff2VAq%2FWe4Uq%
2F5TEZniZjF&fbclid=IwAR3myIi_ELLrl9yIPFLqRtgpSKdvoGC7kFLUz_ylPgQbAEibZt9vUqjF4Zk

こうした中で、この論文を環境省として一部採用する事は環境省の信頼を損なうものと
考えます。環境省のご見解をお聞かせてください。
尚、批判記事は以下をご覧ください。
https://hbol.jp/183049
報道記事は以下ご覧ください。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39764010Y9A100C1000000/


【質問4】

『個人線量計の実測に基く追加被ばく線量を「個人線量当量」』としていますが以下の疑問が
あります。
『放射能がばら撒かれた福島県内で(ROT条件下)個人線量計で測定すると、AP条件下
での測定値の約0.7倍になり、その数値が周辺線量当量から実効線量当量への換算係数
(約0.6)に近い値になっています。しかしながら、医療従事者は線源が1か所のAP条件下
での実測となり、それを個人線量当量としています。
従い、同じ個人線量当量でもROT条件下とAP条件下では約3割の違いがあり、個人線量
当量がダブルスタンダードとなっていると考えます。
医療従事者や放射線取扱者よりも乳幼児や子どもを含む一般国民(福島県民)の方をより
厳しく(低線量に)すべきですが、現在は逆になっています。
少なく医療従事者等と同等かそれ以下に見直すべきと考えます。
環境省のご見解を聞かせください。

【質問5】
現存被ばく状況が適用されている期間が明らかとされていません。原発事故から8年経過
しようとしています。ICRPでは現存被ばくでの参考レベルは1~20mSv/yのできるだけ低い
値とすべきとしていますが、日本政府は緊急時被ばく時と同じ、現存被ばくの参考レベルの
最大値の20mSv/yを、事故後8年になろうとする現在も適用しています。放射線量が下
がった現在、現存被ばく状況(1~20mSv/y)の最大値を現在も適用している事は、健康で
生きる国民の権利(人権)を保証している憲法に違反しているのではないかと思います。
ICRPからも2012年3月に以下のメッセージが出されているにも関わらず、日本政府は
無視し続けています。
http://www.icrp.org/docs/Fukushima%20One%20Year%20Anniversary%20Message.pdf

又原子力委員会でも『ICRPは現存被ばく状況に適用されるバンドの1〜20mSv/年
の下方の 線量を選定することとなる。その際、状況を漸進的に改善するために中間的な
参考レベルを設定することもできるが、長期的には、年間1mSv を目標とする。』としています。
http://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9483636/www.nsr.go.jp/archive/nsc/anzen/shidai/genan2011/genan054/siryo4.pdf

更に、国連人権理事会は『日本政府は被ばく線量が年間20mSv/yを解除要件として
いるが、年間1mSv/y以下が適切だ』と20mSv/yは人権侵害であると提言していますが、
これにも日本政府は科学的にも論理破綻しているとも言える理由で反論しています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201810/CK2018102602000137.html?fbclid=IwAR0SYG9d1meVl7UuuwsLKpY-uvFk7dK4YZji-a_9OzTL7bj6_fEotE37Ou8

そこで以下質問です。環境省のご見解をお聞かせください。
①現存被ばく状況の適用期間とその適用条件と適用地域(東京も含まれているのか?)



②ICRPの現存被ばく状況の参考レベル(1~20mSv/y)の最大値20mSv/yを8年後も
適用している理由。
③20mSv/y (20mSv/y×8年=160mSv) の健康(科学的・医学的・疫学的側面から)及び
人権(憲法、国際法、社会的側面等から)、そして国内法上(ICRPの勧告含む)その妥当性の
説明。
④この線量は実効線量と捉えるべきでしょうか?又その根拠を示してください。
⑤もし実効線量とした場合、実用量としての測定方法の基準を示してください。
⑥原発事故後8年も経過し放射線量が下がった今、ICRPや原子力委員会が言っている「中間
的な参考レベル」の設定は何故しないのでしょうか?
(関連省庁と議論していただくようお願いいたします。)
⑦「長期的には1mSv/yを目標」について、その条件や時期、そして20mSv/yの見直しを
お願いいたします。
(他の省庁ともで議論していただくようお願いいたします。)


以下は要望です。

【要望1】
上記1を踏まえガイドライインの2.3.2項目のバックグラウンドの取り扱いについての
修正をお願い致します。
追加外部被ばく線量値には必ずバックグラウンド値(BG値)も併記すべきとの意見が一部の
専門家からも出ています。
これらを含めた修正をお願い致します。

【要望2】
政府が策定した『放射線リスクに関する基礎的情報 』には間違った市町村のデータが(特に
二本松市の過剰なバックグラウンド値の引き過ぎ)掲載されていますので、早急に修正を
お願いいたします。

【要望3】
現存被ばくについて扱う責任ある省庁がありません。(以前は内閣府と原子力規制庁?)

いつまでが現存被ばくの適用時期なのか、その時期を判断する責任省庁はどこでしょうか?
20mSv/yの見直しはどこの省庁が管轄・実施するのでしょうか?
是非責任ある省庁を決定し、現存被ばくの有り方について早急に審議してください。
但し、決定プロセスでは必ず住民・市町村・福島県の意向を確認してください。

【要望4】
現在の個人線量測定方法は各市町村個別の判断で実施しており、そのデータの信頼性
には大きな疑問と問題があります。このようなデータを利用している事自体が環境省はじめ
日本政府の信頼を揺るがすものになっています。そこで以下要望します。
1.二本松市のBG値(1.02~1.26mSv/y)に対する問題点の指摘と改善策の提案。
2.事故後の追加分の個人線量測定の問題点(二本松市も含めた)に関する議論と見解の公開。
3.現在各市町村がそれぞれ独自に実施している個人線量測定方法のガイドライインの修正
と福島県、及び各市町村への提言。追加被ばくの個人線量値にはBG値を必ず明記する、

あるいはBGを含めた個人線量値を示す方法もご検討ください。
間違ったデータが今後の政府の帰還政策、賠償政策、国連科学委員会やIAEA、ICRP、
WHO等の報告書、そして全国の裁判等で悪用される事が危惧されます。
更に、今までの各市町村での測定方法が間違いと認められるのであれば、各市町村に対し、
間違いであった事をご指摘していただき、データ修正指示をお願いいたします。

『有った事を無かった事にする』訳にはいきません。被ばくの真実を明らかにする事は我々
大人たちのせめてもの子ども達への償いであり責務であろうと考えています。
この間違った矮小化された外部被ばく線量値は政府の『放射線リスクに関する基礎的情報 』
にも記載されており、今後政府の帰還政策や賠償政策、そして国連科学委員会やIAEA等
国際機関のレポートや全国各地の裁判等で 悪用される事を危惧しています。

大変お忙しい中恐縮ですが、1月24日までにご見解を頂ければ幸甚です。

福島県二本松市 ×× ×
















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