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国連科学委員会・国内対応委員会は公正・中立か?

国立研究開発法人・量子科学技術研究開発機構(量研・放医研)に情報公開請求(約230ページ)で得た、国連科学委員会(UNSCEAR)・国内対応委員会の議事録の要約(福島事故関連のみ)の中間報告です。(まだ読み切れていない部分もあり)
注:本件は国民にとっては重大事項であり、メンバーは公人(放医研や大学に所属)である事により実名で公表した。
 
国内対応委員会は量研のメンバーが中心に構成されている。いわゆる御用学者で構成されている。中には広島や長崎の原爆による被ばく者の実態の掩蔽に加担してきた、放影研のメンバーも加わっている。更に、福島原発事故時に避難者のスクリーニングの基準を1.3万cpmから10万cpmに上げ、スクリーニングをたった1200人で切り上げてしまった放医研の明石氏らが、この国内対応委員会の主メンバーである事は如何なものであろうか?
 
本件についてもUNSCEARに対する公開質問を実施している。
 
 
1. 第27回国内対応委員会(2019年11月13日開催)
1) 明石代表より、福島報告書の改訂版について説明(内容は黒塗り)
2) UNSCEAR 66回会合(2019年6月)のアジェンダ
3) UNSCEAR66回報告書
 ・以下の福島フォローアッププロジェクト(FFUP)が立ち上げられた
① 膨大な科学的文献を体系的にレビューする第1段階
② それらの情報にもとずき2013年報告書を適切な時期にアップデートする第2段階
・2018年の65回年次会合で第1段階から第2段階への移行するためのFFUPの活動計画が承認され、2020年報告書の作成を目的とするFFUPの活動が開始された。
 
2. 第28回国内対応委員会(2020年5月4日~6月19日)メール審議
1) UNSCERAR67回会合ドラフト(日本代表案に対する)に対する委員からのコメントをとりまとめて、6月22日にUNSCEAR事務局に送付
 
3. 第29回国内対応委員会(2020年10月12日)
1) 福島報告書の改定について事務局より説明(内容黒塗り)
 以下は【別紙資料から】
・2019年までの受理された論文等にもつづき、レビューが行われており、(67回)本会合にて承認を目指す予定
・福島フォローアッププロジェクトのSenior technical advisorは明石前代表、放影研から1名、量研から3名がメンバー
・量研から1名UNSCEAR 事務局に派遣
・新しい報告書では、改定された放出量のデータ、個人線量や空間線量のデータを使用。日本人のヨウ素吸着率や屋内における空気中放射性核種のフィルター効果などを考慮し、より現実的な線量推定実施。
  ⇒これらの考慮の結果、外部被ばく線量は若干上昇。摂取による内部被ばく線量は劇的に減少。
   健康影響については2013年報告書の見解は引き続き有効であるとした。
 
・14か国から723件のコメントがあり、63件のコメントをについて技術的検討が行われ、クリティカルなコメントは無かった。
 
2) UNSCEAR 67回会合の審査予定のドラフトに対するコメントを10月16日まで提出するよう委員に依頼
3) アウトリーチ活動が2021年5月に予定(実際は延期差2022年2月頃に延期か?)
4) 国連総会議長への説明(2020年10月に予定)
5) 各国代表への説明(2020年12月に予定)
 
4. UNSCEAR 67回会合(2020年11月2日~6日)オンラインにて実施(詳細は第30回国内対応委員会で報告:下記)
 
5. 第30回国内対応委員会(2021年3月3日)オンラインにて実施
1) 第68回UNSCEAR会合が2021年6月21日~25日に開催予定
2) 第67回UNSCEAR会合が2020年11月に開催された報告書から
・2013年報告書の仮定や結論に関して、大きな影響を与える研究は無かった。
・ソースタームの情報が更新されており、2013報告書作成時に情報不足の為に保守的に仮定した評価に対する情報の蓄積が確認され為に再評価を行い報告書の改定が検討された課題であり、64回会合で、事務局、日本、ドイツから提案され、65回会合で詳細な作業計画が紹介され以下の条件で承認された。
1) 一般公衆や政策決定者の関心が高いと思われる特定の課題のみに絞る
2) 事務局において本プロジェクトに携わる専門員(アウトリーチ、編集等含む)の確保
 
・1600以上の文献から500件程度が検討された。
・改定されたリースターム(JAEA→この論文を根拠に鈴木元の論文がまとめられた)、土壌サンプリングデータ(特にヨウ素)、モニタリングデータ(楢葉町と南相馬市)や沈着量のデータ、個人線量や空間線量データ、日本人のヨウ素吸収率や屋内における空気中放射線核種のフィルター効果等を考慮し
 ⇒・外部被ばく線量は若干上昇、摂取による内部被ばくは劇的に減少。
  ・健康影響については2013年報告の見解は引き続き有効であるとした。
・会合で報告され、2020報告書として公表する事になった。
  
 
尚、67回会合には日本からは、中野隆史(量研)、明石真言、放影研1名(たぶん小笹晃太郎)神田玲子(量研)、他に量研から4名、広島大から1名の計9名参加。
 
また、日本代表団(8名)の構成は以下。それぞれ担当分野(専門分野)を分担。福島事故関連は明石と量研の2名が担当。(明石が仕切っていたはずなので、彼の思惑でどうにでもなりそう・・・?)
 
日本ワーキンググループメンバーは以下
QST :明石、赤羽、青野辰雄(福島再生支援研究所:福島医大内にあり)JAEA:茅野(理事)、放影研:小笹晃太郎
 
青野辰雄氏とは今月の20日に福島県環境創造センターで会って若干話している。楢葉町と南相馬市の個人線量測定データはこの2市町だけがデータ提出に応じたとの事。
 
以下の写真は情報公開請求した国内対応委員会議事録(230ページ程度)の一部を掲載。黒塗りがいかに多いか(怒)。情報公開してはまずい内容が含まれているという事は、如何にこの委員会が公正・中立でない組織である事を表している。

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福島県への要請

原発事故後10年経過した。福島県の放射線モニタリング活動に対する自己評価、失敗や成功等の反省や改善すべき点のまとめ、国の責任、県の責任、市町村の責任、国全体の組織や責任体制の問題、震災時の通信インフラの冗長等の問題、情報の伝達や共有化の問題、指示・命令に関する問題点等々・・・
原発事故時の記録を後世に残す事は現代を生きる人たちの責務。そして福島県の大きなミッションでもある。まとめて公開する事が後世に残す福島県の責務ではないか。以下につて福島県広聴室に提出した。2週間後には何らかの回答が届く予定。


福島県・広聴室

危機管理部・放射線監視室作成の」『福島県の放射線モニタリング活動の記録』読ませていただきました。まずは、このような記録をまとめた事に感謝と敬意を表します。大変なご苦労があった事と察しいたします。原発事故時の記録を後世に残す事は現代を生きる人たちの責務でもあります。そして福島県の大きなミッションでもあります。その上で全体的な感想と要望・提案を以下記しますので、ご検討いただきたくお願いいたします。

1. 具体的な測定データが少ない。特に初期被ばくに関するデータがほとんど無いのが残念。初期被ばくに関する具体的なデータをもっと掲載すべきだったと考えますが、別途データ集(特に初期被ばくに関する経口摂取と吸入摂取について)を作成すべきです。是非ご検討お願いいたします。

2. 『福島県の放射線モニタリング活動の記録』のP162、図4-4のような他の地域のデータが欲しい。最も甲状腺等価線量の高い(大野局?)のデータが掲載されていないのは残念。掲載しなかった理由は何でしょうか?データは隠すことなく全て公開すべきです。本件について元東大M教授にも質問したところ、このデータはM教授の論文をもとにしたようです。
以下の【注】でPを採用すれば、甲状腺等価線量値はこの大野局では2倍以上になっています。

 【注】:P162の内容はM教授の以下の論文からのものです。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X19309920

M教授に以下質問したところ以下の回答が届きました。
① Fig5におけるBとPの違い。特にPについいて。Bは比率を10倍として算出したものと理解。
② Based on MMEとありますが、MMEとは??
③ Fig6におけるシナリオ9のB,P、Kの違い。(B,Pは質問1と同じ)
④ UNSCEAR2020レポート(公開質問と回答を添付)はBとPとKのいずれを採用したか?その理由は?

