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鈴木元氏へ質問提出

甲状腺評価部会の座長やUNSCEAR2020レポートに大きな影響力をもっている、国際医療福祉大大学院教授の鈴木元氏にUNSCEAR 2020レポートにおける内部被ばく線量の矮小化について質問してみた。最初に質問に対し回答は得たが、納得できるものではない為、再質問と追加質問をしてみた。今日現在回答は届いていない。

 
国際医療福祉大学大学院
 鈴木元教授さま

先日の質問は如何でしょうか?
お忙しいところ申し訳ございませんが、至急ご回答頂きたくお願いいたします。またUNSCEAR2020レポートを読んでいると、更に以下の疑問に突き当たります。本件についてもご意見賜れば幸甚です。
 
1.甲状腺への取り込み率を西洋人の1/2にした事。(先日の質問)UNSCEAR 2020レポートのパラグラフ148及びA64 A-2、A-4(未発行)
 
2.屋内の退避効果を平均値の1/2にした事。
しかもシミュレーションでの検討結果を反映。(0.1~0.95のバラツキの中心値が0.5)UNSCEAR2020レポートのパラグラフ149及びA68、A-10
 ⇒リスクを考慮するなら、最大の0.95また1とすべきではないか。古い隙間だらけの日本の家屋なら、すぐにも1になりますし、新しい家屋でも時間が経過すれば1に近くなります。日本の家屋なら、リスクを考慮すれば最大の1にすべきかと思います。日本の家屋での実験結果の論考や論文等はないのでしょうか?
(隙間だらけの日本の古い家屋や、最近の新しい木造家屋、マンション等のいろいろな条件でシミュレーションすべきです。)
 
3.経口摂取については、爆発当初から出荷制限までの3月22日までの汚染された農産物の摂取を無視。経口摂取による初期内部被ばくはまったく考慮されていない。レポートのA72には『調査試料採取前に発生した経口摂取について情報なく、一般的に経口摂取によるセシウム放射性核種の摂取のみ反映する(ヨウ素放射性核種は通常、調査開始時までには測定不可能となっているため)』との記述あり。
浪江町津島地区から関西方面に避難している住民の話から、原発事故当時は露地野菜を洗って食べたとの証言がありました。また以下の記述や証言もあります。このような住民の初期被ばくは無視されています。
 
①浪江町民が津島に避難した3月12日以降、避難先で路地野菜の炊き出しを食べた。
(3月15日、38km北西部の雑草は123万Bq/kg★)
★:この雑草と同じ汚染の野菜を幼児が200g摂取した場合に甲状腺等価線量は51.7mSv。400g以上摂取すれば100mSvを超える。
 
②3月16~17日の川俣町の原乳(ヨウ素131は1,190~1,510Bq/kg、3月20日には最大で5,300Bq/kg)が福島県内でヨーグルト加工し出荷。
⇒原乳2L(毎日200ml×10日(注2))で約1万Bq。                        
 乳児で甲状腺等価線量が60mSv程度(4Lなら120mSv) 
注2:3月21日:出荷制限(ホウレンソウ、原乳)
        出荷制限なし(アサツキ)
注3:3月23日:出荷制限、摂取制限(ホウレンソウや小松菜等葉物野菜)
 
③未公開福島県中央卸市場データ(3月19日)
福島市のアサツキ(注2)
・I-131 48,000Bq/kg ・I-132 76,000Bq/kg     
・Cs-134 64,000Bq/kg ・Cs-137 64,000Bq/kg      
大玉村のホウレンソウ (注3) 
・I-131  43,000Bq/kg ・I-132 73,000Bq/kg               
・Cs-134 90,000Bq/kg ・Cs-137 89,000Bq/kg 
福島県内各地で10,000Bq/kg以上の野菜が3月22日まで出荷されていた。
 
詳細は以下Our Planet TVのURLを参照ください。
出荷制限の3月23日まで大玉村のホウレンソウ―(注3)と同等レベルの汚染された野菜を 1日 200g(大人は400g)摂取すれば、13日(爆発は12日)から23日までの11日間のI-131の平均汚染度は19日(8日目)の約1.1~1.15倍程度と想定されるので
 
例1:幼児が1日200gを摂取した場合の甲状腺等価線量は                 
  43,000×0.2×12日×1.15=118,680Bq
  118,680Bq×2.1E-06 Sv/Bq=249mSv                    
  ( 注:摂取量が400gになれば2倍の498mSv)
例2:大人が1日400gを摂取した場合の甲状腺等価線量は 
  43,000×0.4×12日×1.15=237,360Bq
237,360×4.3E-07=102mSv 
(注:摂取量が800gになれば204mSv)     
  いずれも甲状腺等価線量は100mSvを超える
 
③事故後10日間廃棄処分の牛乳を3世帯で飲んでいた。
原乳2リットルで約1万Bq。                                      
乳児だと甲状腺等価線量が60mSv程度 (4L飲めば120mSv)
 
④元京都大・今中氏の飯館村個別訪問インタビュー結果                      
(3月15、16日何をしていたか、何を食べたか、いつ避難したか?)   
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/ISP/ISPmemo12126.pdf               
住民の答えが以下。              
・給水を待つ間に屋外で飲食した。                                  
・当時淡水魚を食べていた。 ・イノシシを食べた。  
尚、飯館村住民は摂取制限が出る3月22日まで高濃度に汚染された路地野菜を食べていた事が想定される。
 
4.避難が遅れたり、留まった住民は対象外(無視)
1号機のベントや水素爆発後の以下(①~⑤)の住民の被曝線量値(内部被ばく+外部被ばく)をどう評価したのでしょうか?
・1号機のベント :3月12日 14:30頃
・1号機水素爆発:3月12日 15:16
①爆発当時300人が北西3kmの双葉町役場に残っていた。
②双葉町民の一部は12日12:00~18:00に避難開始。
③双葉町民の一部には13日以降に避難した住民もいた。
④原発から北西部にあたる浪江町赤字木地区は3月16日には最大170μSv/hであった。
津島地区も100μSv/hを超えていた。(3月13日には220μSv/h程度と予測)
⑤避難先から牛に餌をやりに行っていた方もおられたそうです
 
5.ほとんどの評価が平均値。最大値で評価すべきではないでしょうか?レポートのパラグラフ158には以下の記載があります。
『本委員会の平均実効線量の更新された推定値は、概して、範囲の上限ではUNSCEAR2013年報告 書より数十パーセント低く、範囲の下限では10分の1よりも低く、平均甲状腺吸収線量は、範囲の上限 でUNSCEAR2013年報告書における値の約2分の1であり、下限では、10分の1よりも低い。この差 は、本報告書において、経口摂取による被ばく線量のより現実的な推定を行ったことと、放射性ヨウ素 摂取に対して日本人集団に固有の線量係数を用いたことに大きく起因する』
 
上記から2013年比は当然小さくなります。昆布摂取による吸収線量の1/2と屋内退避効果1/2をすべて1にすればUNSCEAR2020レポートの内部被ばくは約4倍になります。これはほぼ2013レポートと同等か、それ以上に大きくなります。表8もなぜ平均実効線量なのでしょうか?平均の定義もあいまいです。意図的に平均を使って矮小化の誘導をさせているではないかと考えますが??如何でしょう?
 
6.上記の1及び2を考慮しただけでも、避難地域住民は(レポート記載の10~20倍の約2000人程度)の2~4%の住民が100mGy以上の被ばく(A130、図A-ⅩⅤ)をしている事になります。
避難対象外の住民は(レポート記載の10~20倍の)10~20%は20mGの被ばく(A131、図A-ⅩⅥ)になると推定します。更に上記の3及び4項を考慮すると、高線量被ばく者が更に増えると予想します。
UNSEAR 2020レポートはあまりにも非科学的であり、不誠実であるように感じます。読めば読むほど問題が多い(被ばく隠し?)レポートであると感じますが、如何でしょうか?以上至急ご見解を頂きたく、お願いいたします。
 
   ーーー鈴木元氏からの2回目の回答ーーー
××様
UNSCEAR2020の 文献 K61のKusuhara論文が同じグループの学会発表プロシーディングです。
 
        鈴木
 
  ーーー鈴木元氏への再質問ーーー
国際医療福祉大学大学院
鈴木元教授さま
 
お忙しい中、早速のご回答ありがとうございます。
ご回答に関し以下の疑問について再回答いただければ幸甚です。
 
1.添付いただいた2つの論文のうちTakashi Kudo論文はUNSCEARレポートの検討の対象外になっています。従いUNSCEARがTakashi Kudo,論文を参照して結論を導いたという事は無い考えますが鈴木先生がこの論文をUNSCEARが参考にしたとする理由は何でしょうか?
 
2.頂いた論文はサンプル数、地域、男女、年齢ともに限定的であり、日本人全体、特に原発事故当時の食料事情が悪化し食べ物が偏っていた子供たちに適用するには乱暴すぎませんか?もしもそのような子供たちにも適用するなら、その根拠やエビデンスを開示頂きたくお願いいたします。
 
3.以下は大阪大学医学部・本行忠志名誉教授のコメントです。以下のコメントに対するご見解・反論等をお聞かせください。
 
★Kudo 2020について
・40歳前後の男性ボランティア15人のデータのみでもって日本人の放射性ヨウ素甲状腺取込み率とするのは余りにも厚かましすぎると思います。
・本研究(長崎)とKunii 2016 (東京)22名、Nagataki 1967 15名の取込み率がほぼ同じなので、地域や時代に関係なく日本人の取込み率はみな同じとするのは余りにも短絡的。
・外人と比較するのであれば、同じ核種、同じ投与方法等全く同条件で観測すべきところ、比較しているのは、核種、同じ投与方法も異なるICRP1975のデータのみというお粗末さ。
・ちなみに(当然ですが)肝心の小児に関するデータは全くありません。
 
★Kunii 2016について
・Kudo 2020と同様に22名の成人のみで日本人すべてとするのは厚かましいです。
・7名にヨウ素10mgを14日投与したら放射性ヨウ素甲状腺取込み率が下がったとしていますが、いくらなんでも10mgは多すぎます。
 
4. ある市民から以下の質問・情報を頂いています。
原子力安全委員会が定めたI-131の係数は。成人の経口摂取で等価線量係数が3.2×10-4mSv/Bq、これは、ICRPが定めた係数、 4.4×10-4mSv/Bqの 3/4です。実効線量係数が1.6×10-5mSv/Bq、これは、ICRPが定めた係数、 2.2×10-5mSv/Bqの3/4です。この3/4なる勘案比を、UNSCEARは1/2にしたのでしょうか?それとも、さらに1/2すなわち1/2×3/4=3/8にしたのでしょうか?
 
参考リンクは、
 
上記の情報に基づき、以下の疑問にご回答頂ければ幸甚です。
 
1. 日本人(原子力安全委員会)の等価線量係数や実効線量係数はICRPの3/4にしているのは事実でしょうか?
2. その理由はどうしてでしょうか?
3. UNSCEAR2020レポートでの係数はICRPの1/2と理解しますが、正しいでしょうか? (3/8ではない)
 
尚、鈴木先生は、原子力安全委員会が「原子力施設等の防災指針」や「環境放射線モニタリング指針」などを定めたとき、放医研担当者ないしは安全委員会の専門委員と聞いております。いずれにしても、この論文をUNSCEAR2020レポートの検討の対象にしたとしても、日本人全体が1/2にするのは上記理由からも非科学的であり、リスク管理からも乱暴すぎるという事には変わりはないと考えます。是非、UNSCEAR2020レポートを見直しすべきと考えます。
 
以上について再度ご意見いただければ幸甚です。
 
尚、UNSCEAR2020レポートの日本語のプレスもはなはだ誤解を生ずる内容で、未だに環境省はUNSCEAR2020レポートの全文を読んでいず、日本語のプレスだけで判断している事が明らかとなりました。実にお粗末です。
 
この事実は昨日の阿部とも子議員(立憲民主)主催の、環境省・内閣府・規制庁の会合で明らかになりました。原発事故時のヨウ素剤の配布計画、避難計画に至っては、まともに検討されていず、福島事故当時の反省を活かせず現場を知らない官僚の無能さに呆れています。こんな状況で原発の再稼働を進める事には不安を感じました。
 
―――以下はご参考です。―――
 
【UNSCEAR 2020レポートの転載】
 
1.放射性ヨウ素摂取に対する線量係数
A60. 日本人には、従来から1日当り最大で数万マイクログラムの安定ヨウ素を含むヨウ素が豊富な 食習慣がある[K5, L3, N2, Z6, Z7]。安定ヨウ素は主に海産物および特に、日本人の食生活の一般的 な構成要素である藻類に含まれており、代表的なものとして、コンブ(藻類の海藻)は、日本における ヨウ素の総摂取量に対して最大で 90%を占めることがある[K4]。対照的に ICRPの標準的な体内動態 モデル[I12, I13]では、安定ヨウ素の一般的な直接摂取レベルを、成人で約200μg/日と仮定している。
 
A61. このヨウ素が豊富な食習慣の結果として、日本人が経口または吸入摂取した放射性ヨウ素の 甲状腺への部分的な取り込みが、ICRP の標準値である 30%よりも低い可能性がある。例えば、 Kusuhara and Maeda [K61] は、長崎の調査において甲状腺が正常に機能している 15 人の日本人男 性被験者について、部分的な取り込みの平均値は 16.1%±5.4%を得ており、東京での同様の調査で は、12.8%±5.7%であった[K52]。
A62. UNSCEAR2013 年報告書[U10]において、放射性ヨウ素の摂取による線量評価は、公衆の 個人については、当時の ICRP の標準的な線量係数に基づいていた[I14]。これらの年齢別の線量係 数は、ICRP によって、標準のヨウ素体内動態を表す標準的な 3 コンパートメントモデル[I13]と標準的 な線量評価モデル[I14]を用いて導出された。
 
2017 年に、ICRP は、Leggett [L3]のモデルを基礎とし た、成人におけるヨウ素の体内動態モデルを採用した[I21]。この新規モデルは、日本人に対して、よ り適切である可能性のある下記の 3 種類の食習慣を対象に、様々な物理・化学的形態の放射性ヨウ 素(血液への吸収を示すタイプと 1 µm の空気力学的放射能中央径(AMAD)を有する粒子状のエア ロゾルであるヨウ化メチル蒸気と元素状ヨウ素蒸気)の吸入および 131I、132I、133I、132Te の経口摂取に 対する線量係数を計算するために用いられていた。
− 一般的な食習慣(放射性ヨウ素の部分的な取り込み (U)は 15%) − 昆布が豊富な食習慣(U = 5%); − 西洋式の食習慣(U は約 30) (一部の日本人の集団において一般的である) 線量係数は、実効線量の他、甲状腺、赤色骨髄、女性の乳房および結腸の線量について導出され た。
 
A63. 成人女性、成人男性、10 歳児、1 歳児に対して、吸入摂取および経口摂取の指標線量係数 が計算された。さらに、妊娠 35 週における急性摂取に対して、子宮内被ばくによる胎児の甲状腺吸 収線量および実効線量に対する線量係数が評価された。
 
