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関係省庁への『UNSCEAR 2020/2021報告書』に関する問い合わせ

UNSCEAR2020/2021報告書には100ヶ所以上(約130ヶ所)の問題点(間違い、線量評価矮小化、歪曲、改竄等?)がある事が明らかになっている。

間違ったUNSCEAR2020/2021報告書をもとに、日本政府(環境省や復興庁)がHPや放射線被ばくに関する基本情報として国民やメデイアに発信し、そして裁判等で使う事は、380人以上もの甲状腺がんに罹患した患者が救われない。

UNSCEAR報告書の問題については、昨年11月に開催された日本放射線影響学会で本行・大阪大学名誉教授が発表した。この学会にはUNSCEAR2020/2021報告書作成に強く関与した鈴木元氏も参加しており、特に質問も異論も無かったとの事。(問題点を認めた!)

そこで関係省庁には、本問題を簡単に解説した動画や添付の資料をご覧(学習会)いただき、その後に添付した『問い合わせ』に回答頂くようお願いした。今回は、一連の学習会・意見交換会の第1弾と位置付けた『学習会+問い合わせ』。

【解説動画及び資料】
1.解説動画
2023年11月3日に福島市で開催された「放射線防護の民主化フォーラム2023-2030」での動画をご覧ください。まずは本行名誉教授の後半部分と津田教授(※)の冒頭1分程度をご覧ください。(17:00~32:30の15分30秒)
https://www.youtube.com/watch?v=gTYvGVTsr50&pp=ygU05pS-5bCE57ea6Ziy6K2344Gu5rCR5Li75YyW44OV44Kp44O844Op44OgIDIwMjMtMjAzMA%3D%3D

※岡山大学津田教授の冒頭では環境省及び福島医大がUNSCEAR 2020/2021報告書を読んでいない事を暴露。(津田教授:31:4532:30UNSCEARが如何に非科学的であるかも解説。

次のKEKの黒川名誉教授はUNSCEARが採用したプルームのデータは、実際のプルーム(福島市)の/100程度であった事(内部被ばくが1/100過小評価)を解説。

2.添付資料

①『福島原発事故による被ばく線量の推定に使用されたUNSCEAR2020・2021報告書には100以上の問題点が見られる』(本行・大阪大学名誉教授)
②『UNSCEAR報告書の問題個所と問題点のまとめ』(本行・大阪大名誉教授)
③『UNSCEAR、日本政府、日本側関係者らとの利益相反図』
④『被ばく起因性あいまい化に務める鈴木元さん』
⑤『語り・アンスクエア』 (スライドショウにてご覧ください) 
⑥『UNSCEAR2020/2021報告書の問題点に関する問い合わせ』 

以下はご参考としてご覧ください。
★昨年11月に開催され講演・討論集会での資料「UNSCEAR線量評価の問題点」もご覧ください。
http://natureflow.web.fc2.com/HP/index.html
http://natureflow.web.fc2.com/HP/slide/231123Hongyo.pdf

★昨年5月に開催された出版記念講演に使ったスライドが、以下サイトに貼り付けてありますので
ご活用頂けてれば幸甚す。

『チェルノブイリ並み被ばくで多発する福島甲状腺がん : 線量過少評価で墓穴をほったUNSCEAR報告』出版記念講演会
http://hdl.handle.net/10110/00022447

★『福島原発事故による甲状腺被ばくの真相を明らかにするか会』のHPに多くの論考が貼り付けあります。
HPhttp://fukushimakyoto.namaste.jp/akiraka/
  http://natureflow.web.fc2.com/HP/index.html

参考資料1 加藤論文 「福島甲状腺がん医大論文を検証する」     http://natureflow.web.fc2.com/HP/paper/KTFMU.pdf

参考資料2 本行論文 「 UNSCEAR 2020/2021報告書の問題点」http://natureflow.web.fc2.com/HP/paper/HTUN1.pdf 