M教授からの回答
①Fig5におけるBとPの違い。特にPについいて。Bは比率を10倍として算出したものと理解。
【回答】BはBase(基本)、PはPlume Specific(プルームごとに固有のI/Cs比を設定)の意味で、Bは10倍という理解で結構です。

②Based on MMEとありますが、MMEとは??
【回答】マルチ・モデル・アンサンブルの略です。1Fから放出された放射性物質の大気中での拡散や降雨による地表の沈着をコンピュータ上で再現するモデル(大雑把にいえば天気予報に使われるモデルに近いです)による計算結果を用いているのですが、単独のモデルだと、現象の再現が不十分なことがあり、複数のモデルの平均(厳密には単純な平均ではないのですが)のほうが、再現性がよくなることが、(少なくとも1F事故の予測に関しては)わかっています。この研究では、国立環境研究所の2つのモデルを用いています。(最近の私自身の研究では、10以上のモデルによるMMEの再現性の評価も行っています)

③Fig6におけるシナリオ9のB,P、Kの違い。(B,Pは質問1と同じ)                                                                                【回答】B,Pは上記1.のとおりで、国立環境研究所を中心とする研究チームの成果、Kは放医研のKimさん(栗原さんのチームです)の先行研究の成果です。

④UNSCEAR2020レポートはBとPとKのいずれを採用したか?その理由は?
【回答】UNSCEARは独自の計算を行っているので、どれでもありませんが、I/Cs比については、BよりもPに近い条件で計算しています。
避難のシナリオは、Kをもとにさらに細分化したものを使ったはずです。

3. 野菜等の出荷制限(2011年3月23日)までの経口摂取について、特にヨウ素とセシウムに関するデータの記録集が欲しい。(HPに掲載されいるようですが、目的別にまとまったものが欲しい)特に中央卸市場からの各野菜毎に出荷量や出荷先(市町村別に)も明記したもの。
(当然ヨウ素とセシウムの測定データ含む)

4. 避難者へのスクリーニング(1080名+弘前大の調査結果等)の結果のデータも加えて欲しい。

5. またこの時の規格(13000cpm:甲状腺等価線量で100mSv)を10万cpmにアップした根拠と、その計算過程を開示してください。

6.放射線モニタリング活動に対する自己評価、失敗や成功等の反省や改善すべき点のまとめ、国の責任、県の責任、市町村の責任、国全体の組織や責任体制の問題、震災時の通信インフラの冗長等の問題、情報の伝達や共有化の問題、支持・命令に関する問題点等々・・・

7.先日、大玉村にある環境創造センター・野生生物共生センターを見学し、以下のデータがまとまっていない事を確認しました。放射線モニタリング活動の記録と同じように、野生動物に関する初期被ばくも含めたデータをまとめた冊子の製作が必須です。逃げ場がなく、摂取制限もない野生動物には人間以上に甲状腺がんが見られるはずです。他の地域との比較も必要です。
本件については東北大学が牛の健康影響を研究・調査中※のはずです。可能なら東北大と共同研究もご検討ください。

※動物の内部被ばくの研究は、東北大におられたF先生が精力的に取り組んでいます。
http://www2.idac.tohoku.ac.jp/hisaidoubutsu/seika.html

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原子力災害伝承館はこれで良いのか(3)

以下福島県・県民広聴室に意見・提言(質問)を提出した。2週間以内に回答が届く予定。


福島県 県民広聴室

11月3日に原子力災害伝承館宛に展示に関する提案・意見(下記)を提出していますが、以下の意見・提案に対する福島県からの正式なご見解・ご回答を頂きたくお願いいたします。

尚、以下の2つのブログの内容(問題提起)についても併せてご見解頂きたくお願いいたします。
『原子力災害伝承館はこれでいいのか』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-09-30
『原子力災害伝承館はこれでいいのか(その2)』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-12-25

また、高村館長は放射線被ばくや甲状腺がんについて、間違ったメッセージを公の場で発信している事は非常に問題であるとも考えています。
被ばくは無かった事にしたい御用学者である高村氏を館長としている事は、公平・中立であるべき伝承館としての信頼性を損なう事にもなり、福島県民への裏切り、冒涜ではないかと考えます。

本件に対する福島県の見解をお聞かせください。
館長としての採用基準があれば合わせて開示願います。高村氏を館長とした理由についてもお聞かせください。


――――――――――――――――――――――――――――――――

原子力災害伝承館企画部長
×××さま
 cc高村館長

先日はお付き合いいただきありがとうございます。
10月25日に伝承館を訪問し、意見交換させていただきましたTです。

伝承館を見学した印象や改善依頼については当日述べさせていただきましたが、伝承館の役割は復興の姿を後世に伝えるものではありません。
伝承館の役割は原発事故を科学的に検証し、反省や問題点を後世に伝え、同じ過ちを繰り返さないように政府や東電、そして福島県にとって不都合な真実をありのままに後世に伝える事です。
現在展示されている内容は一言で言うなら『間違ってはいないが正しくはない』という事です。広島市平和記念資料館の理念をもっと参考に取り入れるべきです。

伝承館の役割は原発事故に関して、以下の事象についての科学的検証結果を後世に伝える事です。
① なぜ原発事故は発生したのか?防げなかったのか?
② なぜヨウ素剤が配布されなかったのか?送信されたFAXがなぜ置き去りにされたのか?
③ なぜ県に送信されたSPEEDIのデータは市町村や住民やに伝わらなかったのか?
④ なぜ初期被ばくによって甲状腺がんが多発しているのか?
⑤ なぜ入院中の患者が置き去りにされ亡くなったのか?
⑥ なぜ住民の初期被ばく(経口摂取と吸入摂取等)は防げなかったのか?
といった内容を検証し・伝える事で後世が学び新たな対策を打てる事になります。現在の伝承館の展示内容で後世には何を伝えようとしているのでしょうか?
現在の福島県内の線量が世界の都市と変わらないといったメッセージを出すことは世界中の人々に都合の良いデータだけを発信し、都合の悪いデータを隠せば、福島の実態とはかけ離れた現実を発信する事となり、世界中の人々を騙していることになりませんか?

以下伝承館の展示情報発信の問題点・矛盾を昨年ブログにまとめています。
『原子力災害伝承館はこれでいいのか』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-09-30
『原子力災害伝承館はこれでいいのか(その2)』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-12-25

『東電と国は信頼できるのか』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-04-21

以下はご参考です。
2日間にわたり、浪江町の請戸小学校の震災遺構、請戸漁港、復興記念公園(工事中)、原子力災害伝承館、東電廃炉資料館、Jビレッジ、リプルンふくしま、ふたばいんふぉ、夜ノ森、富岡アーカイブ・ミュージアムと多くの施設を見てくることができました。

大熊町や双葉町、富岡町の一部(夜ノ森)、浪江・津島地区の壊れたままの住居を見てまだまだ復興には遠く、溶け落ちたデプリの取り出し方法も実現にはほど遠く、廃炉(更地)などは100年以上かかるだろうと思っています。
原発事故後10年経過しても、いまだに線量が高い地域が存在し今なお自宅に帰れない住民や、飯館の住民が甲状腺がんで亡くなったという情報に触れに原発事故の悲惨さ、東電と国の責任の重大さと怒りを強く感じてきました。

廃炉についても、汚染水対策(トリチウム汚染水海洋放出等)、賠償問題、裁判での対応、情報隠蔽等の無責任な対応に怒りを通り越して呆れるばかりです。

今回の浪江町⇔楢葉町の2日間にわたる原発震災遺構を巡る旅は以下のブログにアップしました。まだ続きます・・・
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-27
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-31
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-11-01

以上、伝承館の展示内容に対する問題提起や改善要求に関し、コメント等頂ければ幸甚です。

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国連科学委員会からの回答

国連科学委員会に提出した公開質問に対し、回答が届いた。
(日本語訳を追加し再掲。文字数の制限があり、2回に分け掲載)

質問は以下をご覧ください。
【国連科学委員会(UNSCEAR)からの回答】

UNSCEARへ提出していた公開質問への回答が3週間後に届いた。一つ一つの疑問や質問には答えず、12月リリース予定のthe 23 electronic attachmentsを見て欲しいとの回答。
the 23 electronic attachmentsは公開質問のすべてに答えるものになるとは思えず、その場限りの不誠実な回答との印象。

UNSCEARの中立性を一般論として強調はしているものの、個々の内容の問題点や疑問点に関する決定プロセスについての具体的説明には触れられていません。都合のよい論文やデータだけを恣意的に集めて、公平・中立に議論しても、もともと偏った論文やデータでは結論も偏ることになる事は明らかです。これではUNSCEARの中立性を信じる事はできません。
また公開質問のQ&AもHPに掲載すべきとの要請には直接は答えず、新しいサイトに作り変えるとの回答でした。今後も多くの方がUNSCEARに公開質問する事を期待いたします。
 
 
Dear Mr T,
Thank you very much for the additional questions and comments provided on the UNSCEAR 2020 report, Annex B. These are very valuable inputs for the UNSCEAR outreach activities the secretariat is planning to organise in 2022 in Japan.