A64. モデル計算とそのパラメータ値についての詳細は補足資料 A-2 において、結果として得られ た線量係数については、補足資料 A-4 において詳述されている。本委員会は、放射性ヨウ素の摂取 による線量の推定において、日本人の典型的食習慣に対する線量係数を用いており、これらの線量 係数を用いることで、UNSCEAR2013 年報告書[U10]で用いられた線量係数を用いるよりも、放射性ヨ ウ素の摂取による線量が約 2 分の1低くなった
 
K61 Kusuhara, H. and K. Maeda. Determination of kinetic parameters for 123-I thyroid uptake in healthy Japanese. EPJ Web Conf. 153: 08007 (2017). L1 Lebel, L.S., R.S. Dickson and G.A. Glowa. Radioiodine in the atmosphere after the Fukushim
 
K52 Kunii, Y., H. Yoshimura, K. Mukaikasa et al. Effect of inorganic iodine administration for two weeks on thyroid uptake in healthy Japanese. Nippon Naibunpi Gakkai Zasshi 88: 526-526 (2012). (Japanese
 
以上 よろしくお願いいたします。
 
  ―――鈴木元氏からの第1回目の回答―――
 
××様
 
日本人全体の甲状腺ヨウ素取り込み率の調査は、放射性物質を用いた人の検査が難しくなっているため、実施が困難な状況です。添付の論文は、現代の状況を反映する数少ない貴重な論文です。Kunii論文では24時間ヨウ素取り込み率が13%、ヨウ素の低容量連続服用で6%まで低下することを記述しています。
また、Kudo論文は、既にご存じかと思いますが、24時間ヨウ素取り込み率を16.1%と報告しています。測定数が少ないとの懸念に応えるために、Kudo論文ではヨウ素代謝のパラメータの実測値をもとにモンテカルロシミュレーションを行い、甲状腺への24時間ヨウ素取り込み率の平均と標準偏差を求めております。その結果は18.6±6.0%でした(Table 2). UNSCEARはこれらの情報を重要視していたのだと思います。
 
鈴木
 
   ーーー最初の質問ーー
国際医療福祉大学大学院
  鈴木元教授さま
 
 
日頃のご尽力に感謝申し上げます。
大変お忙しいとは存じますが、以下の質問にお答え頂きたくお願いいたします。
 
鈴木先生が県民健康調査検討委員会や甲状腺検査評価部会等で発言されています通り、UNSCEAR2020レポートでの内部被ばくの評価では、日本人は昆布を食べているとの理由で西洋人の1/2に評価しております。UNSCEAR2020レポート及び県民健康調査検討委員会では、以下の理由で内部被ばく線量を矮小化しているのではと危惧しております。
 
添付の大阪大学医学部本行忠志名誉教授の『日本人のヨウ素摂取量についての考察と原発事故における安定ヨウ素剤についての検証』の論考も併せてお読みいただき、ご見解を頂ければ幸甚です。また、なぜUNSCEARがこのような査読も受けていない論文を参照して、このような過小評価されたのかも併せて教えて頂ければ幸甚です。
 
【質問】                                                    
放射性ヨウ素の体内摂取量から甲状腺に集まる係数をICRP係数の1/2 を採用し、以下の ①~③の理由及び、添付の本行名誉教授の論考から、内部被ばく線量値を矮小化したと考えます。本件に対するご見解をお聞かせてください。                        
※日本人は西洋人に比較し昆布の摂取量が多い為に甲状腺に集まる放射性ヨウ素が甲状腺に集まるのは西洋人(注8)の半分(15%)とした。                         
注8:西洋人は30%としている。 
 
①最近の研究(2015年学術誌論文:K5)によると「特に若い人に食事パターンの変化に伴い、ヨウ素不足が徐々に増加しうる」とある。
K5 Katagiri, R., K. Asakura, K. Uechi et al. Adequacy of iodine intake in three different Japaneseadult dietary patterns: a nationwide study. Nutr J 14: 129 (2015)
 
②日本人が放射性ヨウ素を摂取した場合に甲状腺への取り込みは、16.1±5.4%や、12.8±5.7%とした。この時の被験者は15人及び6人のみで、日本人全体の平均とは言えない。
 
③福島県によるとがん患者の尿中の安定ヨウ素は1Lあたり「100μg」台と少なかった。
  (日本人は300μgと言われてきた。)
 
以上 よろしくお願いいたします。

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過剰診断ではない

【過剰診断ではない】 

甲状腺がん執刀医の福島医大・鈴木眞一氏の論文概要が以下。

 『過剰診断はしていない。過剰診断を防ぐ準備の上で 検診。発見治療された甲状腺癌は,スクリーニング効果からハイリスクは少なく,非手術的経過観察の対象となる様な被胞型乳頭がんは認められず,微小癌症例でも全例浸潤型でリン パ節転移や甲状腺被膜外浸潤を伴っていた。

したがって,一次検査の判定基準,二次検査での精査基準
さらに手術適応に関する基準などから,超音波検診による不利益は極めて少ないものと思われた。一方 で発見甲状腺癌は過剰診断ではないのであれば,放射線の影響による甲状腺癌の増加ではと危惧される が,現時点ではその影響を示唆する様な事象は得られていない。

以上より,放射線被曝という特殊状況下で検診を余儀なくされたにも関わらず,厳格な基準を設定し これを遵守しながら実施することによって,過剰診断という不利益を極力回避できていることがわかっ た。』 

以下が鈴木眞一氏の論文
https://www.jstage.jst.go.jp/.../35/2/35_70/_pdf/-char/ja

『過剰診断』の定義について、鈴木眞一氏らがまとめた論文が以下。
https://www.jstage.jst.go.jp/.../38/4/38_265/_pdf/-char/ja

月刊誌『科学』の4月号がI『特集】『原発事故と小児甲状腺がん』を企画した。https://www.iwanami.co.jp/book/b604590.html

【特集】原発事故と小児甲状腺がん
福島原発事故と小児甲状腺がんとの因果関係について……津田敏秀
福島県における甲状腺検査の諸問題III……濱岡 豊
症例把握なき過剰診断論――現実から乖離した甲状腺検査の評価……白石 草

安定ヨウ素剤投与指標策定の欺瞞……井戸謙一
これは「復興」ですか?61 小児甲状腺がん多発の責任……豊田直巳
福島県における甲状腺がん多発に関するいくつかの指摘――
「三県調査」は福島県の甲状腺がんについていかなる主張もできない……黒川眞一

 300名もの甲状腺患者に寄りそう事が国や福島県の責務。
環境省役人や福島県、そして県民健康調査検討委員会、そして甲状腺検査評価部会の委員、更に間違った解釈をしている国会議員や県会議員には、是非この『科学』を読んで欲しい。

 


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電力ひっ迫は東電と国の怠慢が要因

福島県沖の地震に起因する東電管内の電力ひっ迫要因は、東電や国が3.11以降、抜本的な対策をして来なかった事が原因。まさに福島原発事故と同じ構図。

阿部とも子議員(立憲民主)主催の、「国会エネ調(準備会)避難計画は子どもたちを守れるか?」の会合で、環境省・内閣府・規制庁からの説明を聞いて、原発事故時のヨウ素剤の配布計画、避難計画に至っては、まともに検討されていない事が明らかとなった。

福島事故当時の反省を活かせず、SPEEDIもない状態でモニタリングポストの線量を見てヨウ素剤の配布を決定し、集団避難で集まった住民に配布するとの発言。さらにはプルームが収まって、放射性物質が沈着してから配布するとう発言には驚いた。モニタリングポストで放射性物質が空気中に舞っているか沈着したかの判断は付かない。

 現場を知らない官僚の無責任と無能さに呆れた。10年間何をしていたのか?こんな状況で原発の再稼働など認められない。

又、UNSCEAR2020レポートの日本語のプレスは、はなはだ誤解を生ずる内容で、未だに環境省はUNSCEAR2020レポートの全文を読んでいず、日本語のプレスだけで判断している事が明らかとなった。これが日本の官僚(政府)たち。実にお粗末。国に国民の命をゆだねる事はできない。

以下は最近のツイートを掲載。

★電力ひっ迫の原因は、対策を放置していた東電と国の怠慢にある。まず国民に謝罪と感謝が先!原発、火力発電所の耐震基準を見直す事。地震毎に被害が出、冷却装置が止まる異常!省エネ・効率化、電力融通強化、再エネの増強を最優先すべき。原発はCO2削減にならず、環境破壊の元凶。コストは最も高い。

★東電の供給実績は1月6日の5374kW。3月22日の最大需要は4534kW。地震で止まった火力発電は454kW。雨天での太陽光の出力低下を除いても供給力不足はない。電力不足はオペレーションが原因。地震で原発停止すれば再開には火力より時間がかかる。原発は安定電源ではない。

★原発再稼働よりもこれが先。原発事故後、計画停電防止の電力インフラ強化は11年後も脆弱のまま。東西日本の連系線が弱すぎる周波数の壁。東電と中部電間の東西連系線は、2011年以降容量は120万kwから昨年3月に210万kwに拡大されただけ。今後300万キロワットまで増強計画だが運用開始は2027年度

★東西で300万キロワット増強に約1800億円。原発再稼働の安全対策費が、電力11社で5兆7000億円以上。5兆円以上で、日本列島を縦断する高圧直流送電技術適用で送電網の改革が可能。2000km以上離れた地点に1000万kw程度の大電力が送電できれば、東西日本で原発20基程度が不要に。原発はいらない。

★今回の電力逼迫は東電と政府の怠慢による人災!昨日避難者計画も安定ヨウ素剤配布計画も未だにできていない内閣府と規制庁の話を聞いて、その無責任者と無能さに愕然とした。このままでは原発の再稼働など到底してはならない。いまだに自力避難者も甲状腺がん患者も国から見捨てられている。

以下はたんぽぽ舎のメルマガの一部を転載する。

電力不足は原発と関係ない。火力が緊急停止するような地震であれば原発も自動停止する。他地域の原発から融通 連係線の容量制約のために機能しない。

2022年3月2223日の東京電力管内の電力逼迫警報に関して「原発が動いていれば電力不足はなかった」との説が流布されているが、停電の不安に便乗して再稼働を促進するためのデマである。電力不足は3月16日の

地震による火力発電の停止の影響があるが、かりに原発が動いていても、火力が緊急停止するような地震であれば原発も自動停止する。点検して再開するには原発のほうが火力よりもはるかに手間がかかるから、安定電源ではない。

 2022年1~3月の東電の需給実績では1~3月の最大は1月6日の5374kWであり、この時の供給力は5374kWである。一方で3月22日の最大需要実績は4534kWで、1月6日よりはるかに低く、地震で止まった454kWや雨天による太陽光の出力低下を除いても設備的な供給力そのものの不足ではない。

電力不足は東電のオペレーション(発電所の運転計画)の不適切が原因である。(図1参照)
【図1】http://sustran-japan.eco.coocan.jp/datafile/ds.pdf

 地震の影響を受けない他地域の原発から融通を受けるという意味だとしても、連係線の容量制約のために機能しない。ことに周波数変換を介する東西連係線が弱いことは以前から問題となっているのに対応が遅れている。現在でも210kW(原発2基分ていど)しかない。リニア新幹線に7兆円も投入することを考えれば、それよりはるかに低い費用で電力の安定供給ができる。

エネルギーバランスからも原発は必要ない。2020年度には一次エネルギー供給のうち原子力は2%にもならない。
これから各地の原発を漸次再稼働したところでたかが知れている。(図2参照)
むしろ利用側の効率を少し改善するだけで原子力など飛んでしまう量が捻出できる。再生可能エネルギーの導入加速も望ましいが、その前に各分野での省エネが必須であり、これを前提としないと再生可能エネルギーも促進されない。

【図2】http://sustran-japan.eco.coocan.jp/datafile/ene.pdf

 

 

 

 

 

 


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国連科学委員会2020レポートの内部被ばく矮小化を問う

【国連科学委員会2020レポートの内部被ばく矮小化を問う】
   ~鈴木元氏への再質問~

国連科学委員会(UNSCEAR)2020レポートの内部被ばく評価の矮小化について、その当事者(論文著者)に以下の質問をしてみた。回答が届いたが、内容は納得いくものでない為に再質問してみた。再回答が届く事を期待したい。

国際医療福祉大学大学院
鈴木元教授さま


お忙しい中、早速のご回答ありがとうございます。
ご回答に関し以下の疑問について再回答いただければ幸甚です。

1.添付いただいた2つの論文のうち、Takashi Kudo論文はUNSCEARレポートの検討の対象外になっています。従いUNSCEARTakashi Kudo論文を参照して、結論を導いたという事は無い考えますが?

2.鈴木先生が、この論文をUNSCEARが参考にしたとする理由は何でしょうか?

3.頂いた論文はサンプル数、地域、男女、年齢ともに限定的であり、日本人全体、特に原発事故当時の食料事情が悪化し食べ物が偏っていた子供たちに適用するには乱暴すぎませんか?もしもそのような子供たちにも適用するなら、その根拠やエビデンスを開示頂きたくお願いいたします。

4.以下は大阪大学医学部・本行忠志名誉教授のコメントです。以下のコメントに対するご見解・反論
  等をお聞かせください。

Kudo 2020について

40歳前後の男性ボランティア15人のデータのみでもって日本人の放射性ヨウ素甲状腺取込み率とするのは余りにも厚かましすぎると思います。

・本研究(長崎)とKunii 2016 (東京)22名、Nagataki 1967 15名の取込み率がほぼ同じなので、地域や時代に関係なく日本人の取込み率はみな同じとするのは余りにも短絡的。

・外人と比較するのであれば、同じ核種、同じ投与方法等全く同条件で観測すべきところ、比較しているのは、核種、同じ投与方法も異なるICRP1975のデータのみというお粗末さ。

・ちなみに(当然ですが)肝心の小児に関するデータは全くありません。

Kunii 2016について

Kudo 2020と同様に22名の成人のみで日本人すべてとするのは厚かましいです。

7名にヨウ素10mg14日投与したら放射性ヨウ素甲状腺取込み率が下がったとしていますが、いくらなんでも10mgは多すぎます。

5.ある市民から以下の質問・情報を頂いています。
原子力安全委員会が定めたI-131の係数は。成人の経口摂取で等価線量係数が3.2×10=4mSv/Bqこれは、ICRPが定めた係数、 4.4×10-4mSv/Bqの 3/4です。

実効線量係数が1.6×10-5mSv/Bqこれは、ICRPが定めた係数、 2.2×10-5mSv/Bq3/4です。この3/4なる勘案比を、UNSCEAR1/2にしたのでしょうか?
それとも、さらに1/2すなわち1/2×3/43/8にしたのでしょうか?

参考リンクは、
https://w.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/3142.html#I-131Ef
 です

上記の情報に基づき、以下の疑問にご回答頂ければ幸甚です。
日本人(原子力安全委員会)の等価線量係数や実効線量係数はICRPの3/4にしているのは事実でしょうか?

