非科学的で閉鎖的な福島医大シンポジウム
3月2日に東京で開催された福島医大シンポジウムに参加した。事前に提出(※)していた、内部被ばく線量評価に関する石川徹夫氏(教授)への小生からの質問に対し、石川氏からの非科学的な回答には呆れる。
その時の様子を以下のアワプラの動画をご覧ください。
https://www.ourplanet-tv.org/48289/
(石川氏の回答:3:10:30~3:18:30あたり)
※福島医大への緊急提言や質問は以下をご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2024-02-28
最も信頼性のある直接測定した1080人の測定結果と大気中の放射性物質濃度のシミュレーションデータが一致し、しかも査読付き論文が出ているから妥当だとの発言。
(仲間うちで実施した査読が通ったから正しい論文であるとは限らない。査読付き論文が間違っていた事は早野論文で実証済)
放射性物質濃度のシミュレーションは何を元に実施したのかも明確に説明していない。科学とはかけ離れた説明には呆れるほかない。彼の説明用スライドも非常にプアーな内容だ。(動画の1:21:45~をご覧ください)
石川氏の説明は甲状腺評価部会の元座長の鈴木元氏(※)が言っている事とまったく同じ。
※鈴木元氏や福島医大(石川氏ら含む)は環境省からの委託研究費によって、歪んだ論文を書いている。
石川氏自身、自分の言っている説明が論理的に理解できていない。鈴木元氏の論文やUNSCEAR 2020/2021報告書(注1)の結論のみを言っているに過ぎない、まったく無知・無能と言える。学者?として恥ずかしくないのだろうか?これが福島医大の放射性物理化学の主任教授というから、福島医大の罪は重い。福島医大の存在そのものが悪ともいえる。
注1:
『UNSCEAR2020/2021報告書には130ヶ所以上の問題点』は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2024-03-05
石川氏の被ばく線量評価の矮小化が医大としての『甲状腺がんは被ばくの影響とは考えにくい』との結論に繋がっている。この間違いを医大に分からせる事が非常に大事。
県民健康調査検討委員会の委員がどれほど理解しているのだろうか?福島医大が提出した資料に異論や疑問を出す委員を増やす為の情報提供が、今後必要になってくる。
そして石川氏の発言では露地野菜からの経口摂取にいる内部被ばくも無視している事が明らかになった。野菜の出荷制限は3月23日である。彼の説明は摂取制限がかかったから無視したという。半減期の短いヨウ素の摂取による内部被ばくは摂取制限がかかる前の10日間で重大な被ばくをしているにもかかわらず・・・(怒)
この非科学的な説明に対し、小生から再質問を求めたが拒否されてしまった。再質問も受けつけず、運用は閉鎖的で、他の専門家や研究者の意見は受け入れないといった、科学の進展やアカデミズムとはかけ離れており、医大の存在そのものが“罪”である事が明確となった。
再質問内容は本行・大阪大名誉教授が指摘している以下の件。
1080名の小児の甲状直接測、福島の被ばく量の絶対的基礎データとし扱われているが、極めて多くの問題を抱えている。
・頚部の数値からバックグラウンドを引いた正味値の半数以上(55%)がマイナスか0であって、本来データとして解析できないものであったこと。
・簡易測定器使用のため核種の同定はできていないこと。
・測定時期が遅すぎたこと(最も危険な短半減期ヨウ素等はほとんど計測されない)。
・計測した人数が少なすぎたこと(チェルノブイリでは30万人以上が計測)。
・30km圏外(40~45km)の3地点の非避難者の計測で20km圏内の避難者の被ばく量の参考にはなり得ないこと。
・計測地点の近くに空間線量率が1~2桁高い地域が存在したこと。
等々
さらに、この1080名の実測値が、チェルノブイリの30km圏内(立ち入り禁止区域)避難者25,000人の実測値と比較されて、福島の被ばく量はチェルノブイリより何桁も少ないとされているのが大問題である。
福島医大には以下をアンケ―トで要求した。
1.『甲状腺がんは放射能の影響である』とする専門家との公開討論会を実施する事。
2.すべての質問に対し、それぞれの回答をHPで公開する事。
この事が国内外の研究者との議論に繋がり、科学・医学の進展につながる。そしてその事が370名もの甲状腺がん患者への報いにもつながる。県民の税金を使って実施しているこのシンポジウムが県民の為になっていない。
Zoomでの参加者は100名程度、現地参加者は福島サテライト含め40名程度。しかも福島医大関係者がほとんど?この事は福島医大への信頼や期待がなくなっている事を表している。
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