You commented on the UNSCEAR dose assessment of the evacuees and permanent residents of the areas affected by the FNDPS radioactive fallout, the risk assessment for thyroid cancer caused by radiation exposure, and also raised issues on the role and mission of the Japan Working Group, on the neutrality of UNSCEAR in this study, and on necessity for UNSCEAR to prepare a Q&A site in both English and Japanese.
I am pleased to answer in the order on the points raised:

On the technical substance
You asked questions mostly of methodological nature. The answers to the methodological questions are only depicted in the UNSCEAR report (advance copy) released in March 2021 (https://www.unscear.org/unscear/en/publications/2020b.html). Much more detailed information is contained in the 23 electronic attachments which are currently being edited prior online publication (scheduled in December 2021). These attachments include both detailed description of methodologies used and numerous tables with the input data, results and uncertainty analysis.
I would suggest that you familiarise with the content of relevant electronic attachments as soon as they are released, where I believe you may find most of the answers. If some questions/comments pertain we will be happy to respond.
Role and mission of the Japan Working Group
Partner experts and institutions nominated by Japan supported this UNSCEAR evaluation and the expert group in particular by:
a. identifying relevant scientific and technical publications and research plans;
b. responding to requests for literature by the Committee and the expert group;
c. interpreting published information and helping obtain detailed explanations of protocols and methodologies, on request;
d. providing technical comments on drafts of the report to the Committee.
Neutrality of UNSCEAR in this study
Over 30 international experts from 12 Member States and observers, worked on and 13 critical reviewers reviewed the report. In addition, the 67th Committee attended by over 200 participants reviewed and adopted the report. I would like to recall that the delegations are requested to nominate for each UNSCEAR session and according to the governing principles for the Committee’s work, representatives, alternates and advisers on the basis of their scientific qualifications and experience and are to perform scientific evaluations in accordance with established scientific procedures and values.
These experts are expected to, inter alia, have in-depth knowledge and experience with regard to a broad range of relevant scientific and technical issues related to radiation science, stay abreast of scientific developments and foster effective support nationally. They are also to act independently and to discharge their duties without bias in relation to external pressures or interests that may be in conflict with the Committee’s procedures and tasks. Furthermore, they are to act with integrity and to respect matters of intellectual property.
Necessity for UNSCEAR to prepare a Q&A site in both English and Japanese
As mentioned in my previous correspondence, the existing UNSCEAR website has a section on public Q & A (https://www.unscear.org/unscear/en/faq.html) and we are in a process of creating a new UNSCEAR website in line with the UN guidelines, scheduled to be finalised by 1Q 2022. I thank you once again for your suggestions, which will consider in due course.
With best wishes,
Borislava Batandjieva-Metcalf (Ms)
Secretary
United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation (UNSCEAR)
Vienna International Centre, PO Box 500
Wagramer strasse 5
1400 Vienna, Austria
Tel: +43 (1) 26060 4330
Mob: +43 (699) 1459 4330
Email: borislava.batandjievametcalf@un.org
【翻訳機を使った日本語訳】
Tさん、
UNSCEAR 2020報告書、附属書Bに追加の質問とコメントを提供していただき、ありがとうございます。これらは、事務局が2022年に日本で組織する予定のUNSCEARアウトリーチ活動にとって非常に貴重な情報です。

FNDPS放射性降下物の影響を受けた地域の避難者と永住者のUNSCEAR線量評価、放射線被ばくによる甲状腺がんのリスク評価についてコメントし、日本作業部会の役割と使命についても問題を提起しました。この研究におけるUNSCEARの中立性、およびUNSCEARが英語と日本語の両方でQ&Aサイトを準備する必要性について。提起されたポイントの順番でお答えできることをうれしく思います。

技術的実体について
あなたは主に方法論的な性質の質問をしました。方法論的な質問への回答は、2021年3月にリリースされたUNSCEARレポート(事前コピー)(https://www.unscear.org/unscear/en/publications/2020b.html)にのみ示されています。
より詳細な情報は、現在オンライン公開前に編集されている23の電子添付ファイル(2021年12月に予定)に含まれています。これらの添付ファイルには、使用された方法論の詳細な説明と、入力データ、結果、および不確実性分析を含む多数の表の両方が含まれています。

関連する電子添付ファイルの内容は、リリースされたらすぐに理解しておくことをお勧めします。ほとんどの答えが見つかると思います。いくつかの質問/コメントが関係する場合、私たちは喜んで答えます。

日本ワーキンググループの役割と使命
日本が指名したパートナーの専門家と機関は、このUNSCEAR評価と専門家グループを特に以下によって支持した。
a.関連する科学的および技術的出版物と研究計画を特定する。
b.委員会および専門家グループによる文献の要求に対応する。
c.公開された情報を解釈し、要求に応じてプロトコルと方法論の詳細な説明を取得するのに役立ちます。 d.報告書の草案に関する技術的コメントを委員会に提供する。

この研究におけるUNSCEARの中立性
12の加盟国とオブザーバーからの30人以上の国際的な専門家が取り組み、13人の批評家が報告書をレビューしました。さらに、200人以上の参加者が参加した第67回委員会が報告書を検討し、採択しました。代表団は、UNSCEARセッションごとに、委員会の作業の統治原則に従って、科学的資格と経験に基づいて指名するよう求められ、科学的資格と経験に基づいて科学的評価を行うことを思い出したいと思います。確立された科学的手順と価値。

これらの専門家は、とりわけ、放射線科学に関連する幅広い関連する科学的および技術的問題に関して深い知識と経験を持ち、科学的発展に遅れずについていき、全国的に効果的な支援を促進することが期待されています。彼らはまた、独立して行動し、委員会の手続きや任務と矛盾する可能性のある外部からの圧力や利益に関連して偏見なく職務を遂行するものとします。さらに、彼らは誠実に行動し、知的財産の問題を尊重することです。

★UNSCEARが英語と日本語の両方でQ&Aサイトを準備する必要性
以前の通信で述べたように、既存のUNSCEAR Webサイトには公開Q&Aに関するセクション(https://www.unscear.org/unscear/en/faq.html) があり、新しいUNSCEARWebサイトを作成中です。国連ガイドラインに沿って、2022年第1四半期までに最終決定される予定です。 今後検討される提案に改めて感謝します。
よろしくお願いします。

Borislava Batandjieva-Metcalf(Ms)秘書

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国連科学委員会への公開質問                                       

国連科学委員会(UNSCEAR)2020レポートへの公開質問】

  
まとめて再掲します。【国連科学委員会からの回答は文字数制限で別途掲載します】
                                          
国連科学委員会はUNSCEAR 2020レポートを発刊し、『将来にわたり被ばくを直接原因とするがんなので健康影響が増加する可能性は低い』として、日本語のプレスリリースを発表し、日本のメデイアや国民にミスリードを誘導した。


このレポートには多くの疑問がある為、【公開質問】として、2021年9月下旬にUNSCEARに提出したところ、3週間後に回答が届いたので、その内容について報告いたします。尚、実際に質問した内容の一部(別紙や英文部分等)は、この報告書からは省略しています。(国連科学委員会からの回答は明日のブログで掲載します)



【UNSCEARへの疑問・質問】

1.初期の経口摂取線量の過少評価
【質問1】                                                           「UNSCEARがモニタリングデータによる詳細な評価を組み合わせて、より現実的で頑健な推計を行った」としていますが具体的記述はありません。以下の事実①~⑥について、UNSCEARはどう評価しましたか?

①浪江町民が津島に避難した3月12日以降、避難先で路地野菜の炊き出しを食べた。
   (3月15日、38km北西部の雑草は123万Bq/kg(注1))
注1:この雑草と同じ汚染の野菜を幼児が200g摂取した場合に甲状腺等価線量は51.7mSv。400g以上摂取すれば100mSvを超える。

②3月16~17日の川俣町の原乳(ヨウ素131は1,190~1,510Bq/kg、3月20日は最大で5,300Bq/kg)が福島県内でヨーグルト加工し出荷。(注1)
⇒原乳2L(毎日200ml×10日(注2))で約1万Bq。乳児で甲状腺等価線量が60mSv程度(4Lなら120mSv) 
注2:3月21日:出荷制限(ホウレンソウ、原乳)   
   3月23日:出荷制限、摂取制限(ホウレンソウや小松菜等葉物野菜)

③未公開福島県中央卸市場データ(3月19日)
福島市のアサツキ      ・I-131  48,000Bq/kg ・I-132 76,000Bq/kg     
※出荷制限なし(注2)     ・Cs-134  64,000Bq/kg ・Cs-137 64,000Bq/kg      
大玉村のホウレンソウ(注3)・I-131  43,000Bq/kg ・I-132 73,000Bq/kg     
 ※3月23日まで流通  ・Cs-134 90,000Bq/kg ・Cs-137 89,000Bq/kg 