②その理由はどうしてでしょうか?
UNSCEAR2020レポートでの係数はICRP1/2と理解しますが、正しいでしょうか? (3/8ではない)

尚、鈴木先生は、原子力安全委員会が「原子力施設等の防災指針」や「環境放射線モニタリング指針」などを定めたとき、放医研担当者ないしは安全委員会の専門委員と聞いております。

いずれにしても、この論文をUNSCEAR2020レポートの検討の対象にしたとしても、日本人全体が1/2にするのは上記理由からも非科学的であり、リスク管理からも乱暴すぎるという事には変わりはないと考えます。

是非、UNSCEAR2020レポートを見直しすべきと考えます。

以上について再度ご意見いただければ幸甚です。

尚、UNSCEAR2020レポートの日本語のプレスもはなはだ誤解を生ずる内容で、未だに環境省等はUNSCEAR2020レポートの全文を読んでいず、日本語のプレスだけで判断している事が明らかとなりました。実にお粗末です。

この事実は昨日の阿部とも子議員(立憲民主)主催の、環境省・内閣府・規制庁の会合で明らかになりました。原発事故時のヨウ素剤の配布計画、避難計画に至っては、まともに検討されていず、福島事故当時の反省を活かせず現場を知らない官僚の無能さに呆れています。こんな状況で原発の再稼働を進める事には不安を感じました。

 

―――以下はご参考です。―――

UNSCEAR 2020レポートの転載】

1.放射性ヨウ素摂取に対する線量係数

A60. 日本人には、従来から1日当り最大で数万マイクログラムの安定ヨウ素を含むヨウ素が豊富な 食習慣がある[K5, L3, N2, Z6, Z7]。安定ヨウ素は主に海産物および特に、日本人の食生活の一般的 な構成要素である藻類に含まれており、代表的なものとして、コンブ(藻類の海藻)は、日本における ヨウ素の総摂取量に対して最大で 90%を占めることがある[K4]。対照的に ICRPの標準的な体内動態 モデル[I12, I13]では、安定ヨウ素の一般的な直接摂取レベルを、成人で約200μg/日と仮定している。

A61. このヨウ素が豊富な食習慣の結果として、日本人が経口または吸入摂取した放射性ヨウ素の 甲状腺への部分的な取り込みが、ICRP の標準値である 30%よりも低い可能性がある。例えば、 Kusuhara and Maeda [K61] は、長崎の調査において甲状腺が正常に機能している 15 人の日本人男 性被験者について、部分的な取り込みの平均値は 16.1%±5.4%を得ており、東京での同様の調査で は、12.8%±5.7%であった[K52]

A62. UNSCEAR2013 年報告書[U10]において、放射性ヨウ素の摂取による線量評価は、公衆の 個人については、当時の ICRP の標準的な線量係数に基づいていた[I14]。これらの年齢別の線量係 数は、ICRP によって、標準のヨウ素体内動態を表す標準的な 3 コンパートメントモデル[I13]と標準的 な線量評価モデル[I14]を用いて導出された。

2017 年に、ICRP は、Leggett [L3]のモデルを基礎とし た、成人におけるヨウ素の体内動態モデルを採用した[I21]。この新規モデルは、日本人に対して、よ り適切である可能性のある下記の 3 種類の食習慣を対象に、様々な物理・化学的形態の放射性ヨウ 素(血液への吸収を示すタイプと 1 µm の空気力学的放射能中央径(AMAD)を有する粒子状のエア ロゾルであるヨウ化メチル蒸気と元素状ヨウ素蒸気)の吸入および 131I132I133I132Te の経口摂取に 対する線量係数を計算するために用いられていた。 − 一般的な食習慣(放射性ヨウ素の部分的な取り込み (U) 15%) − 昆布が豊富な食習慣(U = 5%); − 西洋式の食習慣(U は約 30) (一部の日本人の集団において一般的である) 線量係数は、実効線量の他、甲状腺、赤色骨髄、女性の乳房および結腸の線量について導出され た。

A63. 成人女性、成人男性、10 歳児、1 歳児に対して、吸入摂取および経口摂取の指標線量係数 が計算された。さらに、妊娠 35 週における急性摂取に対して、子宮内被ばくによる胎児の甲状腺吸 収線量および実効線量に対する線量係数が評価された。

A64. モデル計算とそのパラメータ値についての詳細は補足資料 A-2 において、結果として得られ た線量係数については、補足資料 A-4 において詳述されている。本委員会は、放射性ヨウ素の摂取 による線量の推定において、日本人の典型的食習慣に対する線量係数を用いており、これらの線量 係数を用いることで、UNSCEAR2013 年報告書[U10]で用いられた線量係数を用いるよりも、放射性ヨ ウ素の摂取による線量が約 2 分の1低くなった 

K61 Kusuhara, H. and K. Maeda. Determination of kinetic parameters for 123-I thyroid uptake in healthy Japanese. EPJ Web Conf. 153: 08007 (2017). L1 Lebel, L.S., R.S. Dickson and G.A. Glowa. Radioiodine in the atmosphere after the Fukushim

K52 Kunii, Y., H. Yoshimura, K. Mukaikasa et al. Effect of inorganic iodine administration for two weeks on thyroid uptake in healthy Japanese. Nippon Naibunpi Gakkai Zasshi 88: 526-526 (2012). (Japanese

 

以上 よろしくお願いいたします。

――――――鈴木元氏からの回答――――――――

××様

 日本人全体の甲状腺ヨウ素取り込み率の調査は、放射性物質を用いた人の検査が難しくなっているため、実施が困難な状況です。添付の論文は、現代の状況を反映する数少ない貴重な論文です。Kunii論文では24時間ヨウ素取り込み率が13%、ヨウ素の低容量連続服用で6%まで低下することを記述しています。

また、Kudo論文は、既にご存じかと思いますが、24時間ヨウ素取り込み率を16.1%と報告しています。測定数が少ないとの懸念に応えるために、Kudo論文ではヨウ素代謝のパラメータの実測値をもとにモンテカルロシミュレーションを行い、甲状腺への24時間ヨウ素取り込み率の平均と標準偏差を求めております。その結果は18.6±6.0%でした(Table 2). UNSCEARはこれらの情報を重要視していたのだと思います。

鈴木

 ーー小生からの質問ーー

国際医療福祉大学大学院

鈴木元教授さま

日頃のご尽力に感謝申し上げます。
大変お忙しいとは存じますが、以下の質問にお答え頂きたくお願いいたします。

鈴木先生が県民健康調査検討委員会や甲状腺検査評価部会等で発言されています通り、UNSCEAR2020レポートでの内部被ばくの評価では、日本人は昆布を食べているとの理由で西洋人の1/2に、評価しております。

UNSCEAR2020レポート及び県民健康調査検討委員会では、以下の理由で内部被ばく線量を矮小化しているのではと危惧しております。

添付の大阪大学医学部本行忠志名誉教授の『日本人のヨウ素摂取量についての考察と原発事故における安定ヨウ素剤についての検証』の論考(注)も併せてお読みいただき、ご見解を頂ければ幸甚です。

また、なぜUNSCEARがこのような査読も受けていない論文を参照して、このような過小評価されたのかも併せて教えて頂ければ幸甚です。


【質問】                                                    
放射性ヨウ素の体内摂取量から甲状腺に集まる係数をICRP係数の1/2 を採用し、以下の ①~③の理由
及び、添付の本行名誉教授の論考から、内部被ばく線量値を矮小化したと考えます。

本件に対するご見解をお聞かせてください。                        
※日本人は西洋人に比較し昆布の摂取量が多い為に甲状腺に集まる放射性ヨウ素が甲状腺に集まるのは
西洋人(注8)の半分(15%)とした。                         

注8:西洋人は30%としている。 

①最近の研究(2015年学術誌論文:K5)によると「特に若い人に食事パターンの変化に伴い、ヨウ素不足が
徐々に増加しうる」とある。

K5 Katagiri, R., K. Asakura, K. Uechi et al. Adequacy of iodine intake in three different Japanese
adult dietary patterns: a nationwide study. Nutr J 14: 129 (2015)

②日本人が放射性ヨウ素を摂取した場合に甲状腺への取り込みは、16.1±5.4%や、12.8±5.7%とした。
この時の被験者は15人及び6人のみで、日本人全体の平均とは言えない。

③福島県によるとがん患者の尿中の安定ヨウ素は1Lあたり「100μg」台と少なかった。
  (日本人は300μgと言われてきた。)
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/240821.pdf

以上 よろしくお願いいたします。


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日本の政治はこれで良いのか

最近ツイッターで発信した日本の政治問題について、記録と記憶の為に転載する。                           

【トリチウム汚染水の海洋放出】

★経産省は都合の悪い話を隠すのが常套手段。DNAに取り込まれたトリチウムがヘリウムに崩壊すればDNAに異常が生ずる。高濃度トリチウムでの高頻度異常には修復が追い付かない。生物学的実験は小型魚類が主で、人間への影響に関する論文は無い。玄海原発周辺で白血病罹患者が多い原因は不明のまま。

★環境中で順次有機結合トリチウムに変化し滞留し蓄積されていく。有機結合トリチウム摂取によるリスクが問題。トリチウム水の被曝トリチウムの土壌への滞留と濃縮、光合成による有機結合トリチウムへの転化生物系への移行食物連鎖による生物濃縮再度の有機結合トリチウムの摂取と被曝。

【ロシアのウクライナ侵攻】

★ゼレンスキー大統領の国会演説に前のめりの国会に危惧。実施のメリットは小、実施すれば日本の危機は増大。ロシアの侵略は許せないが人道支援に徹すべき。この演説と軍事支援によってもたらされる日本の危機も増大。国会はロシアのミサイルから日本国土と国民を守れるのか!

★ロシアは今月北方四島に日本に向けて射程距離400キロの地対空ミサイルを配備した。ゼレンスキー大統領の国会演説でプーチンがボタンを押す可能性は大きくなる。国会は日本人の命とウクライナとどっちを取るのか?演説実施のメリットはほぼ無い。実施すれば日本人の命が危機にさらされる。

★アベ晋三のパフォーマンス外交、経済援助で失った約200億円の責任追及要。政治は結果だ。この金で多くの国民が救われた。田中均さん『ロシアが平和条約交渉打ち切りの通告。何の進展もないのに首脳会談を30回近く行い、プーチンとの緊密な関係を演出した見かけの交渉打ち切りに慌てることはない。』

【電力供給のひっ迫】

★この責任は東電と国にある。まず国民に謝罪を!原発、火力発電所の耐震基準を見直す事。地震毎に被害が出、冷却装置が止まる異常!原因を調査・対策が必須。省エネ化、電力会社間の電力融通強化、再エネの増強が最優先課題。原発はCO2削減にはなり得ない。環境破壊の元凶。コストは最も高い。責任取れ

【原発問題】

★日本の原発は地震にもテロにも脆弱で、安全な原発などあり得ない。地震が起きるたびに冷却装置が止まる危機こそ、政府がしっかり検証すべき。まずは東電と政府が国民の信頼を取り戻す事が先。当面は省エネや消費の平準化、電力会社間のネットワーク化、再エネ増が最大の対策。政府の責任感が見えない。

★ウラン採掘から放射性廃棄物処分までの原発のCO2排出量は最大180g/kwh。コンパインドサイクル天然ガス発電の1/2程度。原発は運転止めても冷却に大量の電気を消費。一方核燃料生産から再処理まで大量の放射性物質を放出。ウラン資源は偏在し、地政学リスクは化石燃料よりも大。原発は最も高い。

【自民党政権批判】

★平気で統計書き換え、事実を掩蔽する国が『科学的知見』を持ち出し、5人の元首相を批判する。あまりも滑稽だ。多発する甲状腺がんへの放射線の影響を『考えにくい』とするが、未だに因果関係の納得いく説明はない。国を疑ってかかる事こそが『科学的態度』だ。

これが自民党政権の30年間の実績】    
 ~死に体の日本経済~
GDP 日本:-7% 米:300% 中:2300%
株価 日本:0%  米:600%
物価 日本:0%
賃金 日本:0%
国債 日本:GDPの250%           
こんな国は世界中どこにもない奇跡の国日本!この責任は政権に何の批判もしないで、単に自民党を支持するだけの保守にある。

 

 

 


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放医研への公開質問(その2)

国連科学委員会(UNSCEAR)2020レポートにおける内部被ばくの過小化工作について、日本側の事務局である放医研に以下の質問を入れた。同じ内容の質問を甲状腺検査評価部会長の鈴木元氏にも提出した。回答が返ってくるかは不透明も、問題提起し、問題を認識してもらう事が重要。UNSCEARにも同じ質問をする。
 
 ーーー     ーーー
量子科学技術研究開発機構
 UNSCEARレポート日本作業グループ事務局殿
 
日頃のご尽力に感謝申し上げます。大変お忙しいとは存じますが、以下の質問にお答え頂きたくお願いいたします。
 
UNSCEAR2020レポートでの内部被ばくの評価では、日本人は昆布を食べているとの理由で西洋人の1/2に評価しております。UNSCEAR2020レポート及び県民健康調査検討委員会では、以下の理由で内部被ばく線量を矮小化しているのではと危惧しております。
 
添付の大阪大学医学部本行忠志名誉教授の『日本人のヨウ素摂取量についての考察と原発事故における安定ヨウ素剤についての検証』(注)の論考も併せてお読みいただき、ご見解を頂ければ幸甚です。この問題は福島県民の被ばく量の検証にあたり最重要課題であり、日本作業グループとしてのご見解をお聞かせください。
 
尚、日本作業部会からのUNSCEARへのデータ提出がUNSCEAERレポート結果に大きく影響したものと認識しております。また、なぜUNSCEARがこのような査読も受けていない論文を参照して、このような過小評価されたのかも併せて教えて頂ければ幸甚です。
 
注:以下をご覧ください。
【国連科学委員会2020レポートの内部被ばくの矮小化】
 
 
   【質問】                                                    
放射性ヨウ素の体内摂取量から甲状腺に集まる係数をICRP係数の1/2 を採用し、以下の ①~③の理由及び、添付の本行名誉教授の論考から、内部被ばく線量値を矮小化したと考えます。本件に対するご見解をお聞かせてください。                        
※日本人は西洋人に比較し昆布の摂取量が多い為に甲状腺に集まる放射性ヨウ素が甲状腺に集まるのは西洋人(注8)の半分(15%)とした。                         
注8:西洋人は30%としている。 
 
①最近の研究(2015年学術誌論文:K5)によると「特に若い人に食事パターンの変化に伴い、ヨウ素不足が徐々に増加しうる」とある。
K5 Katagiri, R., K. Asakura, K. Uechi et al. Adequacy of iodine intake in three different Japanese
adult dietary patterns: a nationwide study. Nutr J 14: 129 (2015)
 