★『UNSCRAR2020/21レポート検証ネットワーク』ではUNSCEARへの公開質問を
提出しております。詳細は以下のHPをご覧ください。
https://www.unscear2020report-verification.net/ 

 -以下関係省庁へ提出した問い合わせー

UNSCEAR 2020/2021報告書に関する問い合わせ】

環境省、経産省、復興庁、内閣府、原子力規制庁
外務省、文科省、厚労省 各省庁関係部門
 cc原発ゼロ・再エネ100の会の皆さま

                         2024年2月13日

日頃のご尽力に感謝いたします。

原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)は2021年3月に『UNSCEAR2020/2021報告書』を発表しました。「放射線被ばくが直接の原因となる健康影響(例えば発がん)が将来的に見られる可能性は低い」との日本語のプレスリリースを発表し、メディアや国民を意図的にミスリードしました。英語の本文とは内容が大きく乖離したものでした。

 2022年7月にいわき市で開催されたUNSCEAR主催のパブリック・ミーティングでは、多くの質問と疑問が専門家や市民から出されました。その中で、UNSCEAR報告書の執筆者からは被ばく線量の過小化は、日本の某専門家の関与が大きい事が暴露されました。
更に参加した専門家や市民からの多くの質問に対しては、UNSCEARからは納得いく回答は得られないまま、時間切れで質疑は打ち切られてしまいました。詳細はこの時の様子を再現した『語り・アンスクエア』のスライドショウ(後日送付予定)をご覧ください。

 2023年11月に開催された日本放射線影響学会はじめ、多くのシンポジウムや学習会等で、本行・大阪大学名誉教授によって「UNSCEAR 2020/2021 報告書」には約130ヶ所の問題点(間違い、被ばく線量矮小化、歪曲・改竄等)がある事が報告されています。

 主な問題点は以下の通りです。(本行名誉教授他)

① 小児のヨウ素摂取量は世界標準並みであるにもかかわらず、日本人はヨウ素摂取量が多いからとヨウ素の取り込み係数を1/2にしている。

② プルーム(放射能雲)1時間存在した場合、屋内退避効果は、数時間~半日で無くなる(低減係数は1となる)が、報告書は、低減係数を1/2としている。

③ 食品規制が施行される前(出荷制限:3月23日)の約10日間に汚染野菜等が摂取されていたが経口摂取による被ばく推計に食品摂取を含まず、飲料水のみ算定している。

④プルームによる吸入被ばく推定に用いたモデル計算は、2桁以上(1/100)の不確実性を伴うことを報告書自ら吐露している。1/100以上の過小評価)

⑤推定値は最大値を示さず、中央値や平均値で示しているがこれは、大きな過小評価につながる。

例えば、報告書が示す40通りの被ばく推定値(40シナリオ)のうちの1つでは、最大値は700mGyで、中央値の100倍、平均値の23であることがグラフから読み取れる。

1080の小児の甲状直接測、福島の被ばく量の絶対的基礎データとし扱われているが、極めて多くの問題を抱えている。

・頚部の数値からバックグラウンドを引いた正味値の半数以上(55%)がマイナスか0であって、本来データとして解析できないものであったこと。
・簡易測定器使用のため核種の同定はできていないこと。
・測定時期が遅すぎたこと(最も危険な短半減期ヨウ素等はほとんど計測されない)。
・計測した人数が少なすぎたこと(チェルノブイリでは30万人以上が計測されている)。
30km圏外(4045km)の3地点の非避難者の計測で20km圏内の避難者の被ばく量の参考にはなり得ないこと。
・計測地点の近くに空間線量率が12桁高い地域が存在したこと。
 等々

さらに、この1080名の実測値が、チェルノブイリの30km圏内(立ち入り禁止区域)避難者25,000人の実測値と比較されて、福島の被ばく量はチェルノブイリより何桁も少ないとされているのが大問題である。

