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国連科学委員会への疑問

京都にある『甲状腺被ばくの真相を明らかにする会』で国連科学委員会(UNSCEAR)2020レポートの完全犯罪を許さない??為のカラクリについての報告会・学習会が開催された。

UNSCRARは避難地域の住民の被曝線量を推定するのに、避難前と避難中の摂食による内部被ばくは無視している。それ以外にも被ばく線量値を低く見せるの為の多くの恣意的とも思われる疑問が多い。


鈴木元氏のレポート(Isotope News 2021年2月号)では『自家野菜を消費した住民は例外的にいると思われるが、今回の評価からは除外している。』という記述がある。(鈴木元氏の論文も同様でUNSCEARはこれをそのまま採用?)

詳細は以下のIsotope News〔No.773〕2021年2月号をご覧ください
https://www.jrias.or.jp/books/cat3/2021/773.html

一方で同じIsotope News で鈴木元氏が『事故前の福島県産の県産占有率は25%以下であり』とある。ただし、これは市場にでている農産物の消費であり、自家栽培している農産物は含まれていないはずだから、実際はこれ以上に県産占有率は高いはず。鈴木元氏およびUNSCEARが『negligible』と評価する事には問題がある。これは個人によっても異なるから。

UNSCEAR(鈴木元氏)に対する疑問は以下の通り

1.自家栽培している農産物は含まれていないとしているが、鈴木元氏が今回の評価からは除外したという事は論文として適切か?個人差や摂取率の高い自家栽培者の摂取を除外する事はフェアーか?また25%というのは市場にでている農産物の消費であり、自家栽培している農産物は 含まれていないと思われるので、実際はこれ以上に県産占有率は高いはず。これを無視するというのは恣意的と言わざるを得ない。

2.なぜUNSCEARは自ら調査(他の調査結果を検証もせず)せずに鈴木元氏の論文を鵜呑みにして採用したか?他の論文の検証はしていないのか?(福島市民の平均?を採用??)

3.UNSCEARが避難地域の40の避難シナリの選定はどのような基準でなされたか?2013に比較しても県外避難者を多くし、見かけ上被ばく線量を小さくした意図はなにか?これはフェアと言えるか?鈴木元氏と放医研の恣意的な被ばく隠し、過失隠しの意図はないか?

4.避難地域の線量の平均値はどのようにして算出されたのか?
人口に対する加重平均されているか?(他の地域の平均線量値は加重平均されているようです)

5.40のシナリオの被曝線量値の元データはどこか?県民健康調査(放医研が保有)のデータをもとに、都合の良い40のシナリオを選択したという事はないか?これは鈴木元氏の論文も同じ・・・

6.地元に留まった住民、浪江町・赤字木地区の3月14日の270μSv/hの住民の被曝は考慮されているか?無視されているとすれば、その理由は何か?

7.2013年レポートは経口摂取による甲状腺吸収線量は一律1歳児32.8mGy、10歳児:15.2mGy、成人:7.8mGyを2020年レポートでは福島市=福島県経口摂取の結果は、1歳児1.1、10歳児0.95、成人0.43 mGyとしているが、これは妥当か?これはどのような根拠で出されたものか?個人差や自家栽培者は考慮されているか?福島市の平均値を県民すべてに当てはめる事はフェアか?

8.Isotope News 2021年2月号では鈴木元氏は『日本人の放射性ヨウ素の甲状腺取り込み率は18.6±6.0%と低い事が判った。この報告を根拠に筆者らはICRPの甲状腺等価線量換算係数の補正項((18.6±6.0)/30)を提案し、線量評価に応用し、その不確実性幅もモンテカルロシミュレーションにより評価した』とあるが、この補正項((18.6±6.0)/30)と30で割っている理由は何か?。

9.屋内退避による吸入被ばく防護効果を0.5、その不確実性の確立分布を最小値0.1、ピーク値0.5、最大値0.95としているが、当時屋外にいた子ども達は防護効果はいくら適用したか?40のシナリオには屋外にいた子ども達の被曝は考慮されているか?

10.県民健康調査での放医研の被曝線量推定値では、吸入被ばく防護効果はいくら適用しているか?それは妥当か?

11.県民健康調査の放医研の被曝線量推定値は経口摂取は含まれていないが、それは県や国としては県民健康調査検討会ではどのように考慮されてきたのか?どのように議論されてきたか?ゼロとの前提か?それはフェアか?
以下は参考
UNSCEAR2020の関連する記述は A82 P143
For evacuees, doses from ingestion of food before and during evacuation havebeen assumed tobe negligible, based on survey results [H15, K10]. Doses fromdrinking waterestimated by Miyatake etal. [M34] for 12 evacuated municipalities have been used, with adjustmentfor the specific dose coefficients for iodine intakes for Japanese people (see section III.D.1 ofthis appendix)

避難前・避難中の摂食による線量は無視できる。(H15,K1、M34はいずれも鈴木元氏がlast著者の論文。)としている。

【UNSCEARの完全犯罪を許して良いのか】は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-04-10

【UNSCEARレポートを捻じ曲げた黒幕は誰か!?】は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-04-07

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