②日本人が放射性ヨウ素を摂取した場合に甲状腺への取り込みは、16.1±5.4%や、12.8±5.7%とした。この時の被験者は15人及び6人のみで、日本人全体の平均とは言えない。
 
③福島県によるとがん患者の尿中の安定ヨウ素は1Lあたり「100μg」台と少なかった。(日本人は300μgと言われてきた。)
 
以上 よろしくお願いいたします。
 
 

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神奈川県と横浜市からの回答

汚染水(処理水)の海洋放出に関するチラシを放射線副読本と一緒に復興庁が各小・中・高校に配布していた件に対し、神奈川県と横浜市に回収すべきと要請していたとこ以下のの回答が届いた。

神奈川県教育委員会はトリチウムの危険性については全く学んでいない。すべて学校現場(校長)の判断に任せる判断。これでは現場は混乱するし、判断にはそれなりに学ぶ・研究する必要がある。それは学校長や教頭(副校長)の研究スキルに委ねられる。それは現実的ではなく、教育委員会が判断するのが合理的なのだが、その責務を放棄している。

【神奈川県教育委員会からの回答】

日ごろから教育行政に御理解と御協力をいただき、厚くお礼申し上げます。このたびいただきましたお問い合わせにつきまして、神奈川県教育委員会教育局からお答えします。

【県立高等学校及び県立中等教育学校について】

被災地児童・生徒へのいじめ問題をはじめとした原子力災害に起因するいわれのない偏見や差別、今なお根強く残る農業、漁業、観光業等への風評影響の背景には放射線に関する正しい知識の理解の欠如と福島県の現状に対する認識不足があり、こうした認識不足による誤解は、時間の経過とともに固定化していく恐れがあります。これを防ぐためにも、価値観の礎となる生徒への教育において、生徒に正しい知識を身につけてもらうことが重要です。

今年度、県立高等学校に放射線副読本と共に配布されたチラシ「ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」については、復興庁が作成し、補足資料として各学校に配布されたものです。復興庁はこのチラシの内容には誤りはないとしています。

文部科学省から配布されている「放射線副読本」は、これまでも配布されているもので、各学校の判断により活用しています。補足資料として配布されたチラシについても、副読本と同様に、その活用については各学校の判断によるものと考えており、県教育委員会として、県立高等学校等に対するチラシの回収の要請は行いません。

 【県内市町村立小・中学校について】

文部科学省は、各小・中学校に配布されている放射線副読本の活用についての留意点として、「いかなる理由があっても「いじめ」は決して許されず、原子力発電所の事故により避難していることなどを理由とする「いじめ」も同様に決して許されないことを改めて徹底すること。」、「学習指導要領においては、放射線に関する科学的な理解や、科学的に思考し、情報を正しく理解する力を、教科等横断的に育成することとしている。放射線副読本は、関係する教科等で広く御活用いただける内容となっていることから、例えば、小学校・中学校学習指導要領解説(総則編)付録6「放射線に関する教育(現代的な諸課題に関する教科等横断的な教育内容)」等も参考としながら、教科等横断的に放射線に関する教育の充実に取り組むこと」、「放射線副読本は、特定の教科等・学年において活用を求めているものではないため、小学校の6年間、中学校、高等学校の3年間等の中で、児童生徒の心身の発達の段階や特性及び学校や地域の実態を十分考慮して、適切に活用すること。」等と示しています。

 今年度、この放射線副読本に参考資料として掲載されているチラシ「復興のあと押しはまず知ることから~福島第一原子力発電所の廃炉作業の今~」(小学校へ配布)、「ALPS処理水について知ってほしい3つのこと」(中学校へ配布)が補足資料として各市町村立学校に放射線副読本と共に配布されました。

 こうしたことから、現段階において、県教育委員会として、チラシを一律に回収することを市町村教育委員会に対し要請することは考えていません。

 このたび回答した事柄につきまして、さらに詳しいお問い合わせがある場合には、下記【問合せ先】の担当者まで御連絡ください。

 【問合せ先】

(県立高等学校及び県立中等教育学校について)
高校教育課長 増田 年克  電話 045-210-8260(直通)
((政令市を除く)県内の市町村立小・中学校について)

支援部 
子ども教育支援課長 古島そのえ 電話 045-210-8217(直通)

         令和4年3月16

【横浜市教育委員会からの回答】

このたびは、御提案をいただきありがとうございました。2月22日にいただいた件について、次のとおりお答えします。

報道のとおり、経済産業省が作成した「廃炉作業」に関するチラシと復興庁が作成した「ALPS処理水」に関するチラシが、「放射線副読本(令和3年10月改訂)」に同封する形で、文部科学省から紙媒体での配付を希望した自治体の各校に直接送られたことは承知しています。

本市では、電子データで「放射線副読本(令和3年10月改訂)」を各校に配付しているため、当該チラシは横浜市立学校に送られておらず、また、配付もしていません。

      令和4年3月17

横浜市教育委員会事務局 小中学校企画課長 根岸 淳
(小中学校企画課 電話:045-671-3265 FAX045-664-5499

 

 


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原発は地震にもテロにも脆弱

昨日、宮城県と福島県を中心として最大震度6強に地震が襲った。昨年2月に発生した地震と震源地(深さも)同じだという。3.11の地震の余震が今の続く。

しかしながら、福島第一原発も福島第二原発も冷却が一時停止したという。大地震毎に冷却機能が一時停止するという異常事態だ。徹底的に原因を究明し他の原発でも同じ状況になる事を防止する必要がある。国民は冷却装置が一時停止する事に慣らされてしまっている。

原発は地震にもテロにも脆弱である事が再確認できた。この異常な原発を今も稼働させている日本の異常さに気づくべきだ。ロシアのウクライナ侵攻による一時的な化石燃料の高騰によって、原発推進の口実を与えてはならない。原発は国家安全保障にもエネルギーの安全保障にもなり得ない。

以下は原発に関する最近のツイッター

【昨日の大地震から】
★福一5号機と福二1、3号機の核燃料プールで冷却が一時停止。第一と第二の多くのタービン建屋で火災報知器作動。他の稼働中の原発が心配。日本の原発は地震とテロに脆弱。原発は安全保障上あってはならない存在。地震のたびに冷却機能が停止する異常事態。原因究明が必須。規制庁はしっかり検証せよ。

【3.11の原発事故から】
★福一の2号機の格納容器のどこかに脆弱な部分があり、そこから圧力が漏れ、奇跡的に大爆発に至らなかった。2号機が欠陥機であった為に『東日本壊滅』を免れた。不幸中の幸い。『原発は自国のみに向けられた核兵器』。耐震基準もテロにも脆弱な日本の原発は防衛上もエネ安全保障上もあってはならない。

★細野豪志のツイッター
原発事故の際に米国の支援が本格化したのは、現場の原発作業員や自衛官が命懸けで放水作業にあたった後だった。自国を守る覚悟と行動がない限り、同盟も集団的自衛権も機能しないことを私は身をもって体験した。

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放医研への公開質問

鼻血論争に関し、放医研に以下の公開質問を提出した。2週間以内の回答を期待したい。
 
 
放射線医学研究所所長
 山下俊一殿
cc研究企画室御中殿
 
  
日頃のご尽力に感謝申し上げます。
放射性物質に起因する鼻血に関する以下の疑問について、2週間を目途にご回答頂きたくお願いいたします。
 
放医研(QST)のサイトに以下のような記事があります
 
Q.東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻血がでることは考えられますか?
A.東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻の粘膜に影響が出て、鼻血がでることは考えにくいと判断しています。
 
高線量の放射線に被ばくすることで、皮膚や粘膜が障害を受けることがあります。1%の方に皮膚障害の軽い症状である発赤が現れるしきい線量は、3から6 グレイであり、出血が起きる可能性がある放射線熱傷と呼ばれるやけどのような症状は、5から10 グレイとされています(国際放射線防護委員会(ICRP)刊行物No.103)。事故当時に、鼻の粘膜から出血するほどの放射性物質を鼻から吸い込んだとするならば、鼻腔粘膜にやけどのような症状が現れますが、そのような報告はありません。
 
鼻から吸い込むことで鼻腔粘膜に放射性セシウム137Cs(塩化セシウムの形で)が、付着したことを考えてみましょう。大きさ1μm(ミクロン、マイクロメートル)の137Csが24時間付着したままだった場合(ICRP66)で、粘膜の深さ0.4mmの部位(ICRU 56)で線量が3 シーベルト(3000ミリシーベルト、発赤が現れる線量に相当)となる条件を考えてみます。
 
そのためには、137Csが1cm2あたり、3.3×105 Bqの量で付着している必要があります。このような付着を起こすためには、成人の場合で、4.4×107 Bq(44 MBq、メガベクレル)、5歳児の場合2.1×107 Bq (21 MBq)、吸入により摂取する必要があります(ICRP66)。
しかし、吸入により44 MBqもの摂取があるとは考えられません。
 
福島県民の健康調査でホールボディ・カウンター等で内部被ばくを確認していますが、吸入により44 MBqもの摂取があれば、摂取から相当の日が経過してもホールボディ・カウンター等で検出可能なはずです。

また、福島県内の航空機モニタリングマップ等にあるセシウムの地表面濃度で比較的高い地域で1MBq/m2~ですので、仮に1 m2の土にあるセシウムを全て取込んでも1 MBqです。福島第一原子力発電所に入域して影響が生じたのであれば,退域時の身体サーベイで確実に汚染が発見できます。また敷地内の137Csの大気中最大濃度は270Bq/m3であり、1日の最大吸入摂取量は成人で6.0kBq、5歳児で2.4 k Bqであり(ICRP 71)、この1000倍以上も吸入摂取することは考えられません。
 
更に、事故から時間が経過したあとでは、放射性物質が半減期を迎えるなどして減衰し、なくなっていきます。皮膚も修復していくので、徐々に被ばくが蓄積するというケースでも、かなりあとになってから急性の症状が出ることは考えられません。
 
要約すると、1%の人が皮膚に発赤が現れるのは3から5グレイとし、線量が3 シーベルトで鼻血が出るだろうとの仮定。そのためには、137Csが1cm2あたり、3.3×105 Bqの量で付着している必要があります。このような付着を起こすためには、成人の場合で、4.4×107 Bq(44 MBq、メガベクレル)、5歳児の場合2.1×107 Bq (21 MBq)、吸入により摂取する必要があります(ICRP66)
 
【質問】
そこで以下の疑問についてご回答頂きたくお願いいたします。
 
1. 1%の方に皮膚障害の軽い症状である発赤が現れるしきい線量は、3から6 グレイであり、出血が起きる可能性がある放射線熱傷と呼ばれるやけどのような症状は、5から10 グレイとされていますとありますが、その根拠となる実際の論文や論考・データがあれば開示ください。
 
2. 上記は皮膚障害の軽い症状である発赤が出る線量であり、もっとも敏感な鼻の粘膜にあてはめられるかどうか?
上記で当てはめた根拠は何でしょうか?是非その根拠を示してください。更に鼻の粘膜での実証試験をした結果があれば、そのエビデンスを開示ください。鼻の粘膜なら、更に1/10程度になる可能性はありませんか?
ご参考までに鼻の粘膜障害についてまとめた論考は以下をご覧ください。
 
3.上記は1%の人の皮膚に障害が出る線量としています。1000人に1人程度(0.1%)に鼻血(障害)が出る場合はいくらぐらいいとみるべきでしょうか。その見解に対するエビデンスがあれば開示ください。 
1%程度の障害発生時の1/10程度の線量になるのではないかと想定しますが如何でしょうか?
 
4. 放射性物質が含まれる空気を鼻から吸入する場合に、鼻の粘膜に付着する放射性物質の割会は何%と考えるか?更に、その見解に対するエビデンスがあれば開示ください。
 
尚、事故当時の核種の割合は論文『初期内部被ばく線量評価で着目すべきプルーム通過時の実測値・推計値の総合解析』(注3:森本祐一:元東大教授ら)のTable 1.Default ratio of radionuclidesをご覧ください。
 
以下はご参考です。
 
【事故当時の鼻血を出した調査結果】
 
★アワプラネットの記事
事故から4ヶ月。鼻血や下痢、倦怠感。OurPlanetTVで550件の異変を集計。
幅広い年代で、普段は見られない症状が出ていた。550件を集計。1位は喉の不調で172件、2位の鼻血は106件で2割。
しかも「夜中に鼻血が突然出て止まらない」。
 
★低レベル放射線曝露と自覚症状・疾病罹患の関連に関する疫学調査レポート(震災当時からの1.5年後までの疾患を調査したもの)
―調査対象地域3町での比較と双葉町住民内での比較―
 
以上2週間を目途にご回答頂ければ幸甚です。
尚、この質問及び回答は公開させていただきます。

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再び鼻血論争

先日掲載した『放射性物質と鼻血論争』に関し、専門家から新たに情報やコメントを頂いたので、それを追記し再び掲載する。
専門家から頂いた情報やコメントから「『鼻血』が出た事は放射性物質が鼻の粘膜に付着した事に起因する事は否定できない」事が確信となった。小生の考察は間違いではない事も確認できた。
 
結論を一言でいうなら『双葉、大熊、浪江・津島、飯館等の住民は放射性物質が鼻の粘膜に付着し鼻血を出した可能性大。中通り住民はすべてが放射性物質の付着が原因とは言えきれないが、その可能性は否定できない。放射能(内部被ばく)に対する感受性は個人差大。』
 
 この歪められた事実を、やはり科学的に立証させる必要がある。以下の放医研のHPに記載の鼻血に関する記述に関し質問してみる予定。放医研が信頼できる組織であるかの再確認にもつながる。https://www.qst.go.jp/site/qms/39818.html
 
UNSCEAR2020レポートも内部被ばく線量評価は放医研等によって矮小化され歪められいる。これは放医研が主なメンバー構成(注1)であるUNSCEAR日本作業グループによって歪められている。
 
注1:明石真言、赤羽恵一、青野辰雄、(以上放医研)、小笹晃太郎(放影研)、茅野(JAEA理事)
 
  ・・・以下内容追記し再び掲載・・・
 
 
ツイッターで再び原発当時に、多くの住民が鼻血を出した原因が何だったのかについて議論が盛り上がった(笑)が、科学的・臨床学的視点でツイートして来る人は殆どいない。放射線技師や大学教官らの専門家?も参戦したが、結局自分の知識の範囲の域はでない。それ以外は感覚的・感情的・頓珍漢なツイートがほとんどで議論にならない。
 
この鼻血はプルームやセシウムボール等による放射性物質が鼻の粘膜に付着した事が原因にもかかわらず(内部被ばくとしてとらえるべき)、外部被ばく線量とたらえる人がほとんどで、まったく話にならない。
 
但し、こんなにこの問題を注視する日本人が多い事に驚いた。当時鼻血が出た住民がいた実態を直視せず、はなから政府やメデイア(政府広報機関)が言っている事を信ずる人達が罵声を浴びせてくるのにも疲弊した。このように騙されやすい日本人が多い事よ!自分では検証しない。(暇が無いのは事実)。そして政府や専門家(素人からみての専門家)が言った事は内容が間違っていても、鵜呑みにする日本人。
 