福島県内各地で10,000Bq/kg以上の野菜が3月22日まで出荷されていた。
詳細は以下Our Planet TVのURLを参照ください。
出荷制限の3月23日まで大玉村のホウレンソウ―(注3)と同等レベルの汚染された野菜を1日 200g(大人は400g)摂取すれば、13日(爆発は12日)から23日までの11日間のI-131の平均汚染度は19日(8日目)の約1.1~1.15倍程度と想定されるので

例1:幼児が1日200gを摂取した場合の甲状腺等価線量は43,000×0.2×12日×1.15=118,680Bq
   118,680Bq×2.1E-06 Sv/Bq=249mSv                      
   ( 注:摂取量が400gになれば2倍の498mSv)

例2:大人が1日400gを摂取した場合の甲状腺等価線量は 
   43,000×0.4×12日×1.15=237,360Bq
   237,360×4.3E-07=102mSv 
    (注:摂取量が800gになれば204mSv)     
    いずれも甲状腺等価線量は100mSvを超える

④福島県の基本調査結果はどのように線量評価に反映しましたか?               
 避難地域住民は40シナリオの中にランダムに取り入れたようですが、ランダムでは高線量被ばく者が漏れている可能性もある。
 又汚染された野菜が流通していた中通り地区住民はどのように評価されましたか? 具体的なデータを開示し解説ください。

⑤事故後10日間廃棄処分の牛乳を3世帯で飲んでいた。
原乳2リットルで約1万Bg。乳児だと甲状腺等価線量が60mSv程度 (4L飲めば120mSv)

⑥京都大・今中氏の飯館村個別訪問インタビュー結果                      
(3月15,16日何をしていたか、何を食べたか、いつ避難したか?)              
 住民の答えが以下              
・給水を待つ間に屋外で飲食した。                                  
・当時淡水魚を食べていた。           
・イノシシを食べた。

尚、飯館村住民は摂取制限が出る3月22日まで高濃度に汚染された路地野菜を食べた事が想定される。

【質問2】
「食品のモニタリングデータによる詳細な評価も組み合わせて、より現実的で頑健な推計を行った」(150)とありますが、いつ、どこで、誰が何をどのように測定したのか等全ての具体的なデータを開示ください。                                          
特に初期被ばくのI-131に関する出荷制限の3月23日までのデータを開示ください。

2.吸入摂取量の矮小化
【質問3】                                                           避難地域の対象者の40のシナリオの選定方法に関する以下の疑問(①~⑤)についてUNSCERARの見解をお聞かせください。


①40のシナリオでのサンプル抽出が10万人以上の避難者の全てを表しているとは言えない。対象数シナリオが40と少なすぎ、高線量被ばく者の存在等全容が見えにくく、データを意図的、恣意的に捻じ曲げていないか?


②甲状腺がんの関係を追及するなら高線量被ばく(内部被ばくも含めて)の地域住民を主に対象とすべき?又少なくとも対象者の数は当時の住民の人口にも比例させるべき。


③比較的線量の低い相馬市、楢葉町、小高地区、川内村住民を多数対象としているが恣意的なデータ改ざんに当たらないか?


④線量の高い、避難地区となっている浪江町(特に津島地区)、双葉町、大熊町、飯舘村、川俣町山木屋地区の住民を重点的に対象とすべきではないか?


⑤質問1の①や質問4の①~④の住民は40のシナリオに含まれているか?


【質問4】                                                           1号機のベントや水素爆発後の以下(①~④)の住民の被曝線量値(内部被ばく+外部被ばく)をどう評価したのかのデータ等を具体的に開示ください。
・1号機のベント :3月12日 14:30頃
・1号機水素爆発:3月12日 15:16
①爆発当時300人が北西3kmの双葉町役場に残っていた。
②双葉町民の一部は12日12:00~18:00に避難開始。
③双葉町民の一部には13日以降に避難した住民もいた。
④原発から北西部にあたる浪江町赤字木地区は3月16日には最大170μSv/hであった。津島地区も100μSv/hを超えていた。(3月13日には220μSv/h程度と予測)


【質問5】                                                           初期被曝(ヨウ素)は外部被ばく(Cs)から推定していますが、地域によっては外部被ばく線量(Cs)とは必ずしも比例していない地域(最大で30倍の開き)があり(森口教授らの論文)ますが、その事を考慮しているか等、I-131に関する線量評価方法を開示ください。     UNSCEARではその比率はいくらにしているのでしょうか?


この係数(倍率)によって吸収摂取量は大幅(最大30~100倍まで)に変わり、内部被ばく(甲状腺等価線量)に関するUNSCEARレポート結果は大幅に変えざるを得ません。  
放医研の栗原治氏のパワーポイント(注4)によれば、I-131とCs-137との比率がいわきでは18.7倍程度、川俣では4.6倍程度、飯舘では3倍程度といったデータがでています。


注5:以下の8行は新たに判明し追記したもの(公開質問には含まれていない)
更に東電発表の報告書では50倍。

                                  
元東大・森口氏らの以下の論文では栗原氏らの倍率よりも更に高い数値が出されています。https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X19309920

『この論文のFig5におけるBはBase(基本)、PはPlume Specific(プルームごとに固有のI/Cs比を設定)、Kは放医研のKimさん(栗原さんチーム)の先行研究の意味で、Bは10倍にて甲状腺等価線量を算出。UNSCEARはI-131とCs-137との比率は独自の計算を行っており、I/Cs比については、BよりもPに近い条件で計算しているとの事。避難のシナリオは、Kをもとにさらに細分化したものを使ったはずです』との情報を得た。

【質問6】                                                           40シナリオだけの被ばく線量値を平均化する事は被ばくの実態全容を表しているとは言えません。レポートのTableA12及びTableA13の避難期間の線量評価(経口及び吸入摂取による内部被ばくと外部被ばく線量値)のすべてのシナリオの計算過程やサンプルも含めた詳細データを開示ください。特に初期被ばくが大きいと思われる地域住民はどのように抽出されているのでしょうか?


【質問7】                                                           避難者への甲状腺内部被ばくモニタリング基準13,000cpm(甲状腺等価線量:100mSv相当)に関し、政府事故調のヒアリングで当時現場に立ち会った放医研の立崎氏は『かなりの割合で13,000cpmを超えていた。』と説明しています。この事は相当数の避難者の甲状腺等価線量が100mSvを超えていた事になります。

1)UNSCERARはこの事実を40のシナリオの中ではどのように評価しましたか?
2)基準値を3月14日以降10万cpmに引き上げましたが、この基準値変更をUNSCEARは正しい判断だったと評価しますか?
3)又10万cpmは甲状腺等価線量で何mSvと判断しますか?計算方法を開示ください。
4)基準値を上げた事によって多くの住民の初期内部被ばくの実態は把握されずに、闇に葬られたままになっていますが、UNSCEARとしてこの事実を、報告書では触れていません。アンフェアではないかと思いますが、UNSCEARとしての見解をお聞かせください。

 
※あまりにも多くの住民が13,000cpmを超えたので、3月14日以降、放医研(福島県)は 『10万cpmに達しても0.17mSvに過ぎない』(注6)とし、17日には10万cpmに引き上げた通知文書を出し、「避難者はどんな値でも問題ない」とされてしまった。この結果、避難住民の初期内部被ばくの実態は把握されずに、闇に葬られたままとなった。

注6:放医研の細井 義夫.福島県のスクリーニングレベル引上げについての証言も重要。立崎氏の証言と一致。


【質問8】(質問7と関連)                                                   3月24日~30日に政府によって実施された1,080人のスクリーニングで、甲状腺等価線量で100mSv※を下回った為に、全体的に問題ないとして、その後のスクリーニングを中止。 この一連の役割を当時放医研の明石氏らが深く関与(注7)しています。
更に、UNSCERA2020レポート作成にも関与しています。この事実によってUNSCEARの中立性や信頼性が揺らいでいます。(多くの専門家や市民が危惧)本件に対するUNSCEARの見解を聞かせてください。 
 

注7:以下の一連の重要な役割を果たしたのが『放医研』(明石氏ら)
・「10万cpmでも0.17mSv」の文書作成に関与。                          
・「半減期の問題で測る時間が残されていない」と政府に進言
・放医研は被害の過少化や測定中止へ働く
・UNSCEAR2020レポートに放医研の明石氏が深く関与 
 (上級技術顧問、日本人作業部会で文献調査を指揮)
 ⇒自らの不作為を消し去る為のマッチポンプとも受け取られていますが、UNSCEARとしてはどのようにお考えでしょうか?

