宮城県への公開質問と公開討論会の開催要請
女川原発の再稼働を容認した宮城県へ以下の公開質問を提出した。2週間以内の回答を要請。
更に市民への疑問や不安にも答えるべく、公開討論会の場を設置するよう要請した。
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宮城県・原子力安全対策課
長谷部課長殿、今野課長補佐殿
cc課員全員
石巻市・危機対策課御中
女川町・企画課(原子力対策係)御中
東日本大震災時に女川原発で起きた以下の事象は、現在どのように対策・改善したのか教えてください。女川原発は、東日本大震災で大事故まで「紙一重」だった。
以下について公開討論会の場を設定してください。
1.標高14.8mの地盤が1m地盤沈下し、津波は13m。80cmの差で助かった。
2.2号機建屋地下のB系の冷却システムは2.5m水没。A系統だけ生き残った。
3.外部電源は5系統中4系統がアウト。
4.1号機タービン建屋地下の高圧電源盤で火災発生。道路寸断で消防は出動できず、粉末消化器で消火。
5.使用済燃料プールに異物落下など600箇所以上の不具合が公表された。
6.新規制基準の適合性審査では2号機原子炉建屋の壁に、1130箇所のひびが見つかり、剛性が7割低下していた。劣化した原子炉の錆、強度、ヒビにはどのような対策・改善したのか?
7.もう、東北で大地震は起きない、と信じ込んでいるのか?
(2024年1月1日能登半島地震をもう忘れたのか?)
8.避難はできない。屋内退避しようにも、大地震なら家には、亀裂が走り、風が入ってくる。気密性のない、建物内への屋内退避はあり得ない。
9.女川原発は太平洋や東南海地震時の津波の引き潮で炉心が冷却できず炉心溶融につながる可能性が指摘されています。
宮城県として(あるいは東北電力として)津波の引き潮に対する女川原発が冷却できずに、炉心溶融しないのかの検討結果について、どのように実施したのか、データをもとに開示ください。
10.原子力規制委員会は、30km圏内も原発事故後はまず屋内退避と言う。大地震後も避難させず、被ばくさせるつもか?
屋内退避効果がない事は名古屋大学の山澤弘実教授のシミュレーション※をご覧ください。
※第6回新潟県原子力災害時の避難方法に関する検証委員会 2019年6月より
以下の6ページをご覧ください。
http://natureflow.web.fc2.com/HP/slide/231123Hongyo.pdf
11.以下の大阪大学・本行名誉教授の資料により、UNSCEAR2020/2021報告書には130か所もの問題(初期被ばく矮小化、データミス・改竄等)が明らかになっています.。http://natureflow.web.fc2.com/HP/slide/231123Hongyo.pdf
福島事故時の矮小化された・改竄された初期被ばくについても、宮城県は再検証する必要があります。(新潟県は実施済) 是非委員会を立ち上げて、宮城県独自に再検証を実施してください。
詳細は以下ご覧ください。
【UNSCEAR2020/2021報告書は130か所もの問題点】
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2024-03-05
※原発は危険だと証明した能登地震。 地震の揺れ凄かったが、隆起5mが致命打だ。原子炉を冷却する予定の取水口レベルまで干上がった。かつての計画どおり、関電も中電も原発を立てていたら、取水できず炉心が冷せず原発の全てが炉心溶融していた。大阪も名古屋も古都・京都も住めない地域になるところだった。西日本壊滅だった!
【以下追加質問】
12.『女川原発2号機は10月29日、東日本大震災で停止して以来、13年ぶりに再稼働したばかりです。東北電力では3日に発電を再開する予定でしたが、原子炉内に計測機器を出し入れする作業中に、機器が管の中で動かなくなりました。この機器は、原子炉内の中性子を計測するもので、停止後手動で回収されました。東北電力では今後、原子炉を停止させ、この計測機器の点検を行うということです。トラブルの原因は不明ですが、放射能が外部に漏れる恐れはないとしています。』
質問:①この原因は何か?
②なぜこのような問題が起きるのか?何を見落としたのか?
③見落とした事に対し、東北電力の組織的な問題は無いのか?組織的な問題があった とすれば、どう反省し、どう改善するのか?
④宮城県としての責任は無いのか?専門家の検討委員会の議論の中での、検討の見落
としは無かったのか?
⑤この事故は氷山の一角ではないのか?さらに大きな事故を起こす可能性は隠されていないか?宮城県として、再稼働を中断させ、問題点を再検証する必要があるのではないか?