出たくぎを打たれないようにしようと考え、この事実を話す事によって、他人や友人から批判されたり、仲間外れにされる事を恐れて声を上げない人が多いのだろう・・・・こうやって事実が捻じ曲げられ、闇に葬られていく・・・
 
政府はじめ国際機関まで、約300人もの甲状腺がん患者すら放射線の影響を否定し続けている。
 
なぜ鼻血の問題について科学的・臨床的に政府も専門家も検証しないのであろうか??あった事を無かった事にしたい勢力が国内に多い事には驚いている。そこで放射性物質が鼻の粘膜への付着が原因で鼻血が出る事があるかについて検討してみた。
 
★まずは放医研(QST)のサイトに以下のような記事が掲載されていた。
 
Q.東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻血がでることは考えられますか?
A.東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻の粘膜に影響が出て、鼻血がでることは考えにくいと判断しています。
 
高線量の放射線に被ばくすることで、皮膚や粘膜が障害を受けることがあります。1%の方に皮膚障害の軽い症状である発赤が現れるしきい線量は、3から6 グレイであり、出血が起きる可能性がある放射線熱傷と呼ばれるやけどのような症状は、5から10 グレイとされています(国際放射線防護委員会(ICRP)刊行物No.103)。事故当時に、鼻の粘膜から出血するほどの放射性物質を鼻から吸い込んだとするならば、鼻腔粘膜にやけどのような症状が現れますが、そのような報告はありません。
 
鼻から吸い込むことで鼻腔粘膜に放射性セシウム137Cs(塩化セシウムの形で)が、付着したことを考えてみましょう。大きさ1μm(ミクロン、マイクロメートル)の137Csが24時間付着したままだった場合(ICRP66)で、粘膜の深さ0.4mmの部位(ICRU 56)で線量が3 シーベルト(3000ミリシーベルト、発赤が現れる線量に相当)となる条件を考えてみます。
 
そのためには、137Csが1cm2あたり、3.3×105 Bqの量で付着している必要があります。このような付着を起こすためには、成人の場合で、4.4×107 Bq(44 MBq、メガベクレル)、5歳児の場合2.1×107 Bq (21 MBq)、吸入により摂取する必要があります(ICRP66)。
しかし、吸入により44 MBqもの摂取があるとは考えられません。
 
福島県民の健康調査でホールボディ・カウンター等で内部被ばくを確認していますが、吸入により44 MBqもの摂取があれば、摂取から相当の日が経過してもホールボディ・カウンター等で検出可能なはずです。

また、福島県内の航空機モニタリングマップ等にあるセシウムの地表面濃度で比較的高い地域で1MBq/m2~ですので、仮に1 m2の土にあるセシウムを全て取込んでも1 MBqです。福島第一原子力発電所に入域して影響が生じたのであれば,退域時の身体サーベイで確実に汚染が発見できます。また敷地内の137Csの大気中最大濃度は270Bq/m3であり、1日の最大吸入摂取量は成人で6.0kBq、5歳児で2.4 k Bqであり(ICRP 71)、この1000倍以上も吸入摂取することは考えられません。
 
更に、事故から時間が経過したあとでは、放射性物質が半減期を迎えるなどして減衰し、なくなっていきます。皮膚も修復していくので、徐々に被ばくが蓄積するというケースでも、かなりあとになってから急性の症状が出ることは考えられません。
 
要約すると、1%の人が皮膚に発赤が現れるのは3から5グレイとし、線量が3 シーベルトで鼻血が出るだろうとの仮定。そのためには、137Csが1cm2あたり、3.3×105 Bqの量で付着している必要があります。このような付着を起こすためには、成人の場合で、4.4×107 Bq(44 MBq、メガベクレル)、5歳児の場合2.1×107 Bq (21 MBq)、吸入により摂取する必要があります(ICRP66)
 
そこで以下の疑問に突き当たる(現在放医研に公開質問中)
1.上記は皮膚に障害が出る線量であり、もっとも敏感な鼻の粘膜にあてはめられるかどうか?鼻の粘膜なら更に1/10程度になるのではないか?
2.上記は1%の人の皮膚に障害が出る線量。1000人に1人程度(0.1%)に鼻血【障害)が出る場合は、この1/10程度の線量になるのではないか?  
  
【検討結果】
1.二本松市の3月18日のヨのウ素(注1:16kBq/m³)のケースで計算してみた。最大時に1日が外気を吸い、そのうちの半分が鼻の粘膜に付着したという条件で他の核種(セシウム134及び137)も同じ線量と仮定し3日間付着し続けた場合

16kBq/m³×14m³(1日の大人の呼吸量)×3(3種の核種・同じ線量と仮定)×1/2×3(3日間)=1008kBq(約1Mbq)という事になる。この放射性物質の浮遊が数日間継続すれば、数倍のBq数になり、鼻血が出る可能性は更に大きくなる。
 
しかし、44Mbqとしたのは1%の人が皮膚に異常をきたす場合。0.1%の人と敏感な鼻の粘膜という事を考慮すれば1/10×1/10=1/100程度の0.5Mbq程度でも1000人に一人ぐらいの割合で鼻血が出る人がいてもおかしくない事になる。
 
つまり0.5Mbq程度の付着で1000人に一人ぐらいの鼻血が出る可能性が考えられるのではないか?(今後放医研に確認予定)
双葉や浪江、大熊あたりの放射性物質の浮遊量は二本松より一桁は多いだろうし、浮遊していた時間も重要な要素。
 
2.双葉、大熊、浪江や飯館あたりの空間線量は、3月12日午後から急激にあがり、100μSv/hを超えていた。浪江町・赤字木では170μSv/hを記録。この線量が数日間は続いており、雨によって地上に沈着したりするまでは数日間は続いていた地域もある。

この地域での鼻の粘膜への放射性物質の付着は、二本松住民の十倍から数十倍の10MBq~数10MBqと考えられる。この地域住民で屋外で仕事や遊んでいた住民は鼻血を出す程度の放射性物質を鼻の粘膜に付着していた事になる。
 
間違いなく鼻血が出るレベルだ。しかも放射線に対する感受性は個人によって大幅に異なる。子どもたちの鼻の粘膜は大人よりも敏感である可能性が大きい事は想像できる。
 
注1:3/18の時点で二本松市でI-132が16 kBq/m3と記載された論文は以下。
大気浮遊物質としての放射性物質,https://doi.org/10.18948/shasetaikai.2016.7.0_13
 
この時の二本松市の空間線量は場所によって異なるが、3.5~8.7μSv/h(注2)で、浮遊放射性物質量と空間線量値との変換係数は1μSv/hがBq/m³程度になる。この換算係数は、論文『初期内部被ばく線量評価で着目すべきプルーム通過時の実測値・推計値の総合解析』

(注3:森本祐一:元東大教授ら)のTable 1.Default ratio of radionuclidesや国立保健医療科学院のHP(注4)にある『空気中のセシウム137の濃度が増加してモニタリング・ポストの値が毎時0.01マイクロ・シーベルト増加したとすると、それは100 Bq/m3程度の増加を意味します。Cs-137だけを考慮すると0.4 MBq/m3もほぼ一致する。』や注5の論文との記述にほぼ一致する。
 
 
 
 
 
【事故当時の鼻血を出した調査結果】
 
★アワプラネットの記事
事故から4ヶ月。鼻血や下痢、倦怠感。OurPlanetTVで550件の異変を集計。幅広い年代で、普段は見られない症状が出ていた。550件を集計。1位は喉の不調で172件、2位の鼻血は106件で2割。しかも「夜中に鼻血が突然出て止まらない」。
 
★低レベル放射線曝露と自覚症状・疾病罹患の関連に関する疫学調査レポート
(震災当時からの1.5年後までの疾患を調査したもの)
―調査対象地域3町での比較と双葉町住民内での比較―
 
『双葉町では、いくつかの症が有意に木之本町に比べて症状が多かった。特に、鼻血のオッズ比が 3 以上であった。丸森町でも鼻血などの症状が、木之 本町と比べて多かった。双葉町、丸森町両方でオッズ比が 3 以上だったのは鼻血で、丸森 町でオッズ比 3.5(95%信頼区間:1.2, 10.5)、双葉町でオッズ比 3.8(95%信頼区間:1.8, 8.1)』
 
結論にも『平成 24 年 11 月時点でも様々な症状が双葉町住民では多く、双葉町・丸森町ともに特に 多かったのは鼻血であった』とある。
但し、患者数の割合は双葉で1.1%と丸森では0.8%と他の疾病に比較すると有症割合は小さめ。
 
以下がポイント
1. この調査は事故後1年半後なので、事故当時の放射性微粒子の鼻の粘膜に付着したのが原因なのかは不明も、調査期間が『平成23年3月11日から調査時点までに発症した病気』としている事から、事故当時の鼻血も含まれている。間違いなく双葉町住民が鼻血を出した人がいた事は事実だろう。
 
2. 調査対象に原発事故当時に露地野菜を食べたか?アンケート調査には双葉町では13.5%(平均10.6杯)丸森町では59%(20杯)の人が食べたと答えている。但し標準偏差が大きく多量に食べた住民もいる事がわかる。経口摂取による内部被ばくが大きい住民がいる事がこのアンケート調査でわかる。
 
3.UNSCEAR2020レポートがこのような住民を無視した、経口摂取により内部被ばくを無かった事にしたレポートである事が鮮明となった。
 
【結論】
線量の高い双葉、大熊、浪江・津島地区、飯館等の住民は放射性物質が鼻の粘膜に付着し、鼻血を出した可能性は大きい。(しかし100%と言えるかは断定できない)。
しかし福島市や郡山市、二本松市等の中通り地域の住民がの鼻血の原因は、すべてが放射性物質の付着が原因であるとは言えきれないが、その可能性があったと言える。放射線の感受性は個人差が大きい。
 
【関連論考や記事】
★郷地氏らは「放射性粒子による接触内部被曝」を挙げている。飛散する放射性粒子が鼻粘膜に付着し、接触状態が維持されて被曝するというもの。この粒子が鼻粘膜に一日付着すれば100mSv以上の被曝で、鼻血を引き起こす事が説明がつくという。
 
★公平にこの問題を扱っているSMCの記事。放射線被ばくは、鼻の粘膜にある腺からの粘液産生に変化をもたらす。これらの粘液は粘膜の保湿と保護のために非常に重要。「粘膜の毛布」ともいえる粘液がなくなると、粘膜は外界の刺激を受けやすくなり、出血しやすくなる。
 
 
★放射性PM2.5としての原発フォールアウト(セシウムボール)を考える - 赤の女王とお茶を (hatenablog.com)
 
 ・放射性PMとしての原発フォールアウトも、不溶性微粒子として、基本的な動態はこれと同様なものが想定されます。放射性であることで活性酸素の生成を通じて、さらに強い炎症促進能を持つ可能性が高いでしょう。
 
これらの機序と合わせて、環境中PMの増加が鼻血の頻度を増加させること自体はすでに報告があるため、双葉町の疫学的な結果と合わせても、フォールアウトによる鼻血増加の可能性を否定するのは無理筋というものです。
 
・ICRPに代表される被曝影響のモデルは、不溶性粒子やマクロファージに関するこのような知見に追いついておらず、その動態を反映できていません。不溶性粒子は吸収されないか、いずれ排出されるので問題なし、としているわけです。「想定外」というやつですね。
当たり前ですが、生物学的な動態を反映していないモデルでは、その動態に関する生物学的影響を考えることはできません。
 
・国連人権理事会がすでに勧告しているように、基本的な血液検査は当然として、このような想定しうるあらゆる健康影響に関して、低線量地域であっても希望すれば十分な健診を受けることができる体制を整えるべきであり、またフォールアウトや土壌汚染レベルとの関連も精査されるべきだといえるでしょう。

鼻血問題は、放射性PMという原発フォールアウトの性質と、従来の被曝モデルの限界、そして健康影響の精査の必要性をあぶり出してくれたといえます。
 
★「鼻血はありえない」に科学的根拠はあるか - Togetter
 
つまり、皮膚であれば障害を起こすような量の被曝を鼻腔にした人々は、 かなりの人数いた、と思われ、環境省や福島県の被曝による鼻血はありえない、 という主張には科学的根拠はないと結論できる。
 
★黒川眞一KEK名誉教授のコメント
 
放射性核種をあるBq数吸入したときには、吸入した空気中にこれから崩壊するその核種がどれだけあるかということを考える必要があります。核種がヨウ素132のときは半減期が2.3時間ですので、1 Bqを吸入するとそれといっしょに1.2 x 10^4 個のこれから崩壊するヨウ素132を吸入することになります。また、これらのこれから崩壊するヨウ素132が鼻の粘膜に付着したときは、そのほぼ全部が付着中に崩壊すると考えても良いと思います。
 
福島市を3月15日襲ったプルーム中のヨウ素131の濃度の時間積分は65700 Bq•h/m^3であり、ヨウ素132もほぼ同じぐらいだと思います。ヨウ素132の積分濃度を仮に50000 Bq•h/m^3とし、プルームは12時間続いておりますから、8 m^3 を吸入し、そのうちに50%が鼻の粘膜にとらえられるとすると、総計 50000 x 8 x 0.5 x 12000 = 2.4 x 10^9 個のヨウ素132が鼻の粘膜中で崩壊することになります。
 
このヨウ素132が崩壊してでてくるβ線の総エネルギーは、500 keV x 2.4 x 10^9 でありジュールに直すと、2 x 10^-4 J となります。鼻の粘膜の面積を4 平方cmとし、深さは2 mmまで到達するとすると、その体積は 0.8 cm^2で重さは0.8 g = 0.0008 kg となります。この重さで先ほどのJで表したエネルギーを割るとGyになり、0.25 Gy となります。鼻血は非常にでやすいので、このくらいの被曝では十分出ると考えます。
 
福島より原発に近いところはGy数はこの数倍以上はあると思いますから、鼻血がでても少しもおかしくありません。ヨウ素131も同じ程度の寄与ですので、鼻の粘膜の被曝量はこの2倍程度となります。
 
★Yahooニュース記事
 
1.北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏の見解
「…この鼻血については、通常は原子や分子は何らかの物質と電子対として結合し存在しています。セシウムやヨウ素も例外ではなく、呼吸で吸い込む場合は、塵などと付着して吸い込まれます。このような状態となれば放射化した微粒子のような状態となり、湿潤している粘膜に付着して放射線を出すことになります。そのため一瞬突き抜けるだけの外部被ばくとは異なり、準内部被ばく的な被ばくとなるのです。
 
微量な放射線量でも極限で考えると、原子 の周りの軌道電子を叩きだし電離を起こします。この範囲が広範であれば、より影響は強く出ます。被ばく線量もさることながら、被ばくした面積や体積がもろに人体影響に関与します。