3.線量推計値の矮小化(係数を1/2)
【質問9】                                                           放射性ヨウ素の体内摂取量から甲状腺に集まる係数をICRP係数の1/2 を採用し、以下の ①~③の理由で被ばく線量値を矮小化したと考えます。本件に対するUNSCRARの説明を聞かせてください。                        
※日本人は西洋人に比較し昆布の摂取量が多い為に甲状腺に集まる放射性ヨウ素が甲状腺に集まるのは西洋人(注8)の半分(15%)とした。                         
注8:西洋人は30%としている。

 
①最近の研究(2015年学術誌論文:K5)によると「特に若い人に食事パターンの変化に伴い、ヨウ素不足が徐々に増加しうる」とある。

②日本人が放射性ヨウ素を摂取した場合に甲状腺への取り込みは、16.1±5.4%や,12.8±5.7%とした。この時の被験者は15人及び6人のみで、日本人全体の平均とは言えない。
③福島県によるとがん患者の尿中の安定ヨウ素は1Lあたり「100μg」台と少なかった。
  (日本人は300μgと言われてきた。)

4.内部被ばくの線量評価(線量係数)の矮小化
【質問10】                                                          内部被ばくの線量評価に関するICRPの線量係数について、UNSCRARはどのように評価しましたか?
・例えば放射性微粒子がホットスポット的に集中し、被ばくが生じる不均一被ばく時の内部被ばくの実効線量の計算方法について開示ください。特に線量係数について (電離を受けなかった細胞を「吸収線量」を臓器毎にする平均化する手法採用)
・黒い雨裁判の判決ではICRP勧告・見解(内部被ばく等)を否定
・ECRR,矢ケ崎氏(琉球大名誉教授)、西尾氏(元北海道がんセンター所長)等多くの有識者や市民からの不信感。
・ICRPの甲斐委員は7年前に見直しを検討すると小生に回答

5.外部被ばく線量値の矮小化
【質問11】                                                          以下の①,②に関するUNSCEARの見解をお聞かせください。
①各自治体の外部被ばく線量値の平均値では個人の被曝線量の実態を示せない。各自治体毎の最大被ばく線量値(95パーセンタイル)と最少被ばく線量値も示すべき。

②個人線量測定時のバックグラウンド値は過剰に引き過ぎている。
バックグランド値は空間線量値ではなく子ども達が装着している状態のオンファントムで測定した線量値を採用すべき。また子ども達の行動パターンも考慮すべき。

  ⇒バックグラウンド値は0.54と0.63 mSvとしているが ⇒0.24mSv程度が妥当(注9)
注9:詳細は以下をご覧ください。


6.甲状腺がんの多発は放射線の影響
①UNSCEAR2013年報告による甲状腺がんのリスクの記述
UNSCEAR noted a theoretical possibility that the risk of thyroid cancer among the group of children most exposed to radiation could increase and concluded that the situation needed to be followed closely and further assessed in the future. However, thyroid cancer is a rare disease among young children, and their normal risk is very low.
  
                
【質問12】                                                          上記の甲状腺がんのリスクの記述がありますが、具体的にその根拠等を解説ください。


②A129では、0.2%(約200人強?)程度は100mGyの被曝をしたと推定。        
【質問13】                                                          この根拠となるデータ等を開示し、詳細に解説ください。

③パラグラフ220,221で事故時5歳までのグループでは放射能に起因した甲状腺がんが 約16~50例になると推定。
【質問14】                                                          この根拠についてデータ等を開示し、詳細に解説ください。

④福島県の評価部会ではUNSCAER2020レポートの線量評価には問題が多いとして、 UNSCEARレポートの採用を否定。  
【質問15】                                                          何故否定されたとお考えでしょうか?UNSCEARの見解をお聞かせください。

⑤日本国内の4つの論文(津田氏、加藤氏、土岐氏等)では甲状腺がんの発症には地域差があるとしている。
【質問16】                                                          これらの論文の根拠があいまいとして無視し、明石氏らの関与により鈴木元氏や福島医大の大平論文を主に採用した理由を開示ください。

⑥チェルノブイリ原発事故後に生まれた、35,000人の子ども達(1998~2000年実施)の超音波検査で甲状腺がんはゼロでした。(福島では10万人中38.3人)          
【質問17】                                                          上記結果から福島での甲状腺がんは過剰診断ではないと断言できますが、UNSCEARの見解をお聞かせください。

⑦UNSCRAR2020レポートの日本語のプレスリリースで読売新聞は「将来にわたり被ばくを直接原因とするがんなどの健康影響が増加する可能性は低い」としています。「影響があったとしても統計的に検出できない」ではなく、「放射能の影響がないと評価した」と誤読を誘導し、上記①~③やレポートの215,218とも矛盾しています。
【質問18】                                                         1)何故UNSCRARは事実と異なる事を日本のメデイアにプレスリリースをし、日本国民に誤ったメッセージを与えるようなミスリードを誘導したのでしょうか?これはUNSCEARの公式見解でしょうか?
2)改めて正しい情報を日本語でプレスリリースする必要があると思いますが、その予定は ありますか?

7.日本作業グループの役割 
【質問19】                                                           日本作業グループが2020レポートの執筆はしていないという事ですが、詳細分析には日本作業グループが強く関与しているので、都合のよい論文やデータを恣意的に選択して結論を誘導していないでしょうか?また、明石氏は鈴木元氏との私的なつながり(共同論文多数)があり、鈴木氏の論文を優先的に採用した事実が無いかを検証すべきですが、UNSCEARとしての見解をお聞かせください。

8.UNSCEARの中立性への疑問
【質問20】                                                      UNSCERARの中立性についてUNSCEARの見解をお聞かせください。UNSCEARの内情をよく知る元WHO放射線・公衆衛生顧問キース・ベーヴァーストックが2014年11月に来日し、日本外国人特派員協会での記者会見スピーチ要旨が以下。

『委員のほとんどは、経済的重要性の高い原子力推進プログラムを持つ各国政府の指名制で、これらの政府はまたUNSCEARに資金も提供している。原子力産業ロビーに批判的な声をあげてきた研究者でUNSCEAR報告書の作成に関与している人はいない』

※外務省がUNSCEARの報告書作成に、2013年度約7000万円の資金を提供。2017年度には改訂版作成のため新たに7000万円拠出。被災者たちが日本政府を訴えた裁判で、日本政府の拠出金によって作られた報告書を「中立で」「国際的に権威ある」「科学的知見」として日本政府の弁護に使っていることになる。

【お願い】                                                         UNSCEAR 2020レポートに関し、多くの専門家や市民の疑問に答えくださる事に感謝いたします。そして、その疑問解決の為には情報共有化が欠かせません。世界中の政府、地方自治体、専門家、メデイアそして市民が正しく情報共有する為にはUNSCEARのHP上(Web上)に日本語と英語のQ&Aのサイトを至急準備して頂くようお願いいたします。また、至急日本語版の発刊もお願いいたします。

We strongly request UNSCEAR to prepare the English and Japanese Q&A web site (UNSCEAR HP) as same as ICRP shares all public comment at its website. By operating the open Q&A web site, UNSCEAR will be recognized as fair and reliable committee. 
Please preparethe abovementioned web site soon, we can also assist this important work. Your prompt action and reply would be highly appreciated.
Best regards,


【翻訳機による英訳は以下】
 ICRPがすべてのパブリックコメントをウェブサイトで共有しているのと同じように、UNSCEARに英語と日本語のQ&Aウェブサイト(UNSCEAR HP)を作成するよう強く要請します。 オープンなQ&Aウェブサイトを運営することにより、UNSCEARは公正で信頼できる委員会として認められます。 上記のウェブサイトをすぐに準備してください、私たちはこの重要な仕事を支援することもできます。 迅速な対応と返信をいただければ幸いです。               
よろしくお願いします。 


国連科学委員会からの回答は別途掲載します。

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マクロ経済政策論争をせよ

【マクロ経済政策論争をせよ】

立憲民主党の代表選挙では、特にマクロ経済政策について自民党の違いを国民に分かりやすく説明する必要がある。一言でいうなら成長しない日本は『GDPギャップの範囲で財政出動し需要不足対策を実施して来なかった。』『その事によって消費拡大をはかり、需給バランスを図り、賃金アップして来なかった』『悪循環にはまって抜け出せない』『企業経営者は賃金が上がらない事をいい事にダンマリ』

自民党政権下の財務省(経産省も)の責任が大きい。そして学生時代に学んだ古い経済学をいまだに信仰している経済学者の責任も重大。科学は日進月歩、経済と政治は止まったままの(衰退・劣化!)日本・・・若者の希望はあきらめに変わっていく・・・日本では希望を見え出せない、そんな日本の未来が・・

『まずは分配が先』という政策。『特に介護、保育、医療従事者への賃金アップ』から始めよう。このことによって賃金の高いところに労働者は流れる。企業の賃金も上げざるを得なくなる。

