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県民健康調査への疑問!

福島医大と福島県が推進している
県民健康調査、とりわけ甲状腺がん検査に対する
当方からの質問に対する福島医大からの回答(以下)に対し、

http://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2012-06-07

外部の医者からのセカンドオピニオン(疑問)が届いた。

福島医大に以下の再質問を行った!!
真摯に検討し、回答いただく事を期待したい!!


ーーーーーーー再質問状ーーーーーーー


福島県立医科大学
放射線医学県民健康管理センター
××××殿
   ××主幹殿
cc福島県保健福祉部
   健康管理調査室
   ××主幹殿


先日いただいた回答に関し、善意の医師の方々から
県民調査に関する意見・コメントを入手しましたので報告します。

県外も含めた6人の外部医師達(一人は一般人)の
以下のセカンドオピニオンに対し、
福島医大及び福島県として、それぞれの意見に対し、
1週間程度を目処に公式見解を頂きたくお願いいたします。

いずれの医師も山下(福島医大)が実施している
今回の健康調査に対し疑問を持っています。
福島医大(福島県)として、ふくしまの子ども達の命を救う観点から、
真摯にこれらの意見を受け入れ改善していただきたくお願いいたします。

尚、県民健康調査に関する意見を世界中の専門医から公募し、
改善していただきたくお願いいたします。
(HPは英文でも貼り付けください)


ふくしまの子ども達を救う会 代表
ふくしま絆プロジェクト推進の会 代表
二本松市  ×× ×


<甲状腺調査に関する福島医大からの回答に対して医師からの意見・コメント>


1 内科医
 甲状腺エコー検査を日常的に行なっています。
 通常の甲状腺癌は確かに進行も遅く、悪性度も低いため、結節が1cm未満の
 場合はあまり積極的には細胞診は行わず経過をみます。
 しかし、チェルノブイリの状況などを見ると、内部被曝による甲状腺癌は、
 通常のものよりも悪性度や進行の早さなどが異なるようです。
 実際、山下俊一自身が、2009年の論文で、チェルノブイリの小児甲状腺癌の
 4割で、たとえそれが数ミリの結節でもすでにリンパ節転移が見られたと報告
 しています。
 通常の甲状腺癌の診断基準に則っての経過観察では、手遅れになる可能性
 があるということを山下自身は認識していると思います。

2  元 内分泌代謝内科医師
 甲状腺に嚢胞や結節を認めた場合、また、単に橋本病の診断が確定した
 場合には、最低でも年1回の超音波検査をルーチンで行います。
 また、結節や嚢胞(嚢胞癌は少ないのですが)があった場合は、細胞診を
 行うか、最低でも3ヶ月~半年後に再検査を行います。
 細胞診の基準は決まっていませんが、縦長の形状、石灰化を伴う場合、
 皮膜を越えて発育している場合は積極的に悪性を疑います。
 また、一見良性に見える結節(線種)でも細胞診をすると悪性であることが
 ままあります。
 いくら何でも、2年後というのは遅すぎです。5年後は論外です。
 山下の分類基準は、私には理解不能です。

3 小児血液腫瘍医
  疑問点を挙げさせて頂きます。
 「2.A2 については、2年後に再検査としており、2年間も経過観察はないのは
 問題ではないか? 2年間とした根拠を開示する事。
 もし、問題無いというなら、わかりやすく甲状腺がんの発生メカニズムを説明
 する事。」

 に対する福島医大側の回答(以下に抜粋)に疑問があります。

 「推計される被ばく線量と甲状腺がんの潜伏期を考え合わせると、
  今後数年間で発見される甲状腺がんは自然発症、
  つまりは今回の被ばく影響によるものではないと考えられます」

 調査を実施する前から、今回の調査で発見される甲状腺がんは
 原発の被曝によるものではない、と言っています。
 この前提がまずおかしいと思います。
 これを認めると、今後数年間の甲状腺がんは被曝の影響ではない、
 ということになってしまいます。
 そもそも被曝による甲状腺がんの潜伏期が、一般の甲状腺がんの
 潜伏期と同じと考えられる根拠はどこにあるのでしょうか?

 また、甲状腺がんはがんの中でも非常に進行の遅いがんです。
 一般の甲状腺がんはそうなのでしょう。
 しかし、被ばくによる甲状腺がんの進行も同じように遅いとする
 根拠はどこにあるのでしょう?