事故後の状態では、放射性浮遊塵による急性影響が真っ先に出ます。放射性浮遊塵を呼吸で取り込み、鼻腔、咽頭、気管、そして口腔粘膜も含めて広範囲に被ばくすることになりますから、最も静脈が集まっている脆弱な鼻中隔の前下端部のキーゼルバッハという部位から、影響を受けやすい子どもが出血することがあっても不思議ではありません…」
 
2.東京工業大学の牧野淳一郎教授(計算科学・理論宇宙物理学)の見解
原発事故後の放射性ヨウ素放出による福島第一原発周辺の人々の鼻孔部の被曝線量を、以下のように試算、論評している。
・空間線量の最大値が少なくとも 200μSv/h であった飯舘村では東海村の 20-40倍程度として、鼻腔の被曝量は2-4Sv というとこになる。
・つまり、皮膚であれば障害を起こすような量の被曝を鼻腔にした人々は、 かなりの人数いた、と思われ、環境省や福島県の被曝による鼻血はありえない、 という主張には科学的根拠はないと結論できる。
 

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福島原発は、今後百年間 手が付けられない

【福島原発は、今後百年間 手が付けられない】         

東電も経産省も30~40年で廃炉といまだに言っている。彼らは30~40年で廃炉が不可能な事を知り?ながら、国民を欺いているという事。まさに『もんじゅ』と同じ構図。10年後にはさらに20年延びる。さらに10年後にはまた20年延びると言いだすだろう。いつまでたっても廃炉はできない。

デプリがどんな状況になっているかも不明で、廃炉の定義も不明で法的根拠すらない。再び太平沿岸に大津波が来る事が予測されている。その対策を早急にしなければならない。単純計算でも300トン以上のデプリを1日10kg取り出しできたとしても、100年はかかる。

★以下は某大学名誉教授のFBから転載
【今後も百年間 手が付けられない】
あれから今日で 11年経ちました。福島第一原子力発電所の1号機には今も約 77トンのウラン235(濃度 3~5パーセント)と核分裂生成物が溶け落ちています。その溶融物には百年後にも広島原爆約 400発分の放射能が残っていると考えられます。また、その溶融物は、形状と濃度によっては周囲の水の存在下で百年後でも広島原爆約 3,800発分の放射性物質を新たに生み出す能力をもっています。

それとは別に1号機の建屋三階の使用済み核燃料プールには 392体の核燃料集合体があり、その集合体には百年後にも広島原爆約 400発分の放射能が残っていると考えられます。
また、2号機と3号機にはそれぞれ約 102トンの未反応核燃料と核分裂生成物が溶け落ちています。また、2号機の使用済み核燃料プールには 615体の核燃料集合体が沈められています。
1号機から3号機まで建屋の中の核燃料プールを含めてすべて合計すると、百年後に放射能の量は、現在の約 10分の1の広島原爆約 2,400発分となりそうです。

建屋内部は放射線量が高く、現在は作業ができる状態でありませんが、百年後には放射線量は 10分の1程度になっていて、かなりの作業ができるものと思われます。 
そのためにも、1、2号機の建屋のコンクリート・プールの核燃料集合体合計 1,007体を次の大地震が来ないうちに、また、老朽化しないうちに早く取り出さなければなりません。プールが壊れて水が無くなると再び誰も建屋に近づけないくらいに放射線量が上がってしまうでしょうから。

★「テレビユー福島」から(3/11(金) 21:43配信 )
【福島第一原発 見えない廃炉の最終形 ロードマップと「法的責任」】
 https://news.yahoo.co.jp/.../88ce43bafb64410522be23b057b3...

どういう状態を廃炉の終わりなのか。その姿はいまも明らかになっていません。100年以上かかると指摘する専門家もいる。「中長期ロードマップ」は、そもそも廃炉計画ではない。

「政府や東電は廃炉を前に進めるために海洋放出だとか40年で廃炉だとか言ってきましたけど日本の法律上の廃止計画は、福島第一原発については提出もされていないですし、福島第一原発では廃炉は法的には行われていない」

福島第一原発は「特定原子力施設」として、一般の原発と異なる扱いとなっていることから、廃炉計画もなく、完了要件もないのです。つまり「ロードマップ」は、法的な責任がない廃炉計画と言えます。「最悪のケース」として、「自分たちのさじ加減で、自分たちのいま行っている工程を終了することができる。そして、そのいい加減な状態を地元に押しつけて、ある意味事実上撤退することが可能になってしまう」

事故を起こしたアメリカのスリーマイルでは、廃炉の完了を定めた法規則があり、国や事業者の都合だけでは、撤退ができない仕組みが整っています。 「スリーマイル原発事故は事故が起きて40年以上経つが、廃炉は終わっていません。



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放射性物質と鼻血論争

ツイッターで再び原発当時に、多くの住民が鼻血を出した原因が何だったのかについて議論が盛り上がった(笑)が、科学的・臨床学的視点でツイートして来る人は殆どいない。放射線技師や大学教官らの専門家?も参戦したが、結局自分の知識の範囲の域はでない。それ以外は感覚的・感情的・頓珍漢なツイートがほとんどで議論にならない。
 
この鼻血はプルームやセシウムボール等による放射性物質が鼻の粘膜に付着した事が原因にもかかわらず(内部被ばくとしてとらえるべき)、外部被ばく線量とたらえる人がほとんどで、まったく話にならない。
 
但し、こんなにこの問題を注視する日本人が多い事に驚いた。当時鼻血が出た住民がいた実態を直視せず、はなから政府やメデイア(政府広報機関)が言っている事を信ずる人達が罵声を浴びせてくるのにも疲弊した。このように騙されやすい日本人が多い事よ!自分では検証しない。(暇が無いのは事実)。そして政府や専門家(素人からみての専門家)が言った事は内容が間違っていても、鵜呑みにする日本人。
 
出たくぎを打たれないようにしようと考え、この事実を話す事によって、他人や友人から批判されたり、仲間外れにされる事を恐れて声を上げない人が多いのだろう・・・・こうやって事実が捻じ曲げられ、闇に葬られていく・・・
 
政府はじめ国際機関まで、約300人もの甲状腺がん患者すら放射線の影響を否定し続けている。
 
なぜ鼻血の問題について科学的・臨床的に政府も専門家も検証しないのであろうか??あった事を無かった事にしたい勢力が国内に多い事には驚いている。そこで放射性物質が鼻の粘膜への付着が原因で鼻血が出る事があるかについて検討してみた。
 
★まずは放医研(QST)のサイトに以下のような記事が掲載されていた。
 
Q.東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻血がでることは考えられますか?
A.東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻の粘膜に影響が出て、鼻血がでることは考えにくいと判断しています。
 
高線量の放射線に被ばくすることで、皮膚や粘膜が障害を受けることがあります。1%の方に皮膚障害の軽い症状である発赤が現れるしきい線量は、3から6 グレイであり、出血が起きる可能性がある放射線熱傷と呼ばれるやけどのような症状は、5から10 グレイとされています(国際放射線防護委員会(ICRP)刊行物No.103)。事故当時に、鼻の粘膜から出血するほどの放射性物質を鼻から吸い込んだとするならば、鼻腔粘膜にやけどのような症状が現れますが、そのような報告はありません。
 
鼻から吸い込むことで鼻腔粘膜に放射性セシウム137Cs(塩化セシウムの形で)が、付着したことを考えてみましょう。大きさ1μm(ミクロン、マイクロメートル)の137Csが24時間付着したままだった場合(ICRP66)で、粘膜の深さ0.4mmの部位(ICRU 56)で線量が3 シーベルト(3000ミリシーベルト、発赤が現れる線量に相当)となる条件を考えてみます。
 
そのためには、137Csが1cm2あたり、3.3×105 Bqの量で付着している必要があります。このような付着を起こすためには、成人の場合で、4.4×107 Bq(44 MBq、メガベクレル)、5歳児の場合2.1×107 Bq (21 MBq)、吸入により摂取する必要があります(ICRP66)。
しかし、吸入により44 MBqもの摂取があるとは考えられません。
 
福島県民の健康調査でホールボディ・カウンター等で内部被ばくを確認していますが、吸入により44 MBqもの摂取があれば、摂取から相当の日が経過してもホールボディ・カウンター等で検出可能なはずです。
また、福島県内の航空機モニタリングマップ等にあるセシウムの地表面濃度で比較的高い地域で1MBq/m2~ですので、仮に1 m2の土にあるセシウムを全て取込んでも1 MBqです。福島第一原子力発電所に入域して影響が生じたのであれば,退域時の身体サーベイで確実に汚染が発見できます。また敷地内の137Csの大気中最大濃度は270Bq/m3であり、1日の最大吸入摂取量は成人で6.0kBq、5歳児で2.4 k Bqであり(ICRP 71)、この1000倍以上も吸入摂取することは考えられません。
 
更に、事故から時間が経過したあとでは、放射性物質が半減期を迎えるなどして減衰し、なくなっていきます。皮膚も修復していくので、徐々に被ばくが蓄積するというケースでも、かなりあとになってから急性の症状が出ることは考えられません。
 
要約すると、1%の人が皮膚に発赤が現れるのは3から5グレイとし、線量が3 シーベルトで鼻血が出るだろうとの仮定。そのためには、137Csが1cm2あたり、3.3×105 Bqの量で付着している必要があります。このような付着を起こすためには、成人の場合で、4.4×107 Bq(44 MBq、メガベクレル)、5歳児の場合2.1×107 Bq (21 MBq)、吸入により摂取する必要があります(ICRP66)
 
そこで以下の疑問に突き当たる
1.上記は皮膚に障害が出る線量であり、もっとも敏感な鼻の粘膜にあてはめられるかどうか?鼻の粘膜なら更に1/10程度になるのではないか?
2.上記は1%の人の皮膚に障害が出る線量。1000人に1人程度(0.1%)に鼻血【障害)が出る場合は、この1/10程度の線量になるのではないか?  
  
【検討結果】
1.二本松市の3月18日のヨのウ素(注1:16kBq/m³)のケースで計算してみた。最大時に1日が外気を吸い、そのうちの半分が鼻の粘膜に付着したという条件で他の核種(セシウム134及び137)も同じ線量と仮定し3日間付着し続けた場合
16kBq/m³×14m³(1日の大人の呼吸量)×3(3種の核種・同じ線量と仮定)×1/2×3(3日間)=1008kBq(約1Mbq)という事になる。この放射性物質の浮遊が数日間継続すれば、数倍のBq数になり、鼻血が出る可能性は更に大きくなる。
 
しかし、44Mbqとしたのは1%の人が皮膚に異常をきたす場合。0.1%の人と敏感な鼻の粘膜という事を考慮すれば1/10×1/10=1/100程度の0.5Mbq程度でも1000人に一人ぐらいの割合で鼻血が出る人がいてもおかしくない事になる。
 
つまり0.5Mbq程度の付着で1000人に一人ぐらいの鼻血が出る可能性が考えられるのではないか?(今後放医研に確認予定)
双葉や浪江、大熊あたりの放射性物質の浮遊量は二本松より一桁は多いだろうし、浮遊していた時間も重要な要素。
 
2.双葉、大熊、浪江や飯館あたりの空間線量は、3月12日午後から急激にあがり、100μSv/hを超えていた。浪江町・赤字木では170μSv/hを記録。この線量が数日間は続いており、雨によって地上に沈着したりするまでは数日間は続いていた地域もある。
この地域での鼻の粘膜への放射性物質の付着は、二本松住民の十倍から数十倍の10MBq~数10MBqと考えられる。この地域住民で屋外で仕事や遊んでいた住民は鼻血を出す程度の放射性物質を鼻の粘膜に付着していた事になる。
 
間違いなく鼻血が出るレベルだ。しかも放射線に対する感受性は個人によって大幅に異なる。子どもたちの鼻の粘膜は大人よりも敏感である可能性が大きい事は想像できる。
 
注1:3/18の時点で二本松市でI-132が16 kBq/m3と記載された論文は以下。
大気浮遊物質としての放射性物質,https://doi.org/10.18948/shasetaikai.2016.7.0_13
 
この時の二本松市の空間線量は場所によって異なるが、3.5~8.7μSv/h(注2)で、浮遊放射性物質量と空間線量値との変換係数は1μSv/hがBq/m³程度になる。この換算係数は、論文『初期内部被ばく線量評価で着目すべきプルーム通過時の実測値・推計値の総合解析』(注3:森本祐一:元東大教授ら)のTable 1.Default ratio of radionuclidesや国立保健医療科学院のHP(注4)にある『空気中のセシウム137の濃度が増加してモニタリング・ポストの値が毎時0.01マイクロ・シーベルト増加したとすると、それは100 Bq/m3程度の増加を意味します。Cs-137だけを考慮すると0.4 MBq/m3もほぼ一致する。』や注5の論文との記述にほぼ一致する。
 
 
 
 
 
 
【事故当時の鼻血を出した調査結果】
 
★アワプラネットの記事
事故から4ヶ月。鼻血や下痢、倦怠感。OurPlanetTVで550件の異変を集計。幅広い年代で、普段は見られない症状が出ていた。550件を集計。1位は喉の不調で172件、2位の鼻血は106件で2割。しかも「夜中に鼻血が突然出て止まらない」。
 
★低レベル放射線曝露と自覚症状・疾病罹患の関連に関する疫学調査レポート
(震災当時からの1.5年後までの疾患を調査したもの)
―調査対象地域3町での比較と双葉町住民内での比較―
 
『双葉町では、いくつかの症が有意に木之本町に比べて症状が多かった。特に、鼻血のオッズ比が 3 以上であった。丸森町でも鼻血などの症状が、木之 本町と比べて多かった。双葉町、丸森町両方でオッズ比が 3 以上だったのは鼻血で、丸森 町でオッズ比 3.5(95%信頼区間:1.2, 10.5)、双葉町でオッズ比 3.8(95%信頼区間:1.8, 8.1)』
 
結論にも『平成 24 年 11 月時点でも様々な症状が双葉町住民では多く、双葉町・丸森町ともに特に 多かったのは鼻血であった』とある。
但し、患者数の割合は双葉で1.1%と丸森では0.8%と他の疾病に比較すると有症割合は小さめ。
 
以下がポイント
1. この調査は事故後1年半後なので、事故当時の放射性微粒子の鼻の粘膜に付着したのが原因なのかは不明も、調査期間が『平成23年3月11日から調査時点までに発症した病気』としている事から、事故当時の鼻血も含まれている。間違いなく双葉町住民が鼻血を出した人がいた事は事実だろう。
 
2. 調査対象に原発事故当時に露地野菜を食べたか?アンケート調査には双葉町では13.5%(平均10.6杯)丸森町では59%(20杯)の人が食べたと答えている。但し標準偏差が大きく多量に食べた住民もいる事がわかる。経口摂取による内部被ばくが大きい住民がいる事がこのアンケート調査でわかる。
 
