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呆れる福島医大シンポジウム(その2)

今年も福島医大の国際シンポジムを開催するようだ。国際と言ってもIAEA以外はすべて福島医大からの歪められた、科学とは程遠い内容ばかり。

13年過ぎても、被ばくの大半の初期内部被ばくを検証していない福島医大の発表は非科学的と言える。ここ13年間ほとんど進化しない福島医大のシンポジムには呆れてしまう。

しかも質問は事前に提出していたものを、都合の良い質問だけをピックアップして答えるという・・科学の進展にはまったく逆行する、単なる福島医大の広報としてのシンポジムには呆れるほかない。県民の税金を投入しているにも関わらず、原発事故から13年経っても初期内部被ばくの検証していない事は県民への裏切りであり、福島医大の存在こそが有害で罪であると言える。

各登壇者の発表内容の要旨が以下公開された。その要旨に対し事前に質問を提出したので、ここに公開する。それにしても、非科学的なシンポジウムに福島県はじめ御用大学や地元のメデイアが後援している事が奇異だ。

 

【プログラム・要旨集】
2024programandabstracts.pdf (fhms.jp)

★堀越氏の発表要旨
「支援のための調査として震災後1年も経過せずに始まった県民健康調査「こころの健 康度・生活習慣に関する調査(ここから調査)」。これまでの調査結果から、突然の避難 によって慣れ親しんだ土地を奪われ、地域コミュニティが分断されることが被災者にど のようなメンタルヘルス上の、あるいは生活習慣上の問題を生むかがわかってきた。と りわけ孤立しがちな被災者にとっては、相談先を見出すことが、問題飲酒に気づき、メ ンタルヘルスの維持を図るうえで効果的であると考えられる。

ついては、そうした孤立 を防ぐために、我々が実践してきた被災者との繋がりを保つための、世界でも類をみな いアウトリーチ型の電話支援の実際について報告したい。また、シームレスな支援体制 を構築するためには、被災市町村やふくしま心のケアセンター、県外支援団体など様々 な支援者どうしの連携が大切であり、それに果たす当センターの役割についても述べる

★藤森氏の発言要旨
東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故以降の福島県の妊産婦のここ ろや身体の健康状態を把握し、不安の軽減や必要なケアを提供することを目的に、県民 健康調査「妊産婦に関する調査」が行われた。20112020(平成 23~令和2)年までの 10 年間で母子健康手帳を受け取った妊婦約 14 万人にアンケートを実施した。2011(平 成 23)年初年度の回答率は 58.2%と比較的高かったが、その後は 50%前後で推移して いた。

早産率、低出生体重児出生率は、地域や調査年度によって若干の差はあるものの 全国平均と同様であり、先天奇形・先天異常発生率も一般的に報告されているデータと 同じレベルであった。また、県民健康調査の「基本調査」によって得られた母体の外部 被ばく線量とこれら早産率、低出生体重児出生率、先天奇形・先天異常発生率と関連し ていなかった。さらに我々の講座で自然流産数および人工妊娠中絶数の全数調査を行っ た。その結果、自然流産率、人工妊娠中絶率は震災直後から大きな変化を認めず、人工 妊娠中絶率は6か月と 12 か月の周期性を示していた。

【藤森氏への質問】

1.外部被ばくとの関連性が無いとしていますが、被ばくの大半は外部被ばくではなく、特に3月15日~16日の甚大なプルームによる吸入摂取や、野菜や牛乳による経口摂取による内部被ばくです。最大でどれぐらいの内部被ばく線量と想定していますか?

2.内部被ばくの検証なくして、被ばくと甲状腺がんとの関連性を語る事は不可能です。なぜ福島医大は内部被ばくの検証をせずに被ばくの影響を語るのでしょうか?これは科学とはかけ離れています。

3.UNSCEA2020/2021報告書には100ヶ所以上の問題点(間違い、被ばく線量評価の矮小化、改竄・捏造等)がある事が明らかになっています。(放射線影響学会で発表)
この100ヶ所以上の問題点について福島医大としてはどのような検証をしましたか?