UNSCEAR報告書では超感度の検診手法で甲状腺がんを見つけたとしているが、高感度の超音波機器を用いると、不要な細胞診を減らし、有病率を減少させる。

UNSCEAR、日本政府、日本側関与者による利益相反によって、報告書が大幅に歪められた。(別紙参照)

UNSCEARは2021年3月に「放射線被ばくが直接の原因となる健康影響が将来的に見られる可能性は低い」との恣意的とも取れる日本語のプレスリリースを発表し、メディアや日本国民をミスリードした。英語の本文とは大きな齟齬がある内容だった。

そこで「UNSCEAR 2020/2021報告書」に関し、以下質問(問い合わせ)いたします。
ご自分あるいは各省庁が該当すると思われる部分を、〇で囲んでください。
またその理由やご意見等を空欄にご自由にご記入ください。福島の子供たちの心の復興の為に、是非ご協力をお願いいたします。

         【各省庁共通質問】

1.2021年3月にUNSCEARが発表した日本語のプレスリリース「放射線被ばくが直接の原因となる健康影響が将来的に見られる可能性は低い」は読んでいますか?(知っていますか?) ( ①はい  ②いいえ  ③覚えていない  ④その他 )

2.2021年3月に発表した『UNSCEAR 2020/2021報告書』の全文(日本語訳及びアタッチメントは2022年1~3月頃に発表)は読んでいますか?  
(① ほぼ全文読んだ  ② 関連する箇所は読んだ ③ 記憶に残っていない ④ まったく読んでいない(他の省庁がやる事なので読んでいない) ⑤その他 )

⑤のその他と答えた方は、以下の空欄に詳細ご記入ください


3.2項目の質問で①と②と答えた方に質問します。プレスリリースと全文(原文または日本語訳)の内容に乖離は無かったですか?(注1、注2をご覧ください)
 (①無かった ②有った  ③気付いていない・わからない ④その他  )

④と答えた方は以下の空欄に詳細ご記入ください。


注1:UNSCEAR2020/2021報告書は被ばく線量が過少評価されているにも関わらず、パラグラフ219には以下の記載があります。

『当該委員会は、線量がUNSCEAR2013年報告書で推定された線量範囲上 限に近い場合には、十分に大きな集団では、放射線被ばくによる甲状腺がんの発生率の識別可能な上昇につながるかもしれない、個人におけるリスク上昇が暗に示されている可能性があると考えた。』

本行・名誉教授が指摘するように、実態はUNSCREAR報告書よりも更に大きく(2桁以上)被ばくしているとすれば、更に甲状腺がんへの罹患者が増加する事になります。
 

注2:UNACEAR2013報告書には以下の記載があります。
『委員会は、成人の甲状腺への被曝線量を最大で以下であると推定した。
最も影響を受けた地区では、かなりの量があるものの約35mGyと推定された。
但し、個人差がかなりある(約2~3倍、またはそれ以上)。

1歳の乳児の場合、最も被害が大きかった地区の平均甲状腺被曝線量は最大で80mGyと推定された。UNSCEARは、最も被曝した子どもたちのグループにおける甲状腺がんのリスクが増加する理論的可能性を指摘し、状況を注意深く追跡し、将来的にさらに評価する必要があると結論づけた。』

※3倍なら105mGyまたはそれ以上となる。但し本行・大阪大名誉教授によると、最大値の比率は平均地からは23倍、中央値からは100倍。100倍の場合は3.5Gyとなる。)

以下の空欄にご自由にご意見等お書きください

4.3項目で、②と答えた方に質問します。そこはどの部分(パラグラフ等)でしょうか?
(上記注1、注2もご参考としてください)

5.3項目で、①又は③と答えた方に質問します。

   事前に配布した本行名誉教授の資料や動画をご覧になってから、UNSCEAR報告書の問題点を理解できましたか?
(① よく理解できた  ② よく理解できない  ③ 更に検証が必要・疑問がある。 ④ 更に説明を聞きたい  ⑤ その他 )

以下の空欄にご自由にご意見を記載ください。 

6.当時福島県内に住んでいた約370人の子ども達が甲状腺がんに罹患しています。この数は異常に多いと県民健康調査委員会の見解が出されています。現在も甲状腺がん患者は増え続けています。甲状腺がん患者はがん摘出手術後に、肺に転移したり、再発している患者(※)も出ています。このような事態はご存知ですか?