3.UNSCEAR2020レポートがこのような住民を無視した、経口摂取により内部被ばくを無かった事にしたレポートである事が鮮明となった。
 
【結論】
線量の高い双葉、大熊、浪江・津島地区、飯館等の住民は放射性物質が鼻の粘膜に付着し、鼻血を出した可能性は大きい。(しかし100%と言えるかは断定できない)。
しかし福島市や郡山市、二本松市等の中通り地域の住民がの鼻血の原因は、すべてが放射性物質の付着が原因であるとは言えきれないが、その可能性があったと言える。放射線の感受性は個人差が大きい。
 
 
【関連論考や記事】
★郷地氏らは「放射性粒子による接触内部被曝」を挙げている。飛散する放射性粒子が鼻粘膜に付着し、接触状態が維持されて被曝するというもの。この粒子が鼻粘膜に一日付着すれば100mSv以上の被曝で、鼻血を引き起こす事が説明がつくという。
 
★公平にこの問題を扱っているSMCの記事。放射線被ばくは、鼻の粘膜にある腺からの粘液産生に変化をもたらす。これらの粘液は粘膜の保湿と保護のために非常に重要。「粘膜の毛布」ともいえる粘液がなくなると、粘膜は外界の刺激を受けやすくなり、出血しやすくなる。
 
 
★放射性PM2.5としての原発フォールアウト(セシウムボール)を考える - 赤の女王とお茶を (hatenablog.com)
 
 ・放射性PMとしての原発フォールアウトも、不溶性微粒子として、基本的な動態はこれと同様なものが想定されます。放射性であることで活性酸素の生成を通じて、さらに強い炎症促進能を持つ可能性が高いでしょう。
 
これらの機序と合わせて、環境中PMの増加が鼻血の頻度を増加させること自体はすでに報告があるため、双葉町の疫学的な結果と合わせても、フォールアウトによる鼻血増加の可能性を否定するのは無理筋というものです。
 
・ICRPに代表される被曝影響のモデルは、不溶性粒子やマクロファージに関するこのような知見に追いついておらず、その動態を反映できていません。不溶性粒子は吸収されないか、いずれ排出されるので問題なし、としているわけです。「想定外」というやつですね。
当たり前ですが、生物学的な動態を反映していないモデルでは、その動態に関する生物学的影響を考えることはできません。
 
・国連人権理事会がすでに勧告しているように、基本的な血液検査は当然として、このような想定しうるあらゆる健康影響に関して、低線量地域であっても希望すれば十分な健診を受けることができる体制を整えるべきであり、またフォールアウトや土壌汚染レベルとの関連も精査されるべきだといえるでしょう。
鼻血問題は、放射性PMという原発フォールアウトの性質と、従来の被曝モデルの限界、そして健康影響の精査の必要性をあぶり出してくれたといえます。
 
★「鼻血はありえない」に科学的根拠はあるか - Togetter
 
つまり、皮膚であれば障害を起こすような量の被曝を鼻腔にした人々は、 かなりの人数いた、と思われ、環境省や福島県の被曝による鼻血はありえない、 という主張には科学的根拠はないと結論できる。
 
★黒川眞一KEK名誉教授のコメント
 
放射性核種をあるBq数吸入したときには、吸入した空気中にこれから崩壊するその核種がどれだけあるかということを考える必要があります。核種がヨウ素132のときは半減期が2.3時間ですので、1 Bqを吸入するとそれといっしょに1.2 x 10^4 個のこれから崩壊するヨウ素132を吸入することになります。また、これらのこれから崩壊するヨウ素132が鼻の粘膜に付着したときは、そのほぼ全部が付着中に崩壊すると考えても良いと思います。
 
福島市を3月15日襲ったプルーム中のヨウ素131の濃度の時間積分は65700 Bq•h/m^3であり、ヨウ素132もほぼ同じぐらいだと思います。ヨウ素132の積分濃度を仮に50000 Bq•h/m^3とし、プルームは12時間続いておりますから、8 m^3 を吸入し、そのうちに50%が鼻の粘膜にとらえられるとすると、総計 50000 x 8 x 0.5 x 12000 = 2.4 x 10^9 個のヨウ素132が鼻の粘膜中で崩壊することになります。
 
このヨウ素132が崩壊してでてくるβ線の総エネルギーは、500 keV x 2.4 x 10^9 でありジュールに直すと、2 x 10^-4 J となります。鼻の粘膜の面積を4 平方cmとし、深さは2 mmまで到達するとすると、その体積は 0.8 cm^2で重さは0.8 g = 0.0008 kg となります。この重さで先ほどのJで表したエネルギーを割るとGyになり、0.25 Gy となります。鼻血は非常にでやすいので、このくらいの被曝では十分出ると考えます。
 
福島より原発に近いところはGy数はこの数倍以上はあると思いますから、鼻血がでても少しもおかしくありません。ヨウ素131も同じ程度の寄与ですので、鼻の粘膜の被曝量はこの2倍程度となります。
 
★Yahooニュース記事
 
1.北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏の見解
「…この鼻血については、通常は原子や分子は何らかの物質と電子対として結合し存在しています。セシウムやヨウ素も例外ではなく、呼吸で吸い込む場合は、塵などと付着して吸い込まれます。このような状態となれば放射化した微粒子のような状態となり、湿潤している粘膜に付着して放射線を出すことになります。そのため一瞬突き抜けるだけの外部被ばくとは異なり、準内部被ばく的な被ばくとなるのです。
 
微量な放射線量でも極限で考えると、原子 の周りの軌道電子を叩きだし電離を起こします。この範囲が広範であれば、より影響は強く出ます。被ばく線量もさることながら、被ばくした面積や体積がもろに人体影響に関与します。
事故後の状態では、放射性浮遊塵による急性影響が真っ先に出ます。放射性浮遊塵を呼吸で取り込み、鼻腔、咽頭、気管、そして口腔粘膜も含めて広範囲に被ばくすることになりますから、最も静脈が集まっている脆弱な鼻中隔の前下端部のキーゼルバッハという部位から、影響を受けやすい子どもが出血することがあっても不思議ではありません…」
 
2.東京工業大学の牧野淳一郎教授(計算科学・理論宇宙物理学)の見解
原発事故後の放射性ヨウ素放出による福島第一原発周辺の人々の鼻孔部の被曝線量を、以下のように試算、論評している。
・空間線量の最大値が少なくとも 200μSv/h であった飯舘村では東海村の 20-40倍程度として、鼻腔の被曝量は2-4Sv というとこになる。
・つまり、皮膚であれば障害を起こすような量の被曝を鼻腔にした人々は、 かなりの人数いた、と思われ、環境省や福島県の被曝による鼻血はありえない、 という主張には科学的根拠はないと結論できる。
 

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福島医大シンポジウム

3月5日開催された福島医大国際シンポジウムは予想通り酷いものだった。事前に提出していた数多くの質問にはほとんど答えず、回答が簡単なものばかりへの回答。志村氏にチャットで質問した小生の質問の一つには答えていたが・・終了後にはアンケート調査がきましたので、以下のようなコメントと要望を入れてた。

UNSCEAR2020レポートの内部被ばく矮小化工作を徹底的につぶす事が喫緊の課題。福島医大も県民健康調査検討会もメデイアも世論をも変えるにはUNSCEARE2020レポートの内部被ばくの矮小化疑惑を徹底的に追及する事。『3.11こども甲状腺がん裁判』でUNSCEAR2020レポートが取り上げられるのは必至。

以下は小生から入れたコメント。

★第1回目のコメント
11年過ぎても当時の初期内部被ばくの実態をつかんでいない事に呆れています。外部被ばくで議論するのではなく、ヨウ素の内部被ばく(経口摂取と吸入摂取)の調査結果と甲状腺がんの関係について公開で議論すべきです。また質問時間を十分(1時間以上)とって、疑問にしっかりと答えるべきです。
フロアとの双方向の質疑応答をできるような工夫をお願いします。またチャットでの質問も他の質問も分かるようにしてください。これでは益々医大の隠蔽体質が露骨で、県民の信頼を得る事は不可能です。

★第2回目でのコメント
1. 事前に提出していた質問やチャットでの質問にほとんど答えず、一方的な主張に終始した事は、県民の付託に答えていない。是非すべての質問に本人宛に答えるかHP上で公開ください。

2. 地元の大学としても県民の疑問に真摯に答えていない。これではシンポジウムの意味をなさない。特にUNSCEARはUNSCERAR2020レポートの内部被ばくの矮小化疑いにまったく答えず、酷かった。益々UNSCEARへの信頼を無くした。

3. 志村氏はUNSCERAレポートの内部被ばくのモデルでは正しい被ばくの検証をしていず、個人的な内部被ばく検証の必要性に言及。今後は当時の露地野菜や生牛乳等の摂取等について、個人的なアンケートやヒアリング調査実施を医大で早急に実施頂きたい。

4. 医大としてUNSCEAR2020レポートを検証ください。UNSCEARへの公開質問は以下をご覧ください。
前半:https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-01-20  
後半:https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-01-20-1
UNSCEAR 2020レポートは住民の内部被ばくを明石真言と鈴木元との共同工作で矮小化(捏造)したもの。

5. UNSUEAR2020レポートの矮小化のうちヨウ素の取り込み率を4日本人は西洋人の半分したという問題も検証ください。詳細は以下をご覧ください。①UNSCEAR2020レポートでは日本人は15%、欧州人(30%)の半分にしたがUNSCEAR2020レポートに記載されている以下の参考文献を見ると

K5: Katagiri, R.,et al, 2015 (文献4)
「日本はヨウ素の消費量が多い国として知られているが、伝統的な食中心の食生活をせずに、ヨウ素をほとんど摂取していない日本人もいる。
若い人は現代的な欧米化した食生活をしていることが多いので、今後、ヨウ素欠乏症が憂慮される事態になるかもしれない。」と述べている。
すなわち、食事内容によっては日本人のヨウ素摂取量は多いとは限らないことを証明している。

L3: Leggett, R.W.et al, 2010 (文献12)
内部被ばくした放射性ヨウ素の線量評価に用いるための全身ヨウ素の生体内動態モデルを提案したもので、日本人のヨウ素摂取量の話は全く出てこない。

N2: Nagataki, S., et al,1967. (文献13)
15名の日本人のヨウ素摂取量を調べたもの、しかも55年前の報告で全く参考にならない。

Z6: Zimmermann, M.B.,et al, 2004. (文献14)
5大陸の人のヨウ素摂取量を調べたと言っているが、日本人は特にヨウ素摂取量が多いとされる北海道の人だけを調べたもので、地域的な偏りを否定できない。

Z7: Zimmermann, M.B.,et al, 2005. (文献15)
内容は、上記(文献Z6)とほぼ同じ。

以上より、これら5編の取り上げている参考文献は、全く的外れで、日本人のヨウ素摂取量は多いことを証明する根拠には全くなっていない。
最近の日本人は伝統的な食生活はせず、特に若者や幼児の食生活は欧米化され、特に幼児は昆布の摂取は少ない。UNSCEARのレポートの根拠としたデータは古く、試料数も少ないデータ(すべては査読を受けた論文ではない)詳細は以下のプログをご欄ください
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-02-18
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-02-18-1

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ウクライナの悲劇

涙がこぼれる・・・】 

家族が引き裂かれる、子ども達との別れのシーンに涙がでる。

 『何度も抱き合い、キスをし、再会を誓い合った。ロシア軍の攻撃が激しさを増すなか、ウクライナから国外に逃れた人が100万人を超えた。国境では家族が引き裂かれる光景が広がっていた。

 隣国スロバキアとの国境の街、ウクライナ西部のウジホロド。3日午前に訪れると、100人以上が出国のための列をつくっていた。家族連れの姿が多いが、最前列まで行くと男性はそこにとどまり、外国人以外で先に進むのは女性や子どもばかりだ。

 中年の男性が、妻や娘とみられる女性と抱き合っていた。一度は別れを口にしたが、再び抱き合い、離れない。女性たちがスロバキア側に下る坂を歩いていくと、男性はその姿が見えなくなるまで立っていた。

 右手で涙をぬぐう男性に話しかけると、「ごめんなさい。今は話をできるような心境ではないです」。去り際に、「これは悲劇以外の何物でもない」とつぶやいた。

 国連難民高等弁務官事務所UNHCR)によると、国外に逃れた人は約120万人を超えた。半数以上がポーランドに脱出し、ハンガリーやモルドバ、スロバキアにも避難している。

 一方、ウクライナでは総動員令により、1860歳の男性は招集の可能性があるため基本的に国を離れることができない。また、「ロシアと戦う」として志願兵になる人もおり、避難するのは子どもや女性がほとんどだ。

 「娘はこの状況を何もわかっていない。わからないまま過ごしてくれた方がいい」』

https://www.asahi.com/articles/ASQ345GVYQ34UHBI00H.html?fbclid=IwAR3qwKIxd4W9qMAoaCWgGxW5iYeu1GT1spLU8Wo4BQF9NyGUzESUriZD1jY

 戦争を終結させるには、ロシア国内の世論(と中国の圧力?)でのプーチンの失脚かアメリカ・EU・ウクライナの妥協案の提示を期待するしかない。

ユダヤ資本を国営にしてしまったプーチンを失脚させようと目論んだアメリカ(ユダヤ資本)の『罠』にはまったのがプーチンとの見方もある!ウクライナは犠牲国家。


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安達東高校の有効活用による地域活性化案

以下を福島県に提案した。 

『安達東高校の有効活用による地域活性化案』
                   2022年3月3日

福島県企画調整課
 ××主幹殿
 cc企画調整課長殿
    地域振興課・×××課長殿
   県立高校改革室長殿(××さん)
   県北地方振興局・××副部長殿
   県民広聴室御中


日頃のご尽力に感謝申し上げます。
TELでもお話しましたが、以下『安達東高校の有効活用による地域活性化案』を作成いたしまたので、ご検討頂きたくお願いいたします。

子供達の数が減ったとして高等学校改革で、単なる数合わせによって安達東高校の廃校(二本松工業高校との統合)が決定されました。この決定によって岩代地区、とりわけ地元の小浜地区の過疎化が急激に進む事が危惧されます。
この改革(改悪)は、以下の点から利点よりも子供達や地域にとって多くの弊害があり、福島県が進める復興・再生・地域活性化や人口減少対策とは逆行する施策であると言えます。

福島県教育委員会には、以下の『安達東高校統合化に対する新たな提案』を数回に渡り提出しましたが、県は既定路線を崩さず、統廃合を決定してしまいました。
統合化によって地域の過疎化が加速する事を食い止める事が、この決定を下した福島県の責任(償い)であろうし、最後までその責任を全うすべきであると考えます。

そこで以下のような『安達東高校の有効活用による地域活性化案』を提案しますので、早急にご検討頂きたくよろしくお願いいたします。まずは半年程度で可能性を検討いただき、実現するための問題点や課題等をまとめて頂ければと思います。
今後は具体的な調整や意見交換等を進めながら、まずは福島県主体で青写真を示していただき、その後は二本松市や地元への説明会や意見交換会の場の設定が必要であろうかと思います。

