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国連科学委員会の屋内退避効果1/2の詭弁が暴露

6月18日に開催されたNPO放射線安全フォーラム(RSF)研究会で国連科学委員会(UNSCEAR)2020レポートの大気拡散タスクグループのメンバーの一人である、JAEAの永井晴康氏の講演があり(他に名古屋大学の山澤弘実氏)、小生のチャットでの質問(UNSCEARが屋内退避効果を0.5とした事への疑問)に対し、JAEAの永井氏からRSFの事務局に以下の回答が届いた。

 名古屋大学の山澤弘実氏によると、日本の新しい家屋でも1~2時間で屋外とほぼ同じ放射能濃度(吸入摂取被ばく)となる事が(シミュレーション?)で示されている。プルームが去った後も窓を開けないと、屋内濃度が下がりにくい事が示された。

JAEAの永井氏からのコメント(RSF事務局経由)

 UNSCEARに関する回答(廣内君の論文)で誤解を与えたかもしれないので補足しておきます。屋内退避による吸入の低減効果0.5は、廣内君(論文著者)の実験データに基づきUNSCAERが決定したものであり、廣内君の論文で決定したものではありません。正確には、廣内君の実験データに基づき、鈴木元先生がばらつき(0.1から1)の中央値として用いたものを、UNSCEARも採用したのですが。UNSCEARレポートにもこの点は記載されています。』

 0.1~1.0の中央値を取ったというのは、科学者として倫理的にも、あるまじき作為であり、UNSCEARがそれを良しと認めた事で、UNSCEAR自体が腐っている事が明らとなりました。

尚、鈴木元氏自身は、UNSCEARが屋内退避効果として0.5を採用したのは、JAEAの廣内氏の論文によるものであると小生に以下のように回答。彼はあまりにも不誠実である事がこれで明らか。

『屋内退避効果は、JAEAHirouchi氏※らの東北地方の様々な建造年代の建物で実測した換気率をもとにした論文をベースにしていると思います。英文の論文を添付します。』

※ここでは論文は省略
鈴木元氏からの回答と質問の全文は以下のブログをご覧ください。

【鈴木元氏からの回答】
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-04-06

【鈴木元氏への質問】
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-03-31

鈴木元氏が、内部被ばく線量を矮小化した事実が明らかとなりました。
(なぜ彼がUNSCEARの構成員でもないのに、UNSCEAR2020レポートを歪めるほどの力があったのか?明石真言氏と連携したとしても、専門家グループの9人のメンバーや批判的査読者の13名が、何の意見も言わずに認めてしまう程、UNCEARは軟弱なのか?)

昆布による日本人の甲状腺への取り込み率を西洋人の1/2にした事も、単なる昔の古いデータレベルのの論文(査読なし)を持ち出し、しかも限らせた地域の大人の男性のみのデータを採用するといった、極めて非科学的な対応をしているのがUNSCEARです。

詳細は以下のブログをご覧ください。

 UNSCEAR2020レポートの内部被ばくの矮小化
(前半部分) https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-02-18
(後半部分) https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2022-02-18-1

以下はご参考までにRSF研究会の公演者への小生からのチャットでの質問(一部割愛)。

【名古屋大学山澤氏への質問】

P3:住民や国民に必要な情報を提供するとあるが、原発事故ではこれが機能していなかった。通信網が遮断される可能性の中で、ヨウ素剤配布との関連でどう解決するべきか?

P8:日本の家屋は喚起率でどれに相当しますか?①古い木造家屋、②新しい木造家屋、③鉄筋。屋内濃度はプルームが8Hぐらい流れた場合は、ほぼ外気と同じくなると言う事でしょうか?

★湿性沈着と乾性沈着スピード比はいくらでしょうか?5と考えてよろしいでしょうか?3月15日は福島市は雨、郡山市は曇り?

(雨は降っていない)。沈着スピードが違っていますが、UNSCEARはどう評価しましたか?

 ★UNSCEAR2020レポートは屋内退避効果を一律1/2にしていますが、妥当でしょうか?

★屋内退避はプルームが去った後に窓を開けないと、逆に吸入被ばくが多くなる可能性がありそうです。どう住民にプルームが去った事を伝えるのでしょうか?

★結局、大気拡散モデルは有効な活用はできないという結論でしょうか?規制委員会はモニタリングポストを使用して避難の指示等を支持するとしていますが・・・これも問題多いですが・・結局原発の稼働はやってはいけないという結論だと言う事ですね・・・?

JAEA永井氏に対する質問】

★永井さんはUNSCEAR2020レポートの大気拡散タスクグループのメンバーの一人のようですが、UNSCEARのレポートには多くの間違い・矛盾が指摘されています。今後このレポートはどのように修正する予定でしょうか?甲状腺等価線量に大きな影響を与えますし、放射能の影響は考えにくいとする結論にも大きな影響を与えます。UNSCEAR2020レポートは”砂上のガラクタ”と論評する専門家もいます。

★永井さま:屋内退避効果の0.5に関するJAEAの論文の開示をお願いいたします。(これに対する回答が上記か?)

 

 

 

 

 


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