警告!
岡山大学の津田敏秀教授が福島県内で発生している甲状腺多発の現状について、甲状腺(病気)がんのアウトブレイク(多発発症)だとして、『警告!』を発している。その警告を転載する(本人拡散希望)
福島県・甲状腺評価部会では、過剰診断と断定できる条件を提示したが、その結果がでるまでには数十年かかる。だとすれば過剰診断ではなく、放射線の影響によるものであるとする事が妥当であろう。至急対策と甲状腺患者への手厚い支援が必須だ。12年間、何一つとして進化していない。甲状腺患者を人道的にも医学的にも放置して良いはずはない。
メデイアもこの事に早く気付くべきだ。
チェルノブイリのデータでは、大人にも、事故前に比べて、事故後は3倍から5倍の多発が観察されたようだ。大人も警告が必要。
ーー以下津田教授の『警告!』を転載ーー
【警告!】
原因不明の病気の大多発が福島県で現在進行しています。病気は不可逆的で重篤になる可能性すらある甲状腺がんです。
すでに2015年10月にエビデンスに基づいて警告が発せられています。翌年1月に国際学会も日本政府と福島県に警告する書簡を出しています。それから7年半何の警告も対策もなされず病気は広がり続け数百人に達しています。
原因不明ではあるが小児青年の甲状腺がんなので、2011年3月11日の原子力発電所の過酷事故が原因です。しかし過剰診断という何のエビデンスもない別の原因が挙げられ、すべてがストップしています。因果推論だけして可能な対策や警告を一切しないのは、公衆衛生の大失態であり、やってはならないことです。
原因は2つに絞られているのだから、片方にエビデンスがないとはいえ、両方の対策をやれば良いのです。そしてまず警告です。一番簡単ですぐにできる安価な対策です。すぐに警告を発してください。早く警告を発すれば多くの患者の重症化はかなり防げまふ。そのエビデンスも出ています。
事故当時の福島県民はかなり全国に広がっています。知らない人も多い。また福島県だけではない隣接する地域も、小児青年だけではない大人に関してもエビデンスは揃っている。ここまでエビデンスが揃っているのに、黙っていてはいけません。恥ずかしがらないでください。この問題の専門分野はがんではありません。放射線でもありません。内分泌でもありません。これら分野のこの問題に関する、これまでの無力ぶりから明らかです。この専門分野はフィールド疫学です。
岡山大学環境生命科学教授
津田敏秀
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