4.UNSCEAR2020/2021報告書の全文は読んでいますか?パラグラフ219には以下の記載があります。
『当該委員会は、線量がUNSCEAR2013年報告書で推定された線量範囲上 限に近い場合には、十分に大きな集団では、放射線被ばくによる甲状腺がんの発生率の識別可能な上昇につながるかもしれない、個人におけるリスク上昇が暗に示されている可能性があると考えた。』
本行・名誉教授が指摘するように、実態はUNSCREAR報告書よりも更に大きく(2桁以上)被ばくしているとすれば、更に甲状腺がんへの罹患者が増加する事になります。本件に関する反論をお聞かせください。

5.既に環境省、復興庁、原子力規制庁、内閣府等関連省庁に『UNSCEAR2020/2021報告書の問題点』の情報を提示し、問い合わせを実施しています。その情報一式を2月24日に福島医大の関係者にご参考として提供しました。是非、読んだ結果の反論等をお聞かせください。


IAEAの発言要旨
放射線被ばく、放射線治療、モニタリングとそれらの評価について概説する。放射線 の影響を懸念する地域住民のみならず患者が、与えられた情報をどのように処理するか を医療者が理解することは極めて重要である。 IAEA は、長年にわたる日本との様々なプロジェクトを通じて、放射線のリスクの評 価、モニタリング、除染について、放射線の専門家と一般市民との間のコミュニケーシ ョン向上に取り組んでいる。

IAEA ヒューマンヘルス部は、広島大学、福島県立医科大学、長崎大学などと協力し、 放射線、健康、社会に関する教育・研究プロジェクトを長年にわたって実施した結果、 多数の出版物だけではなく、教育カリキュラムの開発や医学物理学、放射線測定分野の トレーニング等を共同で開催してきた。この協力関係は、継続し地域を越えて拡大強化 されている。 IAEA を通じた国際協力の全体像は、これらの経験をまとめ、日本での震災対応を振り 返り、教訓を生かすことである。今回は、福島における新たな活動や「Rays of Hopeに触れる。

【IAEAのへの質問】

  1. UNSCEA2020/2021報告書には100ヶ所以上の問題点(間違い、被ばく線量評価の矮小化、改竄・捏造等)がある事が明らかになっています。(放射線影響学会で発表)
    この100ヶ所以上の問題点についてIAEAとしてはどのような検証をしましたか?

2.IAEAは、原発事故後に福島県内で370名もの甲状腺がん患者の原因は何だと考えていますか?そう考える科学的・疫学的な理由を教えてください。

3.UNSCEAR2020/2021報告書の全文は読んでいますか?パラグラフ219には以下の記載があります。
『当該委員会は、線量がUNSCEAR2013年報告書で推定された線量範囲上 限に近い場合には、十分に大きな集団では、放射線被ばくによる甲状腺がんの発生率の識別可能な上昇につながるかもしれない、個人におけるリスク上昇が暗に示されている可能性があると考えた。』
本行・名誉教授が指摘するように、実態はUNSCREAR報告書よりも更に大きく(2桁以上)被ばくしているとすれば、更に甲状腺がんへの罹患者が増加する事になります。本件に関する反論をお聞かせください。

4.原発事故による被ばくの大半は外部被ばくではなく、特に3月15日~16日の甚大なプルームによる吸入摂取や、野菜や牛乳による経口摂取による内部被ばくです。内部被ばくの検証なくして、被ばくと甲状腺がんとの関連性を語る事は不可能です。本件に関するIAEAからのコメントをお願いします。

★内山氏の発言要旨
東日本大震災発災数か月後、福島県沿岸部の自治体職員より福島大学に勤務していた登 壇者のもとに「落ち着きのない幼児が増えている」との相談があり、浜通りの子どもに 何が起きているのか、実態を解明するための調査と支援を開始した。その後 10 年以上 に渡り、我々は当該自治体の協力を得て、乳幼児健康診査問診票を用いた悉皆調査を継 続している。問診票データを分析したところ、震災直後から数年後に健診を受診した、 つまり乳幼児期に震災を経験した1歳半・3歳半の幼児の集団では、震災以前に健診を 受診した震災を経験していない同地域の幼児の集団と比較して、発達の一部に課題や遅 れがあることが分かった。

そこで、我々は、子ども達の経時的な変化を調べることが必 要と考え、2018(平成 30)年より小学生の保護者を対象にしたアンケート調査を始め た。福島県沿岸部に居住する小学生の支援ニーズや、支援ニーズの高い子どもの乳幼児 期の特徴や被災経験について、縦断的な検討を行っている。

【内山氏への質問】

  1. 震災を経験した1歳半・3歳児の集団が発達の一部に遅れがある事が分かったとありますが、その原因に関する疫学的な調査結果はあるのでしょうか?更に、その原因が放射能の影響との関連性を否定できる疫学的なデータはありますか?