れいわや立憲民主党の主張を政府はもっと取り入れるべき!政権交代すれば、経済が良くなる可能性も大きい。自民党政権下の20年以上、経済は低迷し続けている。この間アメリア、中国のGDPは上がり続け、日本との差は拡大するばかり。韓国にも一人当たりのGDPでは追い抜かれた。

過去の経済成長の日本を知らない今の40歳代以下の日本人は、今の低迷している日本の経済状況に満足しているのか?諦めているのか?株価もアメリアはここ30年間右肩上がり。日本は過去に記録した最高株価の39,000円台には程遠い。これが低迷している日本の経済を象徴している。

新しい政権下で今までとは違った『分配』から始めてみる政策転換が必要と考えるが如何でしょうか??是非立憲民主党の代表選挙ではマクロ経済の政策論争を期待したい。自民党との違いを出してほしい。マクロ経済政策、コロナ対策で自民党政権との違いを国民に訴える大きなチャンスでもある。

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智恵子の生家

2階の智恵子の部屋も公開する特別展との事で、高村光太郎の妻・『智恵子の生家』を訪れた。純愛に生きた二人の世界、波乱万丈の智恵子の一生を感じ取った。

1886年に福島県安達郡油井村(現在は二本松市)に長沼家の長女として生まれる。福島高等女学校、日本女子大学を卒業。洋画家の道を選んで東京に残り、高村光太郎に出会う。

智恵子が愛してやまなかった『ふるさと・・阿多多羅』
その純朴さを残す町並みの中に智恵子を育んだ『生家』
明治の初期に建てられた生家には、造り酒屋として、
新酒の醸成を伝える杉玉が下がっている。
屋号は「米屋」、酒名は「花霞」
二階にある智恵子の部屋からは、今にも智恵子が降りてきそう・・・

33歳の時、父朝吉が亡くなると、長沼家にも智恵子にも暗い影を落とす。
この頃から病気がちで1年の3、4か月は郷里で暮らすようになる。
44歳の時に長沼家は破産し、一家は離散。
48歳の時に総合失調症の兆候が現れる。
47歳の時に自殺未遂
50歳の時 南品川の病院に入院
52歳の頃から病室で紙絵製作。
53歳の時、肺結核で亡くなる
智恵子が亡くなった3年後に光太郎が詩集『智恵子抄」を刊行

光太郎がたびたび智恵子の実家を訪れ、二人で散歩した径を歩いてみた。
急な坂道を登りあげると、安達太良山と阿武隈川が見える高台(鞍石山)に出る。


『あれが阿多多羅山(安達太良山
 あの光のが阿武隈川』

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【2階の智恵子の部屋】
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【智恵子の生家の裏山から見える安達太良山】
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紅葉の二本松城

二本松城は室町時代中期に奥州管領を命じられた畠山満秦が築造し、以降畠山氏歴代の居城として140年余り続いた。その後1586年に19歳の伊達政宗の執拗な攻撃にあい落城。その後4年間は伊達政宗が領主として、片倉景綱や伊達成実らが城主となっていた。
豊臣時代になると、会津領主となった蒲生氏の重要な支城として中通り(仙道)警備の任を与えられた。石垣が積まれ近世城郭としての機能し始めたのはこの頃と推定。

その後徳川時代初期も会津領として、蒲生・加藤氏らの支配下にあった。特に加藤氏支配時代には本丸が拡張された。
二本松藩が誕生した1643年、初代藩主丹羽光重が10万700石で入場し、幕末まで丹羽10代の居城として220有余年続いた。戊辰戦争に際し、西軍との徹底抗戦で城内・家中屋敷のすべてを焼失し、1868年7月29日に落城した。二本松城の主な石垣は加藤氏が領主時代に気づき上げたようだ。

二本松城主・畠山義綱は小浜(現在は二本松市)にある宮森城に居住していた伊達照宗(政宗の父)を和解の為に訪問したが、大柄な義綱は帰り際に小柄な照宗を小脇に抱え馬に乗せ拉致してしまった。これを聞きつけた鷹狩中の政宗は馬で追いかけ、阿武隈川を渡ろうとしていた、義綱と照宗を弓矢で刺し殺してしまう。照宗の命令とはいい、父を殺してしまう政宗はさぞ無念であったろう。義綱の首は小浜でさらし首にあったといわれる。


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福島県の放射線モニタリング活動の記録

一昨年3月に福島県・放射線監視室が原発事故から10年間にわたる放射線モニタリング活動について『福島県の放射線モニタリング活動の記録』という冊子をまとめた。
まずは、このような記録をまとめた事(具体的データが少ない事や反省には触れていない等内容には不満も)に感謝と敬意を表したい。以下HPからも見れる。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16025d/
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec_file/katudouhoukokusyo/katudouhoukokusyo_gaiyo.pdf
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec_file/katudouhoukokusyo/katudouhoukokusyo.pdf

その中でP162の図4-44に甲状腺等価線量のグラフが掲載されており、注)にI-131/Cs-137の比=10と仮定し、3月12日は10よりも高いと考えられ、原町局の甲状腺等価線量は、この図よりも高くなる可能性があると記載されている。

最も甲状腺等価線量の高い(大野局?)のデータが掲載されていない。本件について元東大・M教授(UNSCEAR2020レポートの専門委員でもある)にも質問したところ、このデータは以下のM教授の論文をもとにしたようだ。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0265931X19309920

又M教授に上記論文について以下の質問したところ回答が届いた。(下記)
① Fig5におけるBとPの違い。特にPについいて。Bは比率を10倍として算出したものと理解。
② Based on MMEとありますが、MMEとは??
③ Fig6におけるシナリオ9のB,P、Kの違い。(B,Pは質問1と同じ)
④ 国連科学委員会(UNSCEAR)2020レポートはBとPとKのいずれを採用したか?その理由は?

【M教授からの回答】
① Fig5におけるBとPの違い。特にPについいて。Bは比率を10倍として算出したものと理解。
【回答】BはBase(基本)、PはPlume Specific(プルームごとに固有のI/Cs比を設定)の意味で、Bは10倍という理解で結構です。

② Based on MMEとありますが、MMEとは??
【回答】マルチ・モデル・アンサンブルの略です。1Fから放出された放射性物質の大気中での拡散や降雨による地表の沈着をコンピュータ上で再現するモデル(大雑把にいえば天気予報に使われるモデルに近いです)による計算結果を用いているのですが、単独のモデルだと、現象の再現が不十分なことがあり、複数のモデルの平均(厳密には単純な平均ではないのですが)のほうが、再現性がよくなることが、(少なくとも1F事故の予測に関しては)わかっています。
この研究では、国立環境研究所の2つのモデルを用いています。(最近の私自身の研究では、10以上のモデルによるMMEの再現性の評価も行っています)

③ Fig6におけるシナリオ9のB,P、Kの違い。(B,Pは質問1と同じ)
【回答】B,Pは上記1.のとおりで、国立環境研究所を中心とする研究チームの成果、Kは放医研のKimさん(栗原さんのチームです)の先行研究の成果です。

④ UNSCEAR2020レポートはBとPとKのいずれを採用したか?その理由は?
【回答】UNSCEARは独自の計算を行っているので、どれでもありませんが、I/Cs比については、BよりもPに近い条件で計算しています。避難のシナリオは、Kをもとにさらに細分化したものを使ったはずです。
    ーーー      ーーーー

UNSCEAR2020レポートは吸入摂取や経口摂取の内部被ばくの矮小化が明らかになりつつありる。外部被ばくだけではなく、内部被ばくの実態(平均ではなく個々人の)を明らかにさせる事が重要。
是非、みなさまの知見をUNSCEARに公開質問してみてください。


一方福島県大玉村にある、福島県環境創造センター・野生生物共生センターを訪問し以下の要望をした。

『福島県の放射線モニタリング活動の記録と同じように、野生動物に関する初期被ばくも含めたデータをまとめた冊子を作製をお願いします。野生動物にも甲状腺がんが見られるはずです。動物の内部被ばくの研究は、東北大が精力的に取り組んでいますので東北大との共同研究をし、その結果もまとめるという形も可能かと思います。
http://www2.idac.tohoku.ac.jp/hisaidoubutsu/seika.html  』

動物の初期被ばくはどうだったのだろうか?基本的には住民(人)と同じかそれ以上の内部被ばくをしているはず。甲状腺がんは動物には発症していないものなのか検証できないものか?当時の経口摂取と吸入摂取は人間以上のはず。動物の異常や被ばく線量に関するデータは無いものだろうか?この記録も後世に残す必要がある。今後も福島県に働きかけていく。

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汚染水モニタリングはこれで良いのか?