13.14年も放置した老朽原発の原子炉そのものを交換したり、修繕したりはできないはず。中性子等で劣化したり、錆、強度、ヒビ等が入った原子炉の金属が安全とする根拠は何か?検証方法(目視や実験、シミュレーション等)と検証過程、その結果を説明してほしい。(質問6に関連)
14.以下の宮城県知事の発言「原発事故と交通事故・食中毒を同列視」に関する見解を聞かせてください。以下の発言には呆れるほかない・・(以下ブログの一部を転載)
宮城県の村井知事は女川原発の再稼働を公式に容認した。しかし、その理由が呆れる。「原発事故と交通事故・食中毒を同列視」したのだ。 しかしながら原発事故と交通事故はまった異質なもので、同列視できるものではない。
今も苦しんでしる 原発事故被害者や福島県民を侮辱し愚弄する発言であり、全国で起こされている原発被害者の訴訟裁判で国や東電を断罪する判決に向き合おうとしない、正に無知・無能・無責任、そして無恥・反知性の極みである。
詳細は以下のブログをご覧ください。
★【呆れる宮城県知事の発言】
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-11-16
※宮城県知事、村井嘉浩は本当にダメなやつ。(ある方のFBから)
15.避難計画について
事故時、半島の先端に住む住民は、船やヘリでの避難を考えているというが、以下について回答ください。
①夜間や嵐、台風・強風時には船やヘリの運行は不可能。その時の住民避難はどうするのか?
②陸地や海岸の隆起の可能性もある。隆起すれば船(港の使用は不可)の使用はできない。
③この住民に対する安定ヨウ素剤の配布も困難。安定ヨウ素剤の配布と摂取指示はどうすののか?
以下の東京新聞の記事(第1弾)に関する住民の不安に対する対応を聞かせてください。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/363376
④立地自治体とバス、船舶業者との協定では、運転手らの被ばく線量が1ミリシーベルト以内に抑えられることが現場に行く条件。
各社に聞くと「自治体の方針に応じる」との意見の一方、「考えていない」「難しいのではないか」などの反応もあった。
⑤近くの牡鹿半島寄磯浜の人たちは「事故が起きても原発に向かって逃げるしかない。避難は無理だ」といいます。
⑥寄磯には放射能汚染から身を守る防護施設はあるが、住民全員は入れない。「1年の3分の2が原発の方から吹く風。事故があれば、被ばくは避けられない。孫やひ孫を考えると動かしてほしくない」。ある漁師は「避難は無理だ。みんなあきらめている」と話した。
⑦「避難計画は現実的じゃない。屋内退避も避難も、多かれ少なかれ住民は被ばくする。被ばくが前提で原発を動かすのは、住民の安全を無視している」
16.
①東京新聞の記事第2弾に
「女川原発は危機的な状況だった。原子炉建屋がある敷地高さは14.8メートルだったが、地震で牡鹿半島そのものが1メートル地盤沈下。そこに最大13メートルの津波が押し寄せ、敷地まであとわずか80センチまで迫った。」とある。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/363569
「東北電力は施設の耐震設計の目安とする基準地震動を震災前の580ガルから1000ガルに厳格化し、想定する津波の高さは震災前の最高水位13.6メートルから23.1メートルに設定。2013年に始まった工事で高さ29メートル、総延長約800メートルの防潮堤を新設した。」とある。
①今後3.11と同等あるいはそれ以上の地震が予測さている。以下について開示くださいa)今後発生するであろう地震の規模の最大予測値(マグニチュード)とその根拠
b)最大基準値震動(ガル)とその根拠
c)地盤沈下の最大規模の予測値(m)とその根拠
d)津波の最大高さの予測値(m)とその根拠
e)防潮堤の高さ(m)とその根拠
f) 津波が防潮堤にかかる押し圧力(高さ,スピード等考慮)とその計算過程
g) 防潮堤の耐力 (コンクリートや鉄筋の劣化も含め)とその計算過程
②「まだ事故原因が解明しきれていない福島第1原発と同型の原発を動かしていいのか。何よりも事故が起きても避難が難しいのに、再稼働するのはあまりにもリスクの高いギャンブルだ」
⇒地元住民や国民の率直な不安や不信に対し、宮城県や東北電力に科学的で説得ある説明をお願いしたい。
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★【宮城県に抗議を!】
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-11-15
★【女川原発再稼働は最も危険】
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2024-11-01
燃える安達太良山
撮影:2024年11月31日 7:00頃