1. 安達東高校の特徴としての設備や機能は以下(他にもあるかもしれません)
① 農場や花栽培のハウス
② 食品加工設備や調理台等
③ 養鶏・養蜂の取り組み
④ シクラメン等の栽培・販売
⑤ 有機JAS認証
⑥ 地元伝統野菜の継承
⑦ 和室・懇談室・茶室
⑧ 体育館・グラウンド

2. 現状の日本社会・世界状況の認識
① コロナ禍でリモートワークが主体となり、地方で遠隔での仕事が可能となった。
② コロナ禍では都会の密よりも田舎の疎のほうが好まれる時代になった。
③ コロナ禍で地域のコミュニテイまでも崩壊してしまった。
④ ロシアのウクライナ侵攻やコロナ禍によって物流や生産が止まり、海外からの輸入にも頼れなくなった。

⑤ エネルギー安全保障や食糧安全保障を日本人自ら考えるようになってきた。
⑥ コロナ禍でリモートワークが可能となった今、自らの食糧は自ら作る事は家族の命を守る事に繋がると気づいてきた。
(多くの日本人が田舎で暮らし、週末と通勤時間が空いた時間には「ダーチャ」で農作業する事が今後の日本人の生き方ではないかと思い始めている)
⑦ 首都圏での今後の大きな地震や水害、火山噴火に備えてのリスク分散の為にも、地方に拠点を移す事も考える必要があるのではないか。

⑧ 日本の食糧の自給率向上や、自給自足、地産地消による二酸化炭素削減(輸送なし)による地球環境保全と食の安全保障が必須
⑨ 休耕地の森林化による生態系の悪化。
⑩ 休耕地の活用は喫緊の課題
(いくらでもある。安達東高校の農場も活用可能)
⑪ 消費者からの食の安全要求
(化学肥料を使わない有機農法を目指せば理想)
⑫ 農家の高齢化対策が喫緊の課題
⑬ 少子・高齢化、中山間地域の過疎化

3. 今後の安達東高校の有効活用方法(案)
上記の日本の状況や世界の状況を踏まえて以下を提案いたします。
① コロナ禍でのリモートワーク、サテライトオフィス(3~5社目標)
② IT企業やベンチャー企業の誘致(2~3社目標)
③ 食品加工企業の誘致(1社目標)
④ 移住者・二地域居住者の誘致
(家族の食糧は自分でつくる農業もできる。)
⑤ ダーチャ村の建設(5~10世帯目標)

⑥ 有機農法・農業やその他の農業に関する研究施設や研修所
(県農業試験場の第2圃場+福島大学の第2圃場+研修所、普及事務所)
⑦ 現在建設中の近くのサッカー場(車で3分)の合宿宿泊施設
(2Fは宿泊施設へ改修)
⑧ 地域のコミュニテイの場
(下長折地区の『ダーチャ村』との連携・イベント広場等)
⑨ 岩代第3体育館
⑩ 第2岩代グラウンド
⑪ 地域の観光・地域活性の為の総合拠点・発信場所

4. 実現の為の施策(案)~福島県が実施すべき事~
① 県や二本松市からのベンチャー支援や補助制度と受け入れ体制の確立
② 受け入れ体制強化の為に地元NPOや支援団体の育成や二本松市との連携
③ 有効活用コンテストやビジネスコンテストを全国から募集
④ 教室をリモートワーク・サテライトオフェス化への改修
(1F、ネット回線は必須)
⑤ 合宿場や宿泊施設への改修(2F)
⑥ ダーチャ村建設(農場の整備・分割や宿泊ハウス建設等)と管理
⑦ IT企業・ベンチャー企業の誘致活動とPR

⑧ ダーチャ村入居、移住・二地域居住者誘致活動とPR
⑨ 有機農法・農業やその他の農業に関する研究施設や研修所の建設
⑩ 農家の高齢化対策、人口減少対策、過疎化対策
⑪ 休耕地対策、休耕地の有効活用
⑫ 地域のコミュニテイの復活・再生
⑬ 小浜地域の空き家対策
⑭ 駐車場の整備
⑮ 管理者の業務委託(二本松市・岩代支所?)

※以下は原発事故前のダーチャ村での活動。
福島県に提出した『安達東高校統合化に対する新たな提案』は以下
5.スケジュール案
①半年を目途に上記実現の青写真を示し、実現の為の問題・課題整理
②その後半年かけて二本松市や地元との意見交換やヒアリング、ビジネスコンテスト実施
③その後半年~1年かけて、最終案と予算案の策定。補助制度の確立 
④予算を通した2年後からは業者選定、企業誘致のPRや広報、募集等開始。できるところか一部工事開始
⑤3年後からは運営開始(2.5年後から部分的運営開始)

といったスケジュールになろうかと思います。
よろしくご検討をお願いいたします。 

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安達東高校の有効活用とダーチャ村

【安達東高校の有効活用とダーチャ村】

少子化によって地元の(福島県立)安達東高校の廃校(二本松工業高校との統合)が決定した。過疎化が急激進む事が危惧される。コロナ禍で地域のコミュニテイまでも崩壊してしまった。ロシアがウクライナ侵攻やコロナ禍によって物流や生産が止まり、海外から輸入にも頼れなくなった。


エネルギー安全保障や食料安全保障を日本人自ら考える機会でもある。自らの食糧は自ら作る、コロナ禍でリモートワークが可能となった今、田舎で暮らし、週末と通勤時間が空いた時間には「ダーチャ」で農作業する事が今後の日本人の生き方ではないかと思っている。
休耕田は田舎にはいくらでもある。首都圏での今後の大きな地震や水害、火山噴火に備えてのリスク分散の為にも、地方に拠点を移す事も考える必要があるのではないか。農家の高齢化対策の一環にも。その事が日本の食糧の自給率向上につながり、自給自足、地産地消による二酸化炭素削減(輸送なし)、そして化学肥料を使わない有機農法を目指せば理想。

安達東高校には農場も花栽培ハウス、食料加工設備や調理台、和室、グランド、体育館等がそろっている。コロナ禍でのリモートワーク、サテライトオフィス、IT企業等の誘致、二地域居住しながら農業もできる。

近くのサッカー場の合宿場としても使えそうだ。その為には福島県や二本松市からのベンチャー支援等や補助制度と受け入れ体制が必須。有効活用コンテストやビジネスコンテストを募集するのもいい。以下は原発事故前のダーチャ村での活動。全国に『ダーチャ村』を!
以下は原発事故前のダーチャ村の活動。全国に『ダーチャ村』を
尚、福島県には以下の『安達東高校統合化に対する新たな提案』をしていたが、県は既定路線を崩さず、統廃合を決定した。統合化によって地域の過疎化の加速化とういう弊害に対する新たな対策・施策を打つことが福島県としての責務であろうし、最後まで責任を取るべきだろう。

【安達東高校統合化に対する新たな提案】


福島県の教育委員会は統合化で仕事が終わってはならない。過疎化の加速化を何とか食い止め、地域を活性化される筋道を作りまでは仕事は終わっていない。また道半ば、いや始まったばかりと認識すべきだろう。福島県の今後の責任の取り方に期待したい。

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プーチンは失脚する?

なぜプーチンはウクライナ侵攻を始めたのか?今後プーチンはどうなるのか?等分かりやすく解説されている。陰にアメリカのユダヤ資本がある事、投資家のジョージソロス氏が背後いる。経済が政治のすべてである事が理解できる。

以下は増田俊夫氏のHPからの転載。記録と記憶の為にも転載しておく。


【プーチンのウクライナ侵攻は日本の真珠湾攻撃と同じ】投稿日:2022年3月2日

日本の真珠湾攻撃と奇襲(騙し撃ち)は巧みに誘導されて起こされたことがアメリカの30年後に公開される秘密情報開示制度や当時の秘密工作員関係者の証言から明らかになっている。
ルーズベルト(当時米大統領)と頻繁に内通していた吉田茂と外務省の一部高官が真珠湾攻撃を騙し撃ちにする為に行った巧妙な画策については「小冊子」Vol.125で詳しく述べた。当時日本の軍国主義政権(東條内閣)にクーデター(政変)を起こし日本をアメリカに都合の良い民主国家に変える為に日米戦争が誘発されたのであった。

日本が「窮鼠猫を噛む」に追い込まれたようにプーチンも又ウクライナ侵攻に追いやられたのである。
2021年6月28日ウクライナ海軍を支援する形で軍艦30隻とアメリカの同盟、友好国30か国の軍隊5,000人以上を集めてクリミアの黒海で大軍事演習が行われた。プーチンは11月4日をクリミア(併合)の日と決めていたことから2021年11月4日黒海のロシア軍港セバストポリで友好国首脳を招いて式典を開いていた。その時に合わせて米第六艦隊とNATO軍の大規模な軍事演習が黒海で行われプーチンは顔に泥を塗られた。
米軍と他国の軍事演習をロシアの目と鼻の先で繰り返しながら、東部ウクライナのロシア系住民が多い地域では連日テロが横行、学校が攻撃、爆破され各所で地雷が爆発、住民は大挙ロシアへ逃亡していた。プーチンもバイデン大統領、欧州首脳もテロ行為はCIAとジョージ・ソロス等アメリカの民主活動組織が造ったウクライナ政府軍とは異なる軍事工作軍民兵によるものであることは承知の上であった。

バイデン大統領が2月18日の記者会見で「プーチン大統領はウクライナ侵攻の決意を固め、数日のうちに実行される」と公式に発言、情報源はCIAだと述べた。

CIAがバイデン大統領に、プーチンがウクライナ侵攻するまで東部ウクライナでテロを続けるとの報告を受けてのことである。そこでプーチンは東部ウクライナ住民救済の為に国境のロシア軍を侵攻させる為に2014年に独立宣言をした東部ドメツクとルガンスク人民共和国の独立を承認、両国からロシアが安全保障行為を要請された形のもとにウクライナ侵攻に踏み切らざるを得なかったのである。
ロシアの目鼻先で軍事訓練を繰り返し、東部ロシア系住民地域でテロ行為を続発させることでCIAと民兵軍事組織はプーチンの「あぶり出し」に成功したのである。

これで日本の無条件降伏同様にプーチンは失脚に追いやられ、人気No.1、ユダヤ資本がバックのリベラル派、ロシアで人気No.1のナワリヌイが大統領になり、ロシアはエリツィン時代の様に再びユダヤ資本新興財閥(オリガルヒ)に牛耳られることになるだろう。
私が中国の国営シンクタンクを通してプーチンにどんなアドバイスをしたかは本日の「増田俊男チャンネル」(無料)でお話しします。

トランプに天才と言われたプーチンも人間、人はいざという時にはどうしても性格が出るものです。時にはそれが敗因になります。

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ウクライナの原発は安全か?

ロシアのウクライナ軍事進攻によってウクライナにある15基の原発は安全なのだろうか?たんぽぽ舎のメルマガの記事の一部を掲載する。

■ウクライナには原発が4カ所、15基あります。それぞれの稼働状況を、ウクライナの電力会社エネルゴアトムのサイトで紹介しています。
 日本時間2月28日午前零時現在、運転中は9基です。

1.ロシア軍の侵攻の最前線に一番近いと思われるザポリージャ原発
https://www.npp.zp.ua/
 1号機 停止中
 2号機 運転中 97.9万kW
 3号機 運転中 77.7万kW
 4号機 運転中 98.2万kW
 5号機 停止中 
 6号機 停止中 
     合 計 273.8万kW

2.リウネ原発
https://www.rnpp.rv.ua/?lang=ua
 1号機 停止中
 2号機 運転中 38.4万kW
 3号機 運転中 95.0万kW
 4号機 運転中 95.0万kW
     合 計 228.4万kW

3.フメリニツキー原発
https://xaec.org.ua/store/pages/eng/techekparams
 1号機 運転中 84.1万kW
 2号機 停止中
     合 計  84.1万kW

4.南ウクライナ
https://www.sunpp.mk.ua/uk/activities/units
 1号機 運転中 74.9万kW
 2号機 運転中 74.6万kW
 3号機 停止中
    合 計  149.5万kW
なお、2月28日午前零時段階で、リウネ原発だけ原発サイトに繋がりません。

◎以下に、エネルゴアトムの現状説明(ウクライナ語)を翻訳しました。

ウクライナの原子力発電所は安定して稼働しています
https://www.energoatom.com.ua/ua/press_centr-19/novini_kompanii-20/p/elektro_ukraini_pracuut_stab_rezimi-48939

                2022年2月27日

本日2022年2月27日、ウクライナの4つの原子力発電所(ザポリージャ、リウネ、フメリニツキー、南ウクライナ)はすべて正常に稼働しています。発電所は9基が稼働中で、電力出力は安定しています。
詳細:リウネ原子力発電所1号機とフメリニツキー原子力発電所2号機(定期修理中)、ザポリージャ原子力発電所5号機と6号機(冷温停止中)、南ウクライナ原子力発電所3号機(定期検査)は、中程度の定期修理にさらに解列しています。
今日1:35に、現在予定されている修理により、ザポリージャ原子力発電所1号機も電力系統から解列されました。午前9時の時点で、NNEGCエネルゴアトムの現在の発電容量は7,040MW(704万kW)です。

安全運転条件に違反することはありません。すべての原子力発電所および隣接する地域の放射線、火災、および環境条件は変化しておらず、法的基準の範囲内でした。発電所の原子炉室の主要機器、発電所の部屋や建物、保護区の周辺や隣接する地域、保護区外の原子力発電所の特に 重要な対象物は、監視が強化されています。 

■条件によってはロシア本国側のモスクワまで被ばくする
 平常時を超える被ばくが発生-原発から100~200kmの範囲
 ウクライナ原発被害予測シミュレーション

ウクライナ国内には多数の原発がある。ロシアは圧力をかけるためにライフラインの破壊も行っているとの報道もあり、意図的あるいは偶発的な事態による原発の過酷事故の可能性はある。
このため被害シミュレーションを行った。チェルノブイリも気になるが、長年放置されており、どういう核種がどれだけ放出されるかの設定ができず計算できないのでここでは取り上げない。

南ウクライナ原発を例として、2005年に朴勝俊氏が大飯3号機を例に被害推計を行ったのと同じ「瀬尾コード」で計算する。ウクライナの原発は日本と形式は異なるが、加圧水型で100万kW級である。

気象条件など簡略的な想定であるが、原発から100~200kmの範囲で避難が必要となり国土が失われる可能性がある。また条件によってはロシア本国側のモスクワまで平常時を超える被ばくが発生する。
【図】http://sustran-japan.eco.coocan.jp/datafile/s_ukr.pdf

ところで日本のことを考えてみよう。冷戦時代に日本の保守勢力は「ソ連が攻めてくる」と騒いでいた。そのわりには図のように北海道の日本海沿いに原発を並べる計画があった。このうち泊原発以外は建設されなかったが、本当にソ連が攻めてくると想定していたのだろうか。

原発への攻撃以前に、外国勢力による侵攻の兆候があれば、原発は真っ先に止めなければならず、なんら安定電源ではない。
【図】http://sustran-japan.eco.coocan.jp/datafile/hkd.pdf

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