米ウッズホール海洋研究所のケン・ブセラー博士が汚染水問題に関する意見を述べている。その意見と東京電力が出している『処理水の話。これからの話』の冊子を読んで以下の疑問が出てきた。そこで汚染水のモニタリングをしているJAEAに以下の質問を出してみた。
 
   ーーー    ーーー
 
JAEA
 ××さん
 
以下について教えてください。
 
1.
ALPSは7種類18塔の吸着塔を通していますが、トリチウムを除き62種類核種が本当に告示濃度限界未満まで取り除かれるのか?
『炭素14やコバルト60、ストロンチウム90など同位元素は半減期が長く、海底堆積物や魚類への親和力がはるかに高く、人間と環境に潜在的にはるかに危険だ」と強調した。
例えば炭素14の場合、トリチウムと比較すると生物濃縮指数が5万倍にのぼり、コバルト60の場合はトリチウムに比べ海底堆積土に30万倍もよく結合する。このため汚染水を放流する前に2次処理を通じてこれら放射性物質がどれほど除去されたかを公開する必要があるということ』
 
2.
『放流される場合、海水と海洋生物、海底堆積物のモニタリングに地域の漁民と独立的な専門家が参加しなければいけない』と言っていますが、JAEAは独立した第3者機関といえるのでしょうか?福島大学やたらちねも参加させては如何でしょうか?
 
3.
データの公開は誰が実施するのでしょうか?東電、JAEA? JAEAが東電に忖度しないデータ公表が必須です。
 
4.
トリチウムを海洋放出する場合に 立坑内でトリチウムを1500Bq/Lまで希釈するとしていますが、1回毎に満水し放流し、空にしてから次の希釈をしないと正確性欠ける事になります。どのような方法で海洋放出するのでしょうか?
 
5. またこの濃度確認もJAEAが実施するのですか?
6. 満水になった立坑内の汚染水は1日何回放出する事になりますか?
 
 
 米ウッズホール海洋研究所のケン・ブセラー博士のコメントは以下 
 
 
「福島汚染水、放流でなく60年貯蔵すればトリチウム97%消える」
米ウッズホール海洋研究所のケン・ブセラー博士
 
福島原発事故地域に保管中の放射性物質汚染水を海に放流するよりも60年間保管することを検討すべきだという指摘があった。取り除くことができない放射性物質のトリチウム(三重水素、H3)は半減期が短いため60年経過すれば97%消えるからだ。
米ウッズホール海洋研究所のケン・ブセラー博士は7日(現地時間)、科学ジャーナル「サイエンス」の寄稿「福島の放流」で、福島原発事故汚染水を海洋に放流するという日本政府の方針に対して問題点を指摘した。
 
◆100万立方メートルを超える放射性汚染水
現在、福島原発には1000個以上のタンクに100万立方メートルを超える汚染水が貯蔵されていて、最近も一日に200立方メートル近い汚染水が出ている。汚染水には高度水質浄化システムでも除けない放射性物質のトリチウムが含まれているが、日本政府ではこれを海洋に放流する方向で進めている。
 
ブセラー博士は「トリチウムは半減期が比較的短いうえ、海洋生物や海底堆積物に容易に吸収されず、害が少ないベータ放射線を放出するため、問題は少ない方」とし「全世界の原発からも排出されている」と明らかにした。
 
しかしブセラー博士は汚染水を海洋に放流する方法だけがあるのではなく、時間が解決してくれると指摘した。ブセラー博士は「トリチウムは半減期が12.3年であり、60年間保管すればトリチウムの97%が崩壊する」とし「60年間に貯蔵量は現在の4倍に増えるだろうが、汚染水保管地域を他の地域にまで広げて保管すればよい」と提案した。
 
◆「トリチウムだけが問題でない」
ブセラー博士は寄稿で、特に汚染水の中のトリチウムだけを考えるべきではないと警告した。2018年に東京電力が公開した資料を見ると、汚染水にはコバルト60やストロンチウム90のような放射性物質が含まれている。東京電力自体も汚染水の70%はこれら放射性物質除去のために2次処理をしてこそ放流できると評価した。
 
ブセラー博士は「放射性物質は(核種により)海洋でそれぞれ異なる作用をする」とし「炭素14やコバルト60、ストロンチウム90など同位元素は半減期が長く、海底堆積物や魚類への親和力がはるかに高く、人間と環境に潜在的にはるかに危険だ」と強調した。
例えば炭素14の場合、トリチウムと比較すると生物濃縮指数が5万倍にのぼり、コバルト60の場合はトリチウムに比べ海底堆積土に30万倍もよく結合する。このため汚染水を放流する前に2次処理を通じてこれら放射性物質がどれほど除去されたかを公開する必要があるということだ。
 
また汚染度がまだ公開されていないプルトニウムも濃度が公開されなければいけない。プルトニウムの場合、冷却水に入っている可能性があるが、2011年の事故当時、大気中に多くの量は放出されていないと把握されている。
 
◆「放流時には独立機関のモニタリングが必要」
ブセラー博士は「汚染水の放流は回復中の地域の漁業にマイナスの影響を及ぼしかねないため、大衆の心配を無視してはいけない」とし「放流される場合、海水と海洋生物、海底堆積物のモニタリングに地域の漁民と独立的な専門家が参加しなければいけない」と忠告した。2015年半ばから福島周辺で捕獲された魚のセシウム濃度は1キロあたり100ベクレル(Bq)を超過した事例がないという。
 
ブセラー博士は2011年の東日本大地震の福島原発爆発事故当時から放射性物質の海洋拡散を研究している。ブセラー博士は2011年6月から専門家チームを構成し、原子炉で生産されたセシウム(Cs)134とセシウム137が黒潮海流に沿って移動する過程を追跡するために最初の国際研究クルーズを実施した。また、北米太平洋沿岸で放射性物質の移動をモニタリングする米国・カナダの市民科学者ネットワークを構築した。
 
詳細は以下

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福島大学への要請

福島大学環境放射線研究所に原発事故当時の被ばく線量の検証と研究をするように要請した。

福島大学環境放射能研究所
    難波謙二さま(公開されているので実名を掲載します)
    
日頃のご尽力・研究に感謝申し上げます。また先日のシンポジウムありがとうございました。
福島大学環境放射能研究所として、今後は第三者機関としての立場で公平・中立的に原発事故当時の初期被ばく(特に内部被ばく)についても検証・研究頂けないでしょうか?

UNSCEAR 2020レポートには多くの疑問があり、添付資料により公開質問しました。その公開質問をご参考までに送付いたします。
間違った認識や情報を多くの国民・市民に伝える事は重大問題だと考えます。この認識を正す事、正確に当時の事実を後世に伝える事が地元大学の役割でもあろうかと思います。是非、現在の研究に加え、当時の経口摂取や吸入摂取等についての再検証・研究調査頂きたくお願いいたします。

当時ヨウ素で汚染された野菜は3月23日まで流通していました。これを摂取した子供たちは甲状腺等価線量で100mSv以上の内部被ばくをしています。経口摂取に関する詳細は添付の【質問1】をご覧ください。また吸入摂取の矮小化については【質問2】~【質問9】をご覧ください。

UNSCEAR2020レポートに関する線量評価(内部被ばく・外部被ばく)や日本作業グループそしてUNSCRARの中立性への疑問について、UNSCEARに提出した公開質問しています。

今後UNSCEARには追加質問する予定ですので、是非福島大学環境放射線研究所にてご検討・検証いただき転送いただき、コメントやご意見頂ければ幸甚です。更に、現在の研究に加え、当時の経口摂取や吸入摂取等についての再検証・研究調査頂きたくお願いいたします。

以下のブログにも一部アップしてます。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-09-19
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-09-20

内部被ばくに関する矮小化についての記事
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-09

UNSCEARからの回答は以下をご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-22

質問1の③を以下転載
③未公開福島県中央卸市場データ(3月19日)
 福島市のアサツキ  ・I-131  48,000Bq/kg ・I-132 76,000Bq/kg
※出荷制限なし(注1)  ・Cs-134 64,000Bq/kg ・Cs-137 64,000Bq/kg
★大玉村のホウレンソウ ・I-131  43,000Bq/kg ・I-132 73,000Bq/kg
※3月23日まで流通 ・Cs-134 90,000Bq/kg ・Cs-137 89,000Bq/kg
福島県内各地で10,000Bq/kg以上の野菜が3月22日まで出荷されていた。
(注1)(詳細は別紙1-3及び以下OurPlanetTVのURL)
 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2597

出荷制限の3月23日まで大玉村のホウレンソウ―★と同等レベルの汚染された野菜を1日200g(大人は400g)摂取すれば、13日(爆発は12日)から23日までの11日間のI-131の平均汚染度は19日(8日目)の約1.1~1.15倍程度とすれば

例1:幼児が1日200gを摂取した場合の甲状腺等価線量は 
 43,000×0.2×12日×1.15=118,680Bq
118,680×2.1E-06 Sv/Bq=249mSv
( 注:摂取量が400gになれば498mSv)

例2:大人が1日400gを摂取した場合の甲状腺等価線量は 
   43,000×0.4×12日×1.15=237,360Bq
237,360×4.3E-07=102mSv 
(注:摂取量が800gになれば204mSv)     
   いずれも甲状腺等価線量は100mSvを超える

以上よろしくご検討いただき、是非ご検討結果を聞かせていただければ幸甚です。

×× ×

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燃える安達太良山

終わりかけの紅葉と朝日に照らされ、燃える安達太良山。
安達太良山の上に見える青空が『ほんとの空』と詠った高村智恵子。
高村智恵子の心のふるさとでもある。


貼り付けていた写真が見れなくなってしまいました

  ご面倒でも以下をクリックすると写真が見れます↓






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原子力災害伝承館への改善要請

先日2日間の『原発震災遺構を巡る旅』の中で訪問した原子力災害伝承館の展示内容に関する問題点や改善すべき点について、館長及び部長にメールで依頼した。その内容を掲載する。
  

原子力災害伝承館企画部長
 ×× ××さま
 cc高村館長  (注:高村氏は公人であるため実名を記載します。)

先日はお付き合いいただきありがとうございます。
10月25日に伝承館を訪問し、意見交換させていただきました××です。

伝承館を見学した印象や改善依頼については当日述べさせていただきましたが、伝承館の役割は復興の姿を後世に伝えるものではありません。
伝承館の役割は原発事故を科学的に検証し、反省や問題点を後世に伝え、同じ過ちを繰り返さないように政府や東電、そして福島県にとって不都合な真実をありのままに後世に伝える事です。

現在展示されている内容は一言で言うなら『間違ってはいないが正しくはない』という事です。
広島市平和記念資料館の理念をもっと参考に取り入れるべきです。

伝承館の役割は原発事故に関して、以下の事象についての科学的検証結果を後世に伝える事です。
① なぜ原発事故は発生したのか?防げなかったのか?
② なぜヨウ素剤が配布されなかったのか?送信されたFAXがなぜ置き去りにされたのか?
③ なぜ県に送信されたSPEEDIのデータは市町村や住民やに伝わらなかったのか?
④ なぜ初期被ばくによって甲状腺がんが多発しているのか?
⑤ なぜ入院中の患者が置き去りにされ亡くなったのか?
⑥ なぜ住民の初期被ばく(経口摂取と吸入摂取等)は防げなかったのか?

といった内容を検証し・伝える事で後世が学び新たな対策を打てる事になります。現在の伝承館の展示内容で後世には何を伝えようとしているのでしょうか?

現在の福島県内の線量が世界の都市と変わらないといったメッセージを出すことは世界中の人々に都合の良いデータだけを発信し、都合の悪いデータを隠せば、福島の実態とはかけ離れた現実を発信する事となり、世界中の人々を騙していることになりませんか?

以下伝承館の展示情報発信の問題点・矛盾を昨年ブログにまとめています。
『原子力災害伝承館はこれでいいのか』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-09-30
『原子力災害伝承館はこれでいいのか(その2)』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-12-25

『東電と国は信頼できるのか』
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-04-21

以下はご参考です。
2日間にわたり、浪江町の請戸小学校の震災遺構、請戸漁港、復興記念公園(工事中)、原子力災害伝承館、東電廃炉資料館、Jビレッジ、リプルンふくしま、ふたばいんふぉ、夜ノ森、富岡アーカイブ・ミュージアムと多くの施設を見てくることができました。

大熊町や双葉町、富岡町の一部(夜ノ森)、浪江・津島地区の壊れたままの住居を見てまだまだ復興には遠く、溶け落ちたデプリの取り出し方法も実現にはほど遠く、廃炉(更地)などは100年以上かかるだろうと思っています。原発事故後10年経過しても、いまだに線量が高い地域が存在し今なお自宅に帰れない住民や、飯館の住民が甲状腺がんで亡くなったという情報に触れに原発事故の悲惨さ、東電と国の責任の重大さと怒りを強く感じてきました。

廃炉についても、汚染水対策(トリチウム汚染水海洋放出等)、賠償問題、裁判での対応、情報隠蔽等の無責任な対応に怒りを通り越して呆れるばかりです。

今回の浪江町⇔楢葉町の2日間にわたる原発震災遺構を巡る旅は以下のブログにアップしました。まだ続きます・・・

https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-27
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-31
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-11-01

以上、伝承館の展示内容に対する問題提起や改善要求に関し、コメント等頂ければ幸甚です。高村館長にはICRPのシンポジウム時にも問題提起しております。


更にUNSCEAR2020レポートに関する情報と問題提起もした。

当日高村館長とのほんのちょっと話した件ですが、高村館長の認識は間違っています。ヨウ素で汚染された野菜は3月23日まで流通していました。これを摂取した子供たちは甲状腺等価線量で100mSv以上の内部被ばくをしています。

詳細は添付の【質問1】をご覧ください。吸入摂取の矮小化についても【質問2】~【質問9】をご覧ください。
高村氏が間違った認識や情報を多くの国民・市民に伝える事は重大問題だと考えます。この認識を正す事こそが伝承館の展示内容を覆い隠す事なく、正確に後世に伝える事になります。正しく実態を伝える事こそが伝承館の基本的な役割のはずです。

UNSCEAR2020レポートに関する線量評価や日本作業グループやUNSCRARの中立性へ疑問についてUNSCEARに提出した公開質問を添付します。今後UNSCEARには追加質問する予定ですので、コメント等頂ければ幸甚です。

また、伝承館の関係者や福島県の関係部門、そして健康調査検討委員会等への転送し関係者の意見を頂ければありがたいところです。

以下のブログにも一部アップしてます。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-09-19
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-09-20

内部被ばくに関する矮小化についての記事
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-09

UNSCEARからの回答は以下をご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-22

質問1の③を以下転載
③未公開福島県中央卸市場データ(3月19日)
 福島市のアサツキ  ・I-131  48,000Bq/kg ・I-132 76,000Bq/kg
※出荷制限なし(注1)  ・Cs-134 64,000Bq/kg ・Cs-137 64,000Bq/kg
★大玉村のホウレンソウ ・I-131  43,000Bq/kg ・I-132 73,000Bq/kg
※3月23日まで流通 ・Cs-134 90,000Bq/kg ・Cs-137 89,000Bq/kg
福島県内各地で10,000Bq/kg以上の野菜が3月22日まで出荷されていた。
(注1)(詳細は別紙1-3及び以下OurPlanetTVのURL)
 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/2597

出荷制限の3月23日まで大玉村のホウレンソウ―★と同等レベルの汚染された野菜を1日200g(大人は400g)摂取すれば、13日(爆発は12日)から23日までの11日間のI-131の平均汚染度は19日(8日目)の約1.1~1.15倍程度とすれば

例1:幼児が1日200gを摂取した場合の甲状腺等価線量は 
   43,000×0.2×12日×1.15=118,680Bq
   118,680×2.1E-06 Sv/Bq=249mSv
   ( 注:摂取量が400gになれば498mSv)

例2:大人が1日400gを摂取した場合の甲状腺等価線量は 
   43,000×0.4×12日×1.15=237,360Bq
237,360×4.3E-07=102mSv 
(注:摂取量が800gになれば204mSv)     
   いずれも甲状腺等価線量は100mSvを超える


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福島のいちょう並木

東京オリンピックで野球とソフトボールの予選が実施された”あづま総合運動場”のいちょう並木が今真っ盛り。福島市の西側にある・・・
ついでにすぐ近くの四季の森の紅葉と土湯温泉近くのびっき沼の紅葉も撮ってきた・・
貼り付けていた写真が見れなくなってしまいました

ご面倒でも以下をクリックすると写真が見れます↓
https://yuyujinsei.seesaa.net/archives/20211102-1.html


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【四季の森公園】
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【びっき沼】
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浪江町・請戸地区の悲惨

浪江町・請戸地区は3.11で16.5mもの津波にあった。その悲惨な状況を今回の旅で再確認できた。
請戸漁港には新しい建屋が完成していたが、漁師は一人もいない。近くに復興記念公園を建設中であり工事の車がひっ切りなしに通る。あたりは工事関関係者だけの姿。原子力災害伝承館も近い。
救いは請戸小学校の96名全員が1Km以上も離れた大平山に避難し、軌跡的に全員無事だった事。
【原発災害遺構を巡る旅】は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2021-10-27

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https://yuyujinsei.seesaa.net/archives/20211101-1.html



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【請戸小学校・震災遺構】
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【請戸漁港】人が見当たらない・・・
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