 そこで、臨床医学的にも疫学的にも、発がんまでの潜伏期を考えれば、
 本来5 年に1 度でも十分な検査間隔ですが、県民の皆様の不安を考慮し、
 先行調査終了後(平成26 年度からは)対象者が20 歳までは2 年おき、
 それ以降は5 年毎に検査を実施することとしています。

 科学的に本当に5年に1回で良いのなら逆にそうすべきだと思います。
 「医学的には必要ないけど、不安を考慮し、検査をする」といったスタンスで
 これだけ大規模に調査行う意図が分かりません。
 不安を解消するのが目的ならば同じお金をかけて他にもっと良い方法が
 あるのではありませんか?

 ここは私個人の考えですが、2年という検査の間隔は早期診断という観点
 からは間を空けすぎの印象です。
 しかし、発症してしまった甲状腺がんを見つけるというだけの目的である
 ならばちょうど良いのかも知れません。
 私は小児血液腫瘍医で残念ながら甲状腺がんの診療経験はありませんが、
 小児がんを疑わせるような変化が存在する時は少なくとも2か月、3か月と
 いった単位で経過を観察していきます。

 ですので、小児に限って言えば甲状腺がんがゆっくり進行することを差し
 引いてもフォロー間隔としての2年というのは長すぎるという印象を持ちます。
 やや概念的な話に偏ってしまい、具体的でなく申し訳ありません。
 今回の福島原発に関する健康被害の予測に関して、特に新聞やテレビ等の
 マスメディアの報道姿勢において常に感じていることですか、あまりに
 前例にとらわれているのではないかと危惧しております。
 例えば「あのチェルノブイリですら、甲状腺がんしか増えなかったのだから...
 福島は大丈夫等」 福島がチェルノブイリよりも常に大丈夫かどうかはまだ
 分からないわけです。

 おそらく福島にしかないこともあるのではないかと思っております。
 推計される被ばく線量と甲状腺がんの潜伏期を考え合わせると、
 今後数年間で発見される甲状腺がんは自然発症、つまりは今回の被ばく影響
 によるものではないと考えられます。

 繰り返して申し上げますが、このような先入観を持っていると、その調査研究は
 科学的には信頼できません。
 何か恣意的なものがあるのではないかと疑ってしまいます。
 広島、長崎とチェルノブイリから学ぶとともに、前例にとらわれない目で
 目の前に起こる事実を正確に見て記録していく必要があると思っております。


4 甲状腺は専門ではない医師です。
  県立医大がセカンドオピニオンを妨げないという意思表示をされたであれば、
  不安があればこれを盾にとってどんどんセカンドオピニオンをするのがよいと
  考えます。そこは自由と思います。

  2年放置してよいかに関しては最初は良いという気がしますが
  正直言って疑問はあります。
  しかし、チェルノブイリでは4年目くらいから急速に甲状腺癌が増えているので
  のう胞があれば最初の検査が2年後に検査というのは正しいのかもしれません。
  それ以降は正直言って不明としか言いようがありません。
  おそらく現状では、決まったフォローの仕方は存在しないと考えます。
  ただ心配だと思いますので、やはり3ヶ月~半年毎のフォローとういうところが
  落とし所と考えます。

5 内科医
  福島県甲状腺検査結果資料公開されたデータの分析
  甲状腺検査の部分では、結節とのう胞の詳しい直径分布が示されて
  いるのが、新しい点です。
  直径が5.1-20mmののう胞を持っているこどもが969人つまり2.5%の
  こどもが直径5ミリ以上ののう胞を持っていたということになります。
  チェルノブイリのこどものデータでは直径が5ミリ以上の結節とのう胞の
  検出率はそれぞれ1%程度なので、この福島のこどもの5ミリ以上のう胞
  保有率は明らかに高いと言えるでしょう。


6 医師ではない一般者からのコメント
 福島医大 健康管理センター からの回答でおかしな点があります

(Q1)結節5ミリ以下、のう胞20 ミリ以下という基準は適切か?
   その根拠をわかりやすく開示する事。
 A2 を「問題がない」としてしまってよいのか?*

(回答)甲状腺超音波診断ガイドブック改訂版第2 版(南江堂2012 年)に
   準じて対応しています。

 国会図書館で甲状腺超音波診断ガイドブックの元の版(南江堂2008 年)を
 見てきましたが、同じような基準が書いてなかったように思います。
 ガイドブック改訂版第2 版(南江堂2012 年)に準じて県民健康管理調査が
 対応したのではなくて、ガイドブック改訂版のほうが、県民健康管理調査に
 都合の良いように改訂したのであり、アリバイを後付けしているようなものです




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