※福島医大の鈴木眞一教授(執刀医師)は以下を学会で発表。2022年までの217人の症例で第1回目の術後の患者の全体9.7%にあたる21例が再発。肺転移が4例、全摘患者の再発率は12.5%。RI治療両方は16人。リンパ節移転も再発例は86%。
  ( ①詳細知っている  ②だいたい知っている  ③まったく知らない ④その他 )


以下の空欄に、ご自由にご意見等記入ください。


7. 摘出手術を執刀した福島県立医大の鈴木眞一医師は「しなくとも良い手術はしていない」と断言しています。甲状腺患者は今も増え続けています。370人以上の甲状腺がんの原因は、何だとお考えでしょうか?   
(① 過剰診断 ② 放射能被ばく ③ 特定不可能・分からない ④放射能被ばくが主だが過剰診断も一部混在 ⑤その他 )

   ⑤のその他を選んだ方は以下の空欄に、ご意見等ご記入ください。

8.7項で①及び②または④と答えた方に質問します。
そう考えた理由や根拠を教えてください。

①と答えた方は、手術は必要なかったとお考えでしょうか?その場合、術後に再発や転移した患者が相当数いますが、その理由は何だとお考えでしょうか?その理由を以下の空欄にご記入ください。


 ②または④と答えた方は、そう考える理由を、以下の空欄にご記入ください。

9.別紙2に示した『UNSCEAR、日本政府、日本側関係者らとの利益相反構図』はご存知でしたか? 
( ① ほぼ知っている  ② うすうす気づいていた  ③ 初めて知った ④ 利益相反には当たらない(やむを得ない)  ⑤ その他 )

※ご参考までに、以下のブログ『UNSCEAR2020/2021報告書に日本側はどう関与したか』 をご覧ください。
前半:https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2023-02-12
後半:https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2023-02-1

10.上記9項目で④と答えた方に質問します。

利益相反には当たらないと考える理由や利益相反に関するご意見を以下の空欄にご自由にお書きください。

11.添付しました本行・大阪大学名誉教授の解説動画や資料(100ヶ所以上の問題点)をご覧になって、疑問や質問がございましたら、以下にご記入ください。頂いたご質問は1週間を目途に文書かメールで回答致します。多くの率直な質問をお寄せください。

     

     

  



【参考リンク・文献】

1.UNSCEAR2020/2021報告書日本語版
 https://www.unscear.org/unscear/uploads/documents/unscear-     
 reports/UNSCEAR_2020_21_Report_Vol.II_JAPANESE.pdf

2.UNSCEAR報告書プレスリリースhttps://www.unscear.org/docs/publications/2020/PR_Japanese_PDF.pdf

3.日本放射線影響学会での本行・大阪大学医学部名誉教授の報告書 
  
http://natureflow.web.fc2.com/HP/index.html

UNSCEAR2020?2021報告書に100ヶ所以上の問題
http://natureflow.web.fc2.com/HP/slide/231123Hongyo.pdf
http://natureflow.web.fc2.com/HP/index.html

4.「UNSCEAR 2020/2021報告書に日本側はどう関与したか」
 
  「福島原発事故による甲状腺被ばくの真相を明らかにする会 チェルブイリ並み被ばくで多発する福島甲状腺がん」 耕文社 pp49-67
  又は
  前半:
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2023-02-12
  後半:https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2023-02-13

 





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