2.被ばくの大半は外部被ばくではなく、特に3月15日~16日の甚大なプルームによる吸入摂取や、野菜や牛乳による経口摂取による内部被ばくです。内部被ばくの検証なくして、被ばくと甲状腺がんとの関連性を語る事は不可能です。

3.既に環境省、復興庁、原子力規制庁、内閣府等関連省庁に『UNSCEAR2020/2021報告書の問題点』の情報を提示し、問い合わせを実施しています。その情報一式を2月24日に福島医大の関係者にご参考として提供しました。是非、読んだ結果の反論等をお聞かせください。



★片平氏の発言要旨
東日本大震災及び原子力災害により、今なお、約2万人の県民が県外へ避難している。 ふくしま連携復興センターでは、福島県から「県外避難者への相談・交流支援事業」を 受託し、全国 26 か所において避難先の民間団体と連携し、避難者からの相談対応にあ たってきた。事業開始当初は、住宅確保に関する相談や家賃補助などの支援策に関する 情報を求めるものなどが多かった。

その後、メンタルヘルスに問題を抱えていると思わ れる方からの相談や生活困窮の相談など生活全般に関する相談が増えてきた。今後、こ うした変化をふまえ、避難者が帰還、あるいは定住いずれを選択するにせよ、その地域 の生活者として、支援していくことが重要であり、地域の社会資源と連携していくこと が一層必要となってきている

【片平氏への質問】

1.生活困窮や生活全般に関する相談が増えてきたとしていますが、福島医大として具体的にはどのような解決案を提示していますが?その解決事例を教えてください。単なる調査・研究に終始しない事を期待します。


★田巻氏の発言要旨
福島県「県民健康調査」では、基本調査と詳細調査の結果を広く公表し、その知見を被 災地域の住民の方々をはじめ日本国内外に対して発信してきた。本調査の目的が福島県 民、特に被災市町村への支援に繋げることであることを念頭に、当センターは被災地域 との連携を深めるために、避難区域等を対象に保健師や保健福祉担当者との「13 市町村 連絡会」を定期的に開催している。

この連絡会では、当センターから本調査の進捗や市 町村毎の各調査結果をお伝えすると同時に、各市町村の現状について意見交換を行い、 更なる支援活動へと繋げられるよう努力している。その他、市町村の要望に応じて住民 向けに「健康セミナー」を開催したり、甲状腺検査に関する出張説明会や出前授業など を行ったりしている。本発表では、当センターが県民健康調査で行っているリスクコミ ュニケーションおよび支援活動について報告する

【田巻氏への質問】

1.甲状腺検査に関する出張説明会や出張授業を行っているとしていますが、370人もの甲状腺がん患者の原因は何だと捉えて、説明会ではどのような内容を話しているのでしょうか?リスクを語る前に真実を語る事こそアカデミズムの責務です。

2.被ばくの大半は外部被ばくではなく、特に3月15日~16日の甚大なプルームによる吸入摂取や、野菜や牛乳による経口摂取による内部被ばくです。内部被ばくの検証なくして、被ばくと甲状腺がんとの関連性を語る事は不可能です

3.UNSCEAR2020/2021報告書にはUNSCEAR2020/2021報告書は100ヶ所以上も間違い(線量の矮小化や改竄・捏造等)が明らかになっている事も住民に説明していますか?

4.UNSCEAR2020/2021報告書の全文は読んでいますか?パラグラフ219には以下の記載があります。
『当該委員会は、線量がUNSCEAR2013年報告書で推定された線量範囲上 限に近い場合には、十分に大きな集団では、放射線被ばくによる甲状腺がんの発生率の識別可能な上昇につながるかもしれない、個人におけるリスク上昇が暗に示されている可能性があると考えた。』
本行・名誉教授が指摘するように、実態はUNSCREAR報告書よりも更に大きく(2桁以上)被ばくしているとすれば、更に甲状腺がんへの罹患者が増加する事になります。本件に関する反論をお聞かせください。
 

5.『リスクを語る前に真実を語る』事を優先すべきで、隠された初期内部被ばくを語る事がアカデミズムの責務ではないでしょうか?隠された内部被ばくの真実を隠す事は370名もの甲状腺がん患者の冒涜であり人権侵害です。

6.既に環境省、復興庁、原子力規制庁、内閣府等関連省庁に『UNSCEAR2020/2021報告書の問題点』の情報を提示し、問い合わせを実施しています。その情報一式を2月24日に福島医大の関係者にご参考として提供しました。是非、読んだ結果の反論等をお聞かせください。

 その1は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2024-02